コピーライターであり、
『MOTHER』シリーズの生みの親である
糸井重里が代表をつとめ、
ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の運営、
AR機能を使った地球儀「ほぼ日のアースボール」
「ほぼ日手帳」などの商品の制作販売、
渋谷PARCO「ほぼ日曜日」
ほぼ日のお店「TOBICHI」の運営、
不定期開催のイベント「生活のたのしみ展」
さまざまな話を動画で楽しめる「ほぼ日の學校」など、
幅広い活動をおこなう株式会社ほぼ日で、
エンジニアの新メンバーを募集します。

所属チームは、新設されたばかりの
「サイエンス・マジック部」。
技術の力でコンテンツを面白くすることに
取り組んでいく部署ですが、
なんだか聞き慣れない名前は、糸井重里が命名。
所属するメンバーが、やる仕事を固定せず、
どんどん自由に想像力を広げて
おもしろいことを生み出していきやすいように、
あえて、こんな名前をつけています。

独自の社風を持つ「ほぼ日」という会社で、
ベースにある感覚を共有しながら、
一緒にたのしく働いてくれるメンバーに
来てもらえたらと、今回、
糸井重里、サイエンス・マジック部のリーダーであり、
ほぼ日CTOの清木、エンジニアのふみ、
人事の石澤で、今回の採用について話をしました。

興味を持たれたウィザード(エンジニア)のみなさん、
あなたのご応募をお待ちしています。


詳しい募集要項はこちら

>サイエンス・マジック部のメンバー紹介

サイエンス・マジック部のメンバー紹介

清木(せいき)
ほぼ日CTO/サイエンス・マジック部部長

2022年入社。
東京大学大学院を修了後、任天堂に入社。
以降、ゲーム業界にて、プラットフォーム開発から
ゲーム開発、R&D、新規事業開発を経験。
2022年、縁のめぐり合わせで
ほぼ日にCTOとして入社する。
体験型エンタテインメントが大好き。
どのくらい好きかといえば、
1年で160のイベントに参加した記録があるくらい。

 

ふみ
サイエンス・マジック部エンジニア

2019年入社。エンジニア。
iOSアプリ・Webフロントエンド開発を中心に
サービス開発に広く関わる。
「ほぼ日の學校」の立ち上げを担当。
自然が好きで、もう一度行きたい国はアイスランド。

 

粕谷(かすや)
サイエンス・マジック部ビデオグラファー

2021年入社。ビデオグラファー。
動画編集・カメラマン・ライブ配信・整音など、
ほぼ日の映像関係の仕事を一手に引き受ける。
特技は、布団に入ると5秒以内に寝られること。
好きなたべものは、朝食。

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Ⅲ ゲームのような「ほぼ街」を作りたい

石澤
ほぼ日の代表取締役社長である
糸井さんは、
「サイエンス・マジック部」という部ができた
これからのほぼ日について、
どんなイメージや期待がありますか?
糸井
ウェブサイトの「ほぼ日刊イトイ新聞」を
はじめた当初から、ぼくには
「ほぼ街(ほぼまち)」というイメージがあるんです。
「ほぼ日」が街のようになったものですね。

糸井
もともとの「ほぼ日刊イトイ新聞」って
「新聞」なんです。
実際は新聞より雑誌に近いんだけど。
ただ新聞にしろ雑誌にしろ
「平面を読んでいる」んですね。
でも、ぼくらはゲームの世界を知ってますよね。
画面のなかに街が広がっていて、
そこでの体験は、もっと立体的なんです。
清木
そうですね。
糸井
たとえば主人公が歩いて宿屋に行ったら、
宿屋の主人に迎えられて
「なんだか疲れた顔をしてますけど、
お泊りですか?」と言われたりする。
そのとき、
「いや、疲れてないよ」と思うかもしれないけど、
お泊りしたいならお泊りできるし、
泊まったらピココ、ピココって起こしてもらうまで、
なにか「寝る」というイベントをできる。
そういうゲームの中での
「お泊りをする」って行為は、
ネット上で「宿泊券を買う」といった行為とは
ぜんぜん別のものなんです。
買いものにしても、
ゲームの世界ではドアを開けて入ると
変なおやじに
「これを買ってった人はみんな後悔してるけど、
それでも買うかい?」
と言われるやりとりがあったりする(笑)。
それだけで、買いものの意味が
もう変わっちゃうんです。
石澤
ええ。
糸井
あるいは、
「映画を見る」という行為にしても、
ただ映画紹介のバナーが貼られているんじゃなくて、
「街の中に映画館があって、
自分が映画館のなかに歩いて入っていく」
のだとしたら、
全く別の体験になりますよね。
そんなふうに、
「ほぼ日刊イトイ新聞」と「ほぼ街」は、
最終的にやっていることは同じでも、
全然違うたのしみかたができるわけです。
だからたとえば未来には、
「ほぼ日刊イトイ新聞」の面白さと
「ほぼ街」の面白さみたいなものが、
重なっていけば、という期待があるんです。
清木
ああー。
糸井
つまり
「ゲームでもあり、読みものでもあり、
買いものでもあり」
っていう場が作れるんじゃないか。

石澤
はい、はい。
糸井
さらにくわしく言うと、これを簡単に
「バーチャルな街並みを作りたい」
みたいな言葉にしてしまうと、
「ビジネスのために街並みを作る」みたいな
広がらないイメージになっちゃうけど、
そういうことでもないんです。
そうじゃなくて、ぼくらの「ほぼ街」は、
来る人が本当にたのしみとして
歩きに行くような場所にしたい。
たとえば渋谷の街みたいに。
清木
渋谷。
糸井
渋谷の街とかって、何を買うか決まってない人も
「とりあえず行く」じゃないですか。
それは、街に行けばなにかに当たるからで。
「犬も歩けば棒に当たる」を
しに行ってるわけなんだけど。
「ほぼ日」の未来に、もっと
そういったことができたらという思いは
ずっとあるんですね。
清木
ああ。

糸井
いま「ほぼ日刊イトイ新聞」創刊から
20年以上が経って、自分たちなりには
いろんなことをやってきたけど、
やっぱりまだ「ほぼ日ってこうだよね」が
いろんな人の想像範囲内に
収まりきってる気がするんです。
リアル店舗の「TOBICHI」を作ろうが、
いろんなイベントをしようが、
「ほぼ日ってだいたいこんなもんだよね」って、
思われてる。
それが、まだまだダメだなって(笑)。
もっともっと、面白くしたいんです。
なにか人が本当にやりたいことをやろうとするときに
湧き起こるエネルギーは、
社会やら人やらを面白く変えますから。
ほぼ日を、そういう化学反応が
起きる場にしていきたい。
ただ、そのときには技術が伴わないと、
すべてが人海戦術みたいになっちゃうから。
技術なしにやれることは限界があるんです。
ふみ
ああー。
糸井
1998年にほぼ日刊イトイ新聞を起ち上げるとき、
当時はまだハル研究所の社長だった
岩田聡さんに、ぼくはそういう相談を
しょっちゅうしていたんです。
そして
「いまは技術でこんなことができるんですよ」
といったことを
たくさん教えてもらっていたんですね。
それが「そういう友達がいなくなったなあ」と思って、
ずーっと日が経っちゃったんですけど、
そこに、技術のちからで遊びを拡大できる
清木さんが入ってきたんで、
これ幸いとわがままを言おうと。
清木
(笑)はい。
糸井
ものってやっぱり、
「一回わがままを言う」ってことをしないと、
跳ねないんですよね。
ちょうどいいところの話ばかりしていると、
「まあそうですね。月当たりで何人がいくらで」
とか、誰が考えても同じ話になる。
それよりは
「もう球場の場所変えちゃおうよ」
というようなことが重要になるんで。
思い切ってマジックに近いような
理想を語り合ってから、
「じゃあ、本当にどうする?」っていう、
そういう遊び方ができるようになったらいいな、
ってことかな。

石澤
なるほど。
糸井
本当はみんな「驚きたい」んだと
思うんだよね。
でも「驚かせると商取引から外れるんじゃないか」
と思って、安全なほうに行く。
清木
そうなんですよね(笑)。
糸井
「そんなことをやった人はいないです」とか、
「それで何が儲かるんですか」とか、
そういうところにすぐ行っちゃう。
驚いちゃいけないのが今の世の中なんだよね。
だけどそういう話、
もう飽き飽きするじゃないですか。
清木
(笑)
糸井
実際に人が拍手したり感動したりするって、
「そんなことやったんだ」
「これをやった人がいたんだねえ」って、
そういうことだと思うんです。
だから、これからのほぼ日を
ちゃんとそういうことがやれる
チームにしていきたい。
そういう思いがあって
「サイエンス・マジック部」の活躍に
ぼくはとても期待しているんです。

(つづきます)

2022-04-03-SUN

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