スギエ | もしかしたら福田さんには 失礼な言い方になるかもしれないんですが‥‥。 |
福田 | な、なんですか、 やめてくださいよ(笑)。 |
スギエ | 福田さんからみれば、 小谷田さんは「もみじ市」の先輩じゃないですか。 |
福田 | あ、そうですね、はい、はい。 「もみじ市」の初心者ですから、ぼくは。 |
スギエ | 小谷田さんから福田さんに、 「もみじ市」の心構えみたいなものを 伝えてはいただけませんか。 |
小谷田 | え、そんな大げさな(笑)。 |
スギエ | そうですね、ちょっと大げさですね。 じゃあ、ええと‥‥ |
亀山 | アドバイス? |
スギエ | そう、アドバイスがあれば。 |
小谷田 | アドバイスですか‥‥。 |
スギエ | こうするとたのしいですよ、ということとか。 |
小谷田 | うーん、なんだろう‥‥。 |
福田 | なんでもいいんで教えてください。 釣り銭を多く持っといたほうがいいとか。 |
中川 | 釣り銭って(笑)。 |
福田 | いや、ほんまになんにもわからないので。 |
小谷田 | そうですね‥‥。 販売する物がなくなってから、 やることを決めておいたほうがいいです。 |
亀山 | ああ、なるほど。 |
小谷田 | ほんとに30分くらいで終わっちゃうんですよ、 お菓子とかそういうお店は。 |
スギエ | 福田さん、 終わったらどうするつもりだったんですか? |
福田 | 終わったら‥‥? |
中川 | なまけるの?(笑) |
亀山 | なんか、ふらふらしてそうだよねぇ(笑)。 |
福田 | ‥‥自分のが終わった途端に雨降らしてやる。 |
スギエ | な! ちょ、ちょっと福田さん、 そういうことを冗談でも言ったらだめだって、 さっき話したばっかりでしょ(笑)。 |
亀山 | また凍りつかせた(笑)。 |
福田 | あーー、ごめんなさい! ほんまにごめんなさい!! |
中川 | もぉー(笑)。 |
福田 | すみません。 うーん、いや、なんかね、 終わったらほんまにぶらぶらしようと 思ってたんですよ。 友だちがいっぱい出店してるから、 終わったら終わったで 今度は自分がお客さんになれるっていう。 それも「もみじ市」のよさですよね? |
小谷田 | ああ、なるほど、それはそうですね。 |
福田 | で、まあ、友だちの店を手伝ったりして。 「もみじ市」っていうのは、 そういうことができる雰囲気ですよね。 |
スギエ | ‥‥いいことを言いましたね。 |
福田 | あのね、こういうところを、 カットしないでくださいよ、ほんまに。 じゃないとただの悪者になるので(笑)。 |
スギエ | わかりました(笑)、ちゃんと書いておきます。 |
福田 | あとはね、お客さんとこういうふうに コミュニケーションできるっていうのは、 ぼくらなかなかないんですよ。 ふだんは机でコリコリコリコリ描いてるんで。 |
小谷田 | うん、そうですよね。 |
福田 | ですから、これを読んでいるみなさん、 どうぞ積極的に、 ぼくたちに話しかけてください。 |
亀山 | ‥‥いまのはどうだろう? |
中川 | なんか勝手に、出店者の代表になってた(笑)。 |
亀山 | 全カットですね。 |
福田 | ふぉふぉふぉふぉふぉ(←笑い声です)。 |
スギエ | いや、でも、北島さんも そこをすごく大事に考えてましたよ。 出店者のみなさんには、 お客さんとのコミュニケーションを たのしんでほしいって。 作家さんに出店をお願いするときは そこもポイントのひとつなんだそうです。 |
亀山 | そっか。 それができないとちゃんとたのしめないもんね。 |
福田 | ほら、ね? 言ってることは合ってるでしょ? |
小谷田 | 大事ですよ、それは。 |
福田 | あと、ぼくがたのしみなのは、ライブです。 「もみじ市」は、そのハーモニーです。 |
亀山 | ‥‥なにかまた言ってますけど(笑)。 |
スギエ | ハーモニーですか。 |
福田 | えーと、そやから‥‥ ライブと、ワークショップと、 もの売り、このハーモニーが「もみじ市」。 |
一同 | (笑) |
スギエ | 「もの売り」っていう言い方は どうかと思います(笑)。 |
福田 | あと、お客様の笑顔。 |
スギエ | あの(笑)、ここは先輩が訂正した方が‥‥。 |
小谷田 | いやいや(笑)。 |
福田 | すんません。 ふざけてるつもりはないんですが‥‥。 |
小谷田 | いやいや、ぜんぜん。 むしろすげえなっていうか。 ぼくらは基本的に つくった物を売らなきゃいけないから、 どうしてもね、あるんですよ、 若干そっちに引っぱられる感じが。 |
中川 | ああー、 ちゃんと売らなくちゃいけないっていう。 |
小谷田 | そう。 だからそういうのを抜きにして やれているイラストのかたとかは ほんと純粋にたのしんでて、 すごいことをやってんなあっていうのは、 正直ありますね。 |
亀山 | うん。でも‥‥ね。 |
中川 | そう。 でも、逆に作品を販売をしてるかたたちは、 そこがすばらしいんだと思います。 いろんな出店者があって、 しっかりと作品を買えるショップがあるから、 わたしたちも自由にできるというか。 いちばんじっくり作家さんと会話ができるのは やっぱりそういうショップだと思うし。 |
スギエ | そうです、ほんとに。 いい物がたくさんあって、しっかり買えて、 そこでお話もできる。 お客さん側としては、その魅力は大きいです。 |
亀山 | そうですね。 |
スギエ | あの、とうとつな質問なんですけど、 これは北島さんたちにも訊いたことで。 小谷田さんが第1回目から、 ここまでずっと続けてきた 動機は何なのでしょうか。 |
小谷田 | 動機‥‥。 毎回がたのしいというのが、まずはあります。 あとは、ちょっとまあ、毎回、 「借りをつくったな」っていうのがあるので。 |
スギエ | ああ、次はもっと‥‥。 |
小谷田 | そうですね。 次はもっと、 自分のところに人を並ばせたいな、と。 |
スギエ | なるほど。 |
小谷田 | だから‥‥うん。 「もみじ市」だけをがんばっても、 だめじゃないですか。 この1年間を、がんばらないと。 |
亀山 | ‥‥ああ。 |
中川 | そうですね、ほんとにそうです。 (つづきます) |
2010-10-16-SAT |