お笑い芸人として活躍する光浦靖子さん。
実は手芸作家としての一面もあり、
4月に3冊目の作品集が発売されました。
つくる作品は「ブローチ」です。
ニードルフェルトという素材をつかい、
動物や食べもの、芸能人から姪っ子まで
幅広いジャンルをブローチにチクチクと縫い
今まで発表してきた作品数は200点を超えます。
「自虐だけだとなかなかね。やりたいことを本気でやる」
と光浦さん。
その言葉どおり、実物をみて
「これはすごい」と思わず声がでました。
どうしてブローチをつくっているんだろう?
そんな質問から話しはふくらみ、
ものづくりや人生プランまで
たくさんのお話しをしていただきました。
また5月12日(金)より
TOBICHI②で「光浦靖子のブローチ展」が始まります。
くわしくはページの下をごらんください。
光浦靖子(みつうら やすこ)
1971年愛知県生まれ。
1992年幼なじみの大久保佳代子との
コンビ「オアシズ」としてデビュー。
現在はフジテレビ「めちゃ2イケてるッ!」など
バラエティー番組にレギュラー出演中。
一方で、手芸作家としての一面も見せる。
小学生の頃、手芸作家・大高輝美先生の作品と出会い、
フェルトマスコットばかり
作るようになったのをきっかけに、
友人の誕生日にフェルトマスコットを
作っては配る活動をする。
成人し、ミシンを手に入れてからは、
周りの女性に巾着袋を配る活動に。
10年前、羊毛フェルトに出合い、
ブローチばかりを作るようになり、
2012年、そのブローチ作品を集めた
初の手芸本『男子がもらって困るブローチ集』を刊行。
2014年には続編となる
『子供がもらって、そうでもないブローチ集』を発売し、
この4月15日、
手芸本3部作完結編となる『靖子の夢』が発売された。
第5回「おもしろい」が一番大事。
- ──
- ラジオコントですか。
- 光浦
- 美術館だと展示に合わせて聴ける
音声ガイダンスがありますよね。
あれ、もっとたのしいほうがいいのにって
思いませんか?
- ──
- 普通は作品の歴史とかメッセージとか、
比較的まじめな内容ですもんね。
- 光浦
- 音声ガイダンスの代わりに
展示に合わせた楽しいBGMが
あったらいいなと思ったんです。
それで放送作家さんや芸人さんと一緒に
ネタ出しをしてコントみたいなものを
つくる予定だったりして。
- ──
- それはおもしろそうな音声ガイダンスに
なりそうですね。
- 光浦
- 普段、美術館に行くときも
音声ガイダンスでいろんなことを知れるから
私も聞くのは好きなんです。
その音声自体が笑えるほうが、
作品も展示ももっとおもしろくなるだろうなって。
- ──
- 芸人さんだからかもしれないですが、
光浦さんの中では、手芸にも根本に
「笑い」がありますよね。
- 光浦
- 「おもしろい」が一番大事ですね、うん。
- ──
- 一番ですか。
それは、どうしてなんですか?
- 光浦
- うーん‥‥
作品で圧倒できるような、
自分はそんな作品、まだつくれていない。
だから私はとにかく
笑ってもらえればいいなと思って
一所懸命つくっています。
- ──
- 謙虚な気持ちですね。
- 光浦
- おもしろいほうが、やっぱり楽しいです。
ブローチも本も展示もトータルで、
「おもしろいものがつくりたいな」って。
- ──
- 本をつくるときは、
どんな風に考えていったんですか?
- 光浦
- 1冊目を出すタイミングで3部作すべて
こんなテーマだったら
おもしろいだろうなというのを決めて、
そこから膨らませて作品を考えていきました。
- ──
- かわいい~! とかは?
- 光浦
- 一応は考えてはいますけど、
そういうことを考え出しちゃうと‥‥
おもしろさを優先で。
- ──
- 本の中でプレゼント企画を毎回されていて、
人選も「この人にあげたらおもしろい」という風に
決められているのですか?
- 光浦
- そうです。
- ──
- 新刊の3冊目ですと、
草野仁さんにプレゼントされていたのが
作品も含めて失礼ながらおもしろくて‥‥
- 光浦
- たとえ否定するのが
番組がつくりたい空気だとしても
コントに乗っからずに
絶対に人を否定しない人は誰かなと
考えていたときに‥‥あ、草野さんだと。
- ──
- そういう方なんですね。
- 光浦
- ダメ元で頼んでみたらOKで驚きました。
すごく褒めてくれました(笑)
- ──
- 5月12日から行うTOBICHI②の展示では
仁くんブローチも展示されますよね。
- 光浦
- はい。
- ──
- いやあ、TOBICHIで実物の作品をみられるのも
たのしみですが、音声もたのしみです。
- 光浦
- うれしいな。
- ──
- 本はどんな人によんでほしいですか?
- 光浦
- 1人で暇な人がいいですね、やっぱり。
暇つぶしに読んでもらえたら一番嬉しいです。
- ──
- 暇つぶしですか?
- 光浦
- 暇だな~っていうときに、
あまり期待せずに読んだら
クスクスって笑ってもらえるのは、
ちょっとよくないですか?
- ──
- ああ、なるほど。
あったかい感じですね。
- 光浦
- 忙しい人が速読する本ではなくて、
エッセイをよんで、写真をみて、
暇なときにクスクスって
のんびり読んでほしいです。
- ──
- いいですね、
暇なときにクスクスよみたい本。
- 光浦
- 暇なときにクスクス読んでくれた方々と、
コソコソたのしみたいです。
- ──
- 本も展示も、たのしみにしています。
今日はありがとうございました。
- 光浦
- ありがとうございました。
5月12日(金)から
光浦靖子さんのブローチ展
を行います。
光浦さんのブローチの新刊
『靖子の夢』が発売されています。
『靖子の夢』著:光浦靖子
1,500円(税別)発売中
光浦さんは10年以上にわたって
手づくりブローチの作品集を発表し、
4月15日に3部作完結編『靖子の夢』が
発売されました。
キーワードは”ないものねだり”。
1冊目は「男」をテーマに
『男子がもらっても困るブローチ集』、
2冊目は「子供」をテーマに
『子供がもらって、そうでもないブローチ集』を発表。
3冊目は「理想の暮らし」をテーマに制作された
ブローチ作品が収録されています。
くわしくはこちらへ
ほぼ日の「TOBICHI②」と
SWITCHの「Rainy Day」で
光浦さんのブローチ展を行います。
これまで光浦さんが刊行した本に掲載された
100点以上の作品を、
TOBICHI②とRainy Dayの2箇所で展示します。
新刊『靖子の夢』をおまけ付きで購入できるほか、
特別音声ガイドやスタンプラリーなど
作品展の枠におさまりきらない、
いろんな企画を用意しました。
くわしくはこちらへ
日程:2017年5月12日(金)~21日(日)
時間:11:00~19:00
場所:TOBICHI②