「そろそろ下の糸井さんや田尻さんが」
- ボーズ
- (攻略本をぱらぱらめくりながら)
ポップだよね、『MOTHER』は。
絵とか、色づかいがかわいい。
なぜか古くさくないんですよね。
- ボーズ
- うん。たしかに。
フォーサイドの街の絵とか、
いま見てもすごくいい感じ。
- ボーズ
- フォーサイドってどれだっけ?
あ、これか。あああ、ほんとだ。いいねえ。
当時は「でかい! 広い!」って感覚があって、
すごく印象に残ってるんですよ。
なんか、ゲーム史上、こんなに広いところない
くらいに思ってた(笑)。
- ボーズ
- うんうん(笑)。ビルも高いし。
あと、『MOTHER』って、
フィールドと町の切れ目がないから
余計に広く感じるんだよね。
そうそうそう。
- ボーズ
- なんか、話してると思い出すなあ。
そうそうそう、『MOTHER』って広いんだよね。
マップも町も広くて、すごく歩くんだ。そうそう。
‥‥そっか、町とフィールドの切れ目がなくて
わりとテクテク歩くっていうのは、
『ポケモン』で見慣れちゃったっていうのもあるな。
ああ、なるほど。
- ボーズ
- 『ポケモン』とスケール感が似てんだよね、世界の。
『ポケモン』をつくるとき、
開発者の田尻(智)さんの意識のなかにも
『MOTHER』はあったと聞いています。
もちろん単純な引用とかではなくて
リスペクトだったりアンチだったり
すると思うんですけど。
- ボーズ
- そういうところ、感じるよね。
だから、『MOTHER』とか
『ポケモン』を見てて思うのは、
やっぱり、その、
もうちょっと下の世代の糸井重里が
こういういのを作んなきゃいけないんじゃないかな。
田尻さんがやった
その下がまたやんなきゃいけないみたいな。
もうそんな?
- ボーズ
- もうそんな。
そうするとまたね、きっと変わるんだよね。
はぁ~、そうかぁ。
- ボーズ
- そんな感じがするんだよなあ。
『MOTHER』の世界って
当時はすごく変わったものだったけど、
『ポケモン』やってると当たり前になってくるし。
そういう感じで、
そろそろ下の糸井さんや田尻さんが
出てきたらおもしろいと思うんですよ。
「もうそんな?」とか言ったけど、
思えば最初の『MOTHER』から14年だし。
- ボーズ
- もう、みんな親になってたりするでしょ。
ほぼ日に来たメール読んでると、
最初の世代はそういう感じですね。
「子どもにやらせます!」とか。
「子どもにすでにやらせてます!」とか。
- ボーズ
- そうなんだ(笑)。やべえよ、取り残されてる。 子どものほうからも来てるの?
来てます、来てます。
『MOTHER2』だと、
小学校のころ遊んでた人が
ちょうど二十歳くらいだから
直撃してるんですよ。
- ボーズ
- ああ、そうか。
いまあらためてプレイすると意味がわかったりね。
なんか、いいなあ。いい話だねー。
う~ん‥‥にしても、キムタクは変わらないなあ。
またその話ですか(笑)。
- ボーズ
- 変わんなすぎてまずくねーかっていうくらい
変わんないよ。すげー。
ボーズさん、人のこと言えないですよ。
- ボーズ
- あいたたたた(笑)。
貫禄のつかないミュージシャンだからね。