さぁ、不思議な座談会がはじまります。
もともと『MOTHER』の大ファンで、
『MOTHER』にまつわるコンテンツやグッズを
YouTubeで紹介してくださっていたコアラさん。
そして、最近『MOTHER2』と『MOTHER3』の
ゲームの実況を生配信し、話題になった
VTuberのリゼ・ヘルエスタさん。
ふたりの『MOTHER』ファンによる
「あたらしい活動」を知った糸井重里は、
その取り組みにとても興味を持ち、
この日のおしゃべりが実現しました。
念のためにお伝えしておきますが、
ときどき、ゲームの大事な場面について、
遠慮なく話すことがあります。

>コアラさん プロフィール

コアラ

ヴィジュアル系ゲーム実況動画クリエイター。
鋭い突っ込みによるトーク、
テンポの良い編集に定評があり、
笑いや驚きを視聴者に提供する。
ゲームコレクターとしての顔も持ち、
とくに『MOTHER』グッズの収集は
質、量ともに世界トップレベル。

>コアラ’s GAME SHOW

>リゼ・ヘルエスタさん プロフィール

リゼ・ヘルエスタ(りぜ・へるえすた/Lize Helesta)

にじさんじ所属バーチャルライバー。
ヘルエスタ王国の第二皇女。
文武両道学園主席、真面目で
誰にでも優しくかなりの人望がある。
王位継承の資格者として日々鍛錬や
人とのコミュニケーションを大事にしている。

>リゼ・ヘルエスタ -Lize Helesta-

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第9回 『MOTHER』の気持ちでいれば

リゼ
まさか、いちプレイヤーとして、
『MOTHER』を楽しんでいた身で、
こうして糸井重里さんと
お話させてもらう機会があるとは、
もうほんとに夢みたいなんですけど(笑)。
すごく、たのしかったです。
最後になんか、そうだな、質問‥‥。
糸井
(モニターのリゼさんを見ながら‥‥)
目が大きいなぁ(笑)。
リゼ
あはははは。
コアラ
きれいな瞳をしていらっしゃる(笑)。
リゼ
ありがとうございます(笑)。
そうだなぁ、どうしようかな。
糸井重里さんが、個人的に、
『MOTHER』のキャラクターの中で、
いちばん好きなのって、だれですか?
糸井
ああ‥‥たぶん、どせいさん、かな?
リゼ
ああ(笑)。
コアラ
ああー(笑)。
糸井
どせいさんが好きなのかもしれない。
ええと‥‥好きだというより、
大好きでつくった、という感じかな。
リゼ
ああ(笑)。
糸井
あの、いま、ぼく、人によく勧めてる
『エリック』っていう絵本があって。
ショーン・タンさんっていう
オーストラリアの
アーティストの作品なんですけど。
その『エリック』っていう存在が、
どせいさんとけっこう似てるんですよ。
リゼ
へぇーー。
糸井
その、絵本をめくっていくと、最後に、
ほんとになんでもない場面なんだけど、
泣いちゃうんですよ、ぼく。
どせいさんも、そういうやつなんですよね。
こう、なん企みもないのに、
人の心に響いちゃうっていうか。
リゼ
ああ、たしかに‥‥。
どせいさんって、突然現れて、
スッとプレイヤーの心に入り込んで、
意味がわからないまま、鳥を捕まえたりして。
コアラ
うん(笑)。
糸井
そうですね。
リゼ
そして、こちらがたいして、
なにかしてあげたわけでもないのに、
体を張って、はしごになってくれたり。
ほっかむりかぶって、
バッヂを届けに来てくれたり。
よくわからないことも多いけど、
すごく愛すべきキャラクターですね。
なんか、無償の愛を感じるというか。

糸井
そうそう(笑)。
リゼ
いや、そうですね。私もどせいさんは
『MOTHER』シリーズの中で
大好きなキャラクターです。
ありがとうございます。
糸井
ありがとうございます(笑)。
コアラ
じゃあ、ぼくも感想と質問ですけど、
まず、あの、このような場を設けていただき、
ほんとにもう感無量というか‥‥。
ぼくがYouTuberをはじめたきっかけとして、
糸井さんにお会いしたかったっていうのが、
けっこうデカいんですよ。
糸井
ほんとに(笑)?
コアラ
ほんとです。なんか、自分自身も、
クリエイティブな立場になって、
いつか糸井重里さんと
お話できるようなになりたいっていうのが、
動機のひとつとしてはあって、
それが、本日、実現したので(笑)。
今後、どうしようかなっていうくらいです。
一同
(笑)
コアラ
今後もずっと『MOTHER』を愛し続けていきます。
ほぼ日『MOTHER』プロジェクトも、
応援していきたいなと思います。
それで、最後に質問したいことですが、
けっこうぼくの『MOTHER』の動画を見て、
『MOTHER』をやりたいって
言ってくれる方が多いんですけど、
糸井さんから、そういう
まだ『MOTHER』をプレイしていない人たちに、
「『MOTHER』ってこういうゲームだよ」
って言うとしたら、どう言うのかなって。

リゼ
おっ、メッチャいい質問(笑)。
コアラ
なんか、簡潔にでいいので、
おっしゃっていただけると、
ぼくも『MOTHER』をPRしやすいです。
糸井
あーー‥‥なるほど‥‥。
『MOTHER』がどういうゲームか(笑)。
うーーん、そうだね、なんていうか、
『MOTHER』のような気持ちでいると、
生きるのが楽しくなるっていうか、
おもしろくなるっていうか。
あの、生きるのがいいことみたいに
なってくるんじゃないかな。
『MOTHER』の気持ちでいれば。
コアラ
あーーー。
リゼ
はぁーー。
糸井
だから、そういう意味では、
道具みたいなものかもしれないですね。
それを凝縮したのが、
どせいさんかもしれないし、
ポーキーかもしれないし。
ともかく、そういう、
『MOTHER』の気持ちを持ってると、
生きるのがたのしくなるっていうゲーム。
今日の答えはそれかもしれない。
コアラ
ありがとうございます。
糸井
その都度、きっと、違うんだろうけどね。
今日は、そんなことを思いましたね。
ゲームって、そもそも、
「あそび」で、「いたずら」だからね。
そういう心っていうのは、ほんとうは、
どんなゲームにもあるはずなんだけど、
『MOTHER』はとくにあるのかもしれないね。
コアラ
でも、たしかに、『MOTHER』と出会えて、
いい人生になったなっていうのは、
確実に言えます、ぼくは。
ほんとに、よかったな、っていうか、
「『MOTHER』をやってよかったな」って
思ってます。
リゼ
はい、私も。プレイしていたときは、
ほんとにゲームの中に入って、
ずっと一喜一憂してましたから(笑)。
糸井
いやぁ、すごく、うれしいですよ。
なんか、自分の子孫を100人つくるよりもさ、
すごいことかもしれないですよね。
『MOTHER』をあそんだ人が、
世界にこんなにたくさんいるっていうのは。
リゼ
うん、ふふふふふ。
コアラ
そうですね(笑)。
リゼ
『MOTHER』で育った人って、
糸井さんの子どもと言っても(笑)。
糸井
(笑)

コアラ
でも、ほんとにそういえると思います。
たぶん、そういうことを言うと、
糸井さんは謙遜されると思うんですけど(笑)。
でも、あの、ぼくらファンからすれば、
糸井さんがなにがあっても‥‥
ぼくらがついてるから。
リゼ
(笑)
糸井
ありがとうございます(笑)。
コアラ
いつでも任せて、ってぐらいな気持ちで、
ファンはみんな思ってます。
糸井
はい‥‥あの‥‥
じゃあ、輸血に来てください(笑)。
リゼ
(笑)
コアラ
(笑)
リゼ
それ、本当の危機ですね、だいぶ(笑)。
リアルな危機の時に、
駆けつけます。もちろん(笑)。
コアラ
もちろん(笑)。
糸井
ありがとうございます。
話のいちばん最後に、
「輸血に来てくれ」って(笑)。
一同
(笑)
糸井
ありがとうね。どうもね。
本当にありがとうございました。
コアラ
ありがとうございました!
リゼ
ありがとうございました!
糸井
「ふくざわゆけつ」。
一同
(笑)

(3人の話はこれで終わりです。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました)

2020-11-05-THU

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