hobonichi

Greetings from Greece ギリシャからのおたより。Greetings from Greece ギリシャからのおたより。

「期待の星」

夏はギリシャ的にはネタの宝庫であるにも関わらず、
7月以来の投稿となってしまいました。
気がつけば風も冷たくなってきた今日この頃ですが、
消化不良なので夏の絵を選びました。
これはもうずいぶんと前になりますが、一度訪れたことのある
サモトラキ島に向かう旅客船を描いたものです。

サモトラキ島と言えば、「サモトラケのニケ」像が
発掘された場所として有名です。
本物はルーブル美術館に収蔵されており、
この島にも一応そのレプリカがありますが、
小さな考古学博物館の片隅に置かれており、
正直「なんだかなぁ」という気持ちになります。

私は昔ルーブル美術館を訪れた時に
「サモトラケのニケ」を見て、
神々しい強烈な印象を受けていたので、
どうしても見劣りしてしまいました。

とはいえ、サモトラキ島にはそれを補って有り余る、
独特の魅力があります。
まずは緑と水が豊かなこと。
これは裸の山が多いギリシャでは本当に珍しいことです。
瑞々しい木々に囲まれた美しい川や滝があり、
そこで泳ぐこともできます。
瑠璃色のトンボもいます。
私達の行った日は運悪くまさかの大雨の後で
全て泥水だったのですが、まぁそういうこともあるでしょう。

そして面白いことに、ヒッピー文化が根付いており、
特にキャンプ場では常時半裸の人々が好き勝手やっています。
島の主な交通手段はヒッチハイク!
車のない私と主人(当時はまだ結婚してませんでしたが)も
初めてチャレンジしてみました。
恥ずかしさからか、車が通り過ぎた後に
主人が手を上げていたのには笑ってしまいましたが、
認識されれば本当に気軽に同乗させてくれました。

ビーチでもヌーディストが多いので、いろいろと解放されたい方は
ぜひ試しに行ってみてはいかがでしょうか。

升ノ内朝子

2017-10-05

乗組員フジタのひとことギリシャメモ

升ノ内さんの話にもあるように
「サモトラケのニケ」は
もともとはギリシャで発見されたもの。
ほかには「ミロのヴィーナス」もそうで、
かつては女優のメリナ・メルクーリが
ギリシャへの返還を求めて活動をしていましたが、
なかなか一筋縄ではいかず、今も
フランスのルーブル美術館でその輝きを放っています。
最近は、ミロス島(ミロのヴィーナスが発見された島)の市長が
島をあげて返還活動を行うと宣言していました。
さて、どうなるかなと静かに見守っています。