──

マミーズ・アン・スリールの店舗では、
アップルパイ以外のケーキも
買えるんですね。
これは、季節ごとに変わるのでしょうか。

小松

はい、そうです。
10月はパンプキンパイです。
11月は長野のイチジクを使ったパイが出ます。
これもたいへん人気です。

──

私はいつも春日の本店で
買いものをしているのですが、
毎回ふつうのアップルパイを買ってしまいます。
「大人の」というのも気になっているのですが、
どうしても、毎回王道に行ってしまう。

小松

「大人のアップルパイ」は、
シナモンとラムレーズンをたっぷりきかせた
大人の味で、人気があります。
ふつうのアップルパイは、
さきほど申し上げたとおり、
母が「４人の子どもたち全員が食べられる味」として
しあげたものです。
だからシナモンが少ないんですね。
「大人のアップルパイ」は比較的新しい商品ですが、
もうひとつ新しい味がありまして。

──

なんでしょう。

小松

こちらのダブルのクリームのアップルパイで、
カスタードクリームと
サワークリームが入っています。
当店のアップルパイは、
できれば少しあたためていただくのが
おすすめなのですが、
「大人」と「ダブルクリーム」は濃厚なので、
冷蔵庫で冷やしていただくと、
一層おいしくなります。

──

サワークリームが入ると
どんな味になるのでしょう。

小松

うちのアップルパイは、
下にカスタードクリームが入っています。
中に入るりんごは、通年、ふじが多い。
ふじりんごは、ご存知のとおり、
けっこう甘めの品種です。
ですので、上にサワークリームを加えることにより、
酸味と甘みのバランスが取れ、
りんごの味わいがさらに豊かになります。

──

「大人」と「ダブル」、さらに選択肢が増えた‥‥！

小松

このたび
「りんご狩りかもしれない展」で扱っていただくのは、
通常のアップルパイとなります。
これはもう、大きくカットされたざくざくりんごと
甘いカスタードクリームとパイの味を
思い切りたのしんでいただきたい商品です。
そのうえで、さらにお店で選ぶなら、
シナモンたっぷりなのか、
酸味と甘みが両方きいたパイを食べるのか‥‥

──

迷います‥‥。
あと、レモンパイもあるんですよね。
ずっと気になっています。

小松

レモンパイも店頭で、通年ご用意しています。
これは熱烈なファンの方が多い商品です。
工場で毎日レモン100個以上絞って、
果汁を大量にクリームに入れています。
ですので、お店の販売員は、
お客さまによく
「すっぱいですが、大丈夫でしょうか？」と
おたずねすることが多いです。

──

そのくらい、すっぱいんですか？

小松

はい。
そうでないと、ときどき
「すっぱすぎます」というご連絡を
いただいてしまうので。

──

そんなにレモンが‥‥！

小松

本物のレモン果汁と小麦粉、
卵と砂糖とバターしか使っていません。

──

シンプル素材ですね。
ちなみにアップルパイの原材料は
なんですか？

小松

アップルパイは、
りんご、牛乳、バター、
小麦粉、卵、シナモンです。

──

すごい。
こちらもシンプル素材です。

小松

あの‥‥（笑）、ほかのものの、
入れ方も何も、
わからないんだと思います。

──

逆に（笑）、お母さまが。

小松

はい（笑）。

──

なかでも小松さんが
いちばん好きなパイは、どれですか？

小松

私は、紅玉の時期は、
紅玉のアップルパイを食べます。
紅玉はやっぱりおいしいです。
それ以外の時期は、
酸味がきいたタブルクリームアップルパイです。
じつはこれ、私が考案しました。

──

そうなんですね。
でも、わかります、
酸味って大切ですよね。

小松

はい。りんごも、甘さだけじゃなく、
酸味のあるものもおいしいですよね。
チェリーパイも、うちのはちょっと
変わってるんですよ。
スイートポテトを敷いたうえに
ダークチェリーがたくさん乗っていて、
さらにサワークリームも入っています。

──

それは、甘みと酸味とコクの
トリプルパンチですね。
ついついいつもアップルパイを買ってしまいますが、
アップルパイをたっぷり制したのちに、
ほかのパイにチャレンジしたいと思います。

小松

アップルパイ以外のものを追いかけてくださる
お客さまがけっこう多いんですよ。
でも、マミーズをはじめてお召し上がりでしたら、
もちろん、ぜひアップルパイを。

──

「りんご狩りかもしれない2022」で扱う
冷凍パイは、ふだんはマミーズさんの
通販のみですよね。
お店では、冷凍ではなく、
焼き上がったパイが売ってます。
大丸東京と、春日の本店と、
ここ谷中店ですね。

小松

ときどき、いろんなイベントや
デパートに出店することもありますが、
基本は３店舗です。

──

お母さまの夜10時からの活動の
マミーズの秘密を知ったうえで、
これからも通い続けます。
今日も買って帰ります。
ありがとうございました。