ドクダミは、ご存知のかたも多いことでしょう。 でも、そうですか、園芸用にもなっているんですね。 たしかにあの白い花はきれいです。 今回は花をみることはできませんでしたけれど 雨に洗われた葉っぱがつやつやで‥‥。 ドクダミ、きれいな植物でした。
次の「みちくさ」は、明後日に。 しばらくは月・水・金の更新でまいります。
我が家においてドクダミは八面六臂のお助けさんだ。 まず初夏に顔を出す清楚な花。 まわりの4枚の白十字は包片で、 じつは花は真ん中の小さな黄色い穂状をいうらしいが、 とにかくあの凛とした形は一輪挿しにすらっと入って、 ゴタゴタした室内の空気を掃き清めてくれる。 葉っぱは揉んで指の逆むけや切り傷に付けると 痛みが和らぐし、 乾燥させ煎じてドクダミ茶にすれば飲めもする。 また、ずるずると引き抜いて乾かしたのを数本 お風呂に浮かべるとドクダミ湯。 じっくり身体が温まり、肌はつるつるの茹で玉子状。 もう今やドクダミは 我が暮らしには欠かせない常備品となってしまった。
彼ら(ドクダミのこと)は春先、 陽の当たらない庭の片隅に自生のランやシダと 仲良く(かどうかは知らないが)芽を出して、 アッという間にそこここを濃い緑色で覆い尽くす。 他の「覆い系」は苦手だけれどドクダミは別である。 何たって我が家の大事なヘルパーさんだもの。 干上がった気分のときなど座り込んで彼らを引き抜く。 おヒスでやっているんじゃなくて、 抜いたり千切ったりしたとき立ち上る 太古の世から遡ってきたような深い匂いに酔うためである。 みるみる気分が良くなってくる。 しかしその馥郁たる匂いが、 「方言で嫁屁(よめのへ)とか疫病神とか 言われているんですよ!」 と、柳生さんは怒っておられる。 「ドクダミファンの僕としてはちょっと納得いきません」 と。まさしく御意! 柳生さんも同胞でしたか。 今度ファン・クラブ作ります?
牧野植物図鑑には名前の由来は 「毒痛みだろう」と記されている。 整腸、利尿、解毒など10種類の薬効があるので 別名ジュウヤクとも言うらしい。 知れば知るほど頼りがいのあるヘルパーさんなのだ。