なにかすっごいドラマがあったという
わけでもないのです。
とはいえ、担当のほぼ日乗組員たちが
力を合わせてがんばった。
そして海外のお客さんや社内のみんなにとって
「ほぼ日ストア」の使い勝手が、
前よりちょっとよくなった。
「これ、仲間のみんながよかったんですよ」
という話を、すこしさせてください。
いわゆる「越境EC」、つまり海外販売にまつわる
ほぼ日というチームの一側面の記録。
開発リーダーの多田さんを中心に追いかけます。
レポート担当は、ほぼ日編集部の田中です。
- こんにちは、ほぼ日編集部のです。
ちょっと珍しい記事になりますが、
ここでは、あるプロジェクトのレポートを
させてもらえたらと思っています。
ほぼ日のお買いものシステム「ほぼ日ストア」の
海外配送を便利にするプロジェクトの話。
とはいえ、専門的な話ばかりが続くと
チンプンカンプンな感じになりそうなので、
けっこう脱線も交えつつ‥‥。
よければお付き合いいただけたら嬉しいです。
- さて。みんなから「ちょっといいな」と思われる人って、
生きているとときどき出会うことがあって、
あなたのまわりにもいらっしゃるのではないでしょうか。
派手な動きをしているわけでなくても、
みんながなんとなく
「あの人いいよね」と感じているような人。
その場の空気を、どこかよくしてくれているような人。 - ほぼ日のシステムチームではたらく、
多田さん()もそういう感じの人です。
穏やかで、ニコニコしていて、感じがいい。
糸井さんがSNSで
「タダくんの笑顔は、ある種のかわいいです。」
と投稿していたこともあります。
- そして今回レポートをする、
「ほぼ日ストア」の海外配送プロジェクトの
システム開発側のリーダーが、多田さんです。 - だけど、ほんとに多田さんというのは、
その存在が、ちょっと嬉しい感じの同僚なのです。
親切で、いろんな人の仕事をよく助けていて、
みんながその存在をなんとなく頼りにしている。
この記事を書いているぼくは、ほぼ日での
在籍期間がだいたい同じ(10年強)ですが、
昔から多田さんがいろんな人を助けている姿を
よく見かけています。
困ったときの「多田さんに相談してみよう!」みたいな、
駆け込み寺のような感じもある。 - また多田さんは、みんながちょっと
絡みたくなる雰囲気の人でもあったりします。
注射が苦手なことを「ただいま製作中」でからかわれてたり、
会社のおやつテーブルですぐ話しかけられていたり。 - たとえば、よく社内イベントで、
多田さんと一緒にコーヒーを淹れている
システムチームの後輩のさんも
多田さんのことが大好き。
- しかも新井さんは、わざわざ多田さんの
顔アイコンの大きめステッカーを作って
自分のPCに貼っているという、謎の大好きっぷり。 - まあ、そういうことをしたくなる気持ちが
わからないでもないあたりが、
多田さんの魅力という気もします。
- 基本的にニコニコしていて、面倒見がよくて、
誰にも威圧感を与えない。
システム系の部署に新人がやってきたとき、
多田さんがお世話係のように動くことも多く、
入ったばかりのその人が、ずいぶん安心した様子で
多田さんとおしゃべりしている姿も、よく見ます。 - また多田さんは、ほぼ日に昔からいる
フグたちのお世話係でもあります。
特に大きなニュースをもたらすわけでもない
フグたちですが、その存在がちょっとうれしい。
多田さんはそんなフグたちのことを、
「エサだぞー」とか呼びかけながら、よく愛でている。
水槽の底に溜まった泥(けっこう臭いらしい)の
掃除も、会社に人がいない日を狙ってやっている。
- そして多田さんについて、ぼくが良いなと思うところは、
もちろん魅力もたくさんあるけれど、
同時にふつうに生きる、ふつうの同僚でもあるということ。
さりげない気づかいや丁寧な仕事ぶりに
「見事だなー」と思うことはよくあるけれど、
大きなイベントの後で「さすがに疲れた‥‥」と
ぐったりしていることもあれば、
きわどいジョークを思いついてニヤニヤしていたりもする。
甘いものにめっぽう弱くて、ダイエットが成功しない。
- 学年にひとりふたりいた、みんなに別け隔てなく優しい、
ニコニコした同級生のようなイメージ。 - とはいえ多田さんのその穏やかな雰囲気は、
自分で選んでいること、という気もする。
別段なにか気負ってとかでもなく
「一緒に働くんだったら親切なほうがいいから」
とかそのくらいの感じで、みんなに親切だったり、
機嫌よく過ごしたりといったことを
選びとっているんじゃないか。 - まぁ、ほぼ日の乗組員はわりとそういう人が多くて、
みんなそれぞれに得意も不得意もあるけれど、
「周りにちょっと親切にしたい」みたいなところは、
みんなに共通している気がする。
声をかけたら、さっと手伝ってくれる。
そういうふつうの人たちである。
ふつうなんだけど、ちょっといい。
そういうなかのひとりが、多田さんである。
- さて、今からすこし前、2023年の春のこと。
いまこのレポートを書いている
ぼく()のもとに
ちょっと変わった仕事がやってきたのだった。 - なにかというと、
「多田さんの韓国出張についていく」というもの。 - というのが、多田さんはこのところ、
「ほぼ日ストア」の海外配送をより便利にする
プロジェクトの開発リーダーをしているのだが、
パートナーの会社が
「Global-e(グローバル・イー)」。 - 多田さんは先日、そのGlobal-eが
日本でおこなったイベントで、前に出て、
ちょっとしたプレゼンをしたのだそうだ。 - 話のテーマは
「どうしてGlobal-eのサービスを
『ほぼ日ストア』に導入することに決めたのか」
というもの。
- そのときの多田さんのプレゼンテーションが、
なんだかとても評判がよくて、
Global-eのみなさんからさらに
「こんど韓国のソウルでおこなうイベントでも、
ぜひまた話をしてほしい」
とオファーがあって、行くことになったんだという。 - わざわざ韓国まで呼ばれて、
「ほぼ日ストア」のことについて話をする。
しかもそれが、ほぼ日に10年以上在籍していて、
社内のいろんな人と関わりの深い多田さんである。 - これはなんだか、ほぼ日乗組員の
ちょっとした晴れ舞台でもあるし、
状況としてもおもしろそう。
もしかしたら、そのあたりの話の紹介は、
「『ほぼ日ストア』はこれから、
海外配送をますますがんばっていきます!」
というお知らせになるかもしれない。 - そんなわけで、ほぼ日の編集部に
「誰か多田さんについていって
レポートを書いてもらえないか」
という話がやってきて、
興味のあったぼくが手をあげさせてもらった、
ということなのだった。 - 「ほぼ日ストア」が今後どう便利になるかとか、
多田さんがどんなプレゼンをするのかとか、
とても興味がある。
社内の別のチームの動きを見られる貴重な機会だし、
韓国出張というのも面白そう。
しかも、一緒に行くのは多田さんである。
こんなの、たのしいばっかりの話じゃないか。 - ほぼ日編集部のLINEに、部長の永田さんから
「担当者募集」の話があったあと、ぼくはすぐに
「やります!」と手をあげたのだった。
- そんなわけで、さっそくぼくはレポート役として、
システムチーム部長のさんに、
この「ほぼ日ストア」の
海外配送プロジェクトの概要を聞きにいったり。
- 現地で一緒に行動するGlobal-eのカンキさんと、
ZOOMで簡単な打ち合わせをしたり。
- 多田さんのところに行って、
今回の韓国出張への意気込みを聞いたりしました。
「レポートは自由にやってもらえれば大丈夫です。
ただ、ぼくはちゃんと
プレゼンの準備をしなければ‥‥」- なんと、プレゼン時間は45分もあるのだそうです。
基本的には、日本のイベントで話した内容を
もとにするそうですが、
前と違うのは、お客さんが韓国の人たちということ。 - 「だからこの前、デザインチームのさんに
わざわざ時間をとってもらって、
韓国語の挨拶を教えてもらったんですよ」
と、多田さん。
そっか、そういう準備までするのか。
- また別の日、多田さんと一緒に泊まるホテル周辺の
Googleストリートビューを見ていたら、
通りすがりのさんからもソウル情報が。
「え、おふたり、ソウルに行くんですか?
そしたら私が先日NETFLIXの番組で見た
広蔵市場がすごくよかったので行くといいですよ!
定番の観光地みたいです」
お、いいですね。多田さん、せっかくだから行きますか。
- そんなことをしていたら、なんだか
あっというまに出張の日になりました。 - 川上さんや多田さんからいくらか話は聞いたものの、
実を言うとぼくはまだ、わからないことだらけです。 - というのもこのプロジェクト、
「越境EC」「コンプライアンス」「関税」
「海外配送」「実装」「Global-e」などなど、
普段耳慣れないワードがどんどん登場するのです。
そもそも「システムチームのメンバーが
外の人たちにプレゼンをする」というのが、
どういった状況なのか、いまいち想像がつきません。 - ただ、多少の不安はありつつも、
ぼくはこの韓国出張、
だいぶ気持ちが楽な要素があります。 - それは、一緒に行く相手が多田さんということ。
- ニコニコしていて、親切で、好奇心のあるタイプ。
仕事は丁寧だし、なにかと頼りになる人です。
新しいことをするとき、そういう同僚が一緒なのは
だいぶ安心感があるのです。
問題が起こっても、きっとどうにかできそう。
そんなわけでぼくは
「ま、きっと大丈夫だろう」という感覚です。
(つづきます)
2023-12-21-THU