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03 後世に残る名品ができました。「ぼくとともだち」。

 
BANDAI SPIRITSのフィギュアプロデューサー・
阪田典彦さんは『MOTHER』関連ではクレーンゲームの
「MOTHERシリーズ フィギュアコレクション」や
「どせいさん ひざたけぬいぐるみ」などを
企画開発してこられました。
その阪田さんが10年以上あたためてきたプロダクトが
「ぼくとともだち」と名づけられた
ネス、ポーラ、ジェフ、プーの4人のぬいぐるみです。
阪田さんにこの「ぼくとともだち」のお話と、
4月1日に販売を開始した
「どせいさんカチューシャ」についておうかがいしました。
※「ぬいぐるみ ぼくとともだち」は
5月25日(水)午前11時より
オンラインストア「MOTHERのおみせ」でも
販売を予定しています。
*Chosen Four Plush Set will be available
on the MOTHER Shop website
from 11:00 a.m. Japan time on May 25th.

ぬいぐるみ
ぼくとともだち

ほぼ日
最初にサンプルを見せていただいたのは、
約2年ほど前でした。

▲「ぬいぐるみ ぼくとともだち」 ▲「ぬいぐるみ ぼくとともだち」

阪田
作ったのは、もっと前でしたね。
「コストを度外視した、
最高のぬいぐるみを作りたい」と言って、
試作品を発注したのを覚えています。

▲BANDAI SPIRITSの阪田典彦さん。 ▲BANDAI SPIRITSの阪田典彦さん。

ほぼ日
コストを度外視した、最高のぬいぐるみ。
阪田
はい。この完成品も、
ふつうのぬいぐるみとは違いますよ。
たとえば、この鼻。

ほぼ日
あ、鼻がありますね。
阪田
この小さくて丸い、
「ポツッ」とした鼻って、
ぬいぐるみだと面倒だから
あまり作らないんです。
さらに、目の下にも糸を引いて、
顔に立体感を出しました。
ほぼ日
すっごくかわいいです。
ほっぺがプクッとなっていますよね。
阪田
この単純な工程が、ぬいぐるみに
柔らかい立体感を与えるんですよね。
服も、ぜんぶ別々に作っていて‥‥。

ほぼ日
ネスで言えば、ジーンズやリュック、
靴の紐まで本当に細かいです。
阪田
僕はふだん、専門的にフィギュアを
作っているから、
ぬいぐるみ作りに関しては無知なんですよ。
だからこれは
「無知だからこそできた、いいぬいぐるみ」なんです。
僕がぬいぐるみ作りにくわしかったら、
たぶんこうはなっていません。

▲ジーンズのポケットやリュックのディティールもかわいい。 ▲ジーンズのポケットやリュックのディティールもかわいい。

ほぼ日
ほんとだ。たしかに専門家が作ったら、
ここははしょるところなのかもしれませんね。
阪田
髪の毛も、縫い目が目立たないように
袋縫いして。
とにかく自然に見えるようにしてあります。

▲プーの袋縫いされた髪。 ▲プーの袋縫いされた髪。

ほぼ日
こまかい創意工夫が、随所に。
阪田
実際に手に取ってもらえたら、
写真では伝わらない
ふつうのぬいぐるみとの違いも
もっとわかっていただけると思います。
あと個人的には、
このぬいぐるみを
どうしても箱付きにしたかった。
ほぼ日
それは、なぜですか?
阪田
100年後とかに、
アメリカの納屋とか小屋の中から、
埃をかぶったこの箱付きのぬいぐるみが
出てくるシーンを想像したんです。
そんなときに、誰から見ても
「なにこれ、かわいい!」と思ってもらえるような。
後世にまで残る、いいぬいぐるみに
しなければいけない、というところから
開発を始めたんですね。

▲「ぼくとともだち」の外装箱。 ▲「ぼくとともだち」の外装箱。

ほぼ日
なるほど。
阪田
クレーンゲームの
景品用ではないですから、
コストにも上限がありませんでした。
だから弊社のぬいぐるみの開発部隊に
サンプルを見せたときは、
めちゃくちゃうらやましがられましたよ。
ほぼ日
ふだんは、こんなに贅沢な仕様では
作れないから、ですね。
阪田
はい。本当に自信を持って
おすすめできるぬいぐるみです。
ほぼ日
どんなふうに
飾ってほしいですか?
阪田
座らせられますから、
箱から出して飾っていただくと、
とてもかわいいです。
でも僕は‥‥箱から出さないで、
そのまま飾る派ですね(笑)。
今回、あらためて
「箱っていいな」と思ったんです。
ほぼ日
素敵な箱ですよね。
『MOTHER』を大好きな方が
デザインしたという感じが伝わってきます。

▲箱の裏面にはキャラクターたちのゆかりの地がデザインされています。 ▲箱の裏面にはキャラクターたちのゆかりの地がデザインされています。

阪田
そうですね。
中身のぬいぐるみと箱で、
オブジェとしても
成立するようにこだわりました。

どせいさんカチューシャ

ほぼ日
「どせいさんカチューシャ」は、
エイプリルフール向けのグッズを、と
考えたことが始まりで、
ほぼ日の『MOTHER』チームから
オーダーさせていただきました。

阪田
まさか、どせいさんのカチューシャを
作る日が来るとは思っていませんでした(笑)。
ほぼ日
軽い気持ちでお願いしてしまいましたが、
たいへんでしたか?
阪田
社内にカチューシャ作りの
ノウハウがなかったので、
サンプルになりそうなものを
たくさん購入してきて、
工場で「どうすればいいんだ」と
相談することから始めました。
最初はもっとかんたんに作れると
思っていたんですけど、ダメで‥‥
結局、新規に金型を起こしたんですよ。
ほぼ日
え、金型を。
阪田
はい。
流用できそうなものを
再利用して作るのがふつうなんですが、
リボンのついた部分を
本体に固定するためのパーツが
どうしても必要で、豪華仕様に‥‥。

ほぼ日
ものすごく、本気の行程を踏んだという。
阪田
1個ずつ違う形の
カチューシャになるように、
リボンがついている部分を
曲げられるようにしたい、とも考えました。
ほぼ日
カチューシャをつけた人たちが、
それぞれ違うどせいさんに
なれるように、ですね。
阪田
はい。
「どせいさんひざたけぬいぐるみ」でも
曲げられるようにしたんですが、
ゲーム中に登場する
ドット絵のどせいさんを見ると、
リボンがついている部分は
やっぱり曲がっているんですよね。
なので、忠実に。

▲すきなかたちに曲げられます。 ▲すきなかたちに曲げられます。

ほぼ日
ちなみに、サンプルが完成したときの、
社内の方たちの反応って、
いかがでしたか?
阪田
「フフフフ」って感じでしたね(笑)。
僕らがふざけているのか、
本気でやっているのかも
わかっていないようなリアクションでした。
エイプリルフールやハローウィン用としては、
本当に的確な商品だと思います。

ほぼ日
ハロウィンでも活躍しそうです。
「生活のたのしみ展」のようなイベントにも、
このカチューシャをつけて
ぬいぐるみを持った人たちが来てくれると‥‥。
阪田
うれしいですね!
それにしても、ふつう、これは
絶対に作らない商品だと思いました。
カチューシャの需要というのも、
正直わからないですし‥‥。
ほぼ日
たしかに。
需要を考えていたら、
作れないかもしれません。
阪田
でも、昭和時代のような感覚の物作りで、
素晴らしいなと思いました。
昔は、感性だけで作ったようなおもちゃが
本当に多かったんです。
僕らはそういうおもちゃで育ったから、
すごく楽しかった。
だから、今回の仕事も、すごく楽しかったです。

ぬいぐるみ ぼくとともだち 11,000円(税込)
素材:ポリエステル、ABS
サイズ:
・ネス 縦18×横17×幅13cm
・ポーラ 縦18×横15×幅12cm
・ジェフ 縦16×横12×幅14cm
・プー 縦21×横15×幅10cm

重さ:各約80g

どせいさんカチューシャ 1,980円(税込)
素材:ポリエステル、ナイロン、POM
サイズ:
全長 30cm
リボンがついている部分の長さ 約15.5cm
頭まわり 約36cm

 

オンラインストア「MOTHERのおみせ」では
5月25日(水)AM11時販売開始予定。

(つづきます)

2022-04-15-FRI

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  • 「MOTHERのデパート」への入場は
    事前の予約が必要です。

    (※4月13日 AM13:00追記)
    入場予約の受付は全日分すべて終了いたしました。
    なお「MOTHERのデパート」で先行販売する新商品は、

    後日、オンラインストア「MOTHERのおみせ」で販売します。

    感染症対策のため、混雑が予想される
    「MOTHERのデパート」は全日事前予約制です。
    当日、現場の混雑状況に応じて、その都度、
    予約のない方へも入場のご案内をする可能性もありますが、
    「かならず入場したい!」という方は事前予約をお願いします。
    「イベントレジスト」というシステムを利用し、
    4月11日(月)午前11時から受付いたします。
    入場および予約は無料です。

     

    4月29日(金・祝)のご予約はこちら

    4月30日(土)のご予約はこちら

    5月1日(日)のご予約はこちら

    5月2日(月)のご予約はこちら

    5月3日(火・祝)のご予約はこちら

    5月4日(水・祝)のご予約はこちら

     

    ご注意

    ・予約には「イベントレジスト」というシステムを利用します。

    ・「イベントレジスト」の利用には、事前登録が必要です。

    ・「MOTHERのデパート」で取り扱う商品は、
    後日、ほぼ日MOTHERプロジェクトの
    ウェブショップにて販売を行います。
    会場でしか手に入らない新商品はございません。

    ・チケット1枚につき、1名さままで有効です。
    おひとり2枚(2名さま分)までお申し込みいただけます。

    ・チケットを持った保護者の方が付き添っていれば、
    小学生以下のお子さまはそのままご入場いただけます。
    また、車椅子をご利用の方など、
    介助の方のチケットも必要ありません。

    ・ご自身が確実に来られる枠のみをご予約ください。

    ・予約した後に日程変更を希望する場合は、
    空いている枠で再度お申し込みください。

  • 「生活のたのしみ展」は、 たくさんのお買いもの企画、
    トークショーやパフォーマンスなどの催し、
    ウェブコンテンツや動画配信でたのしめる仕掛けなど、
    出展者のみなさんとほぼ日がいっしょにつくりあげる
    「コンテンツのフェスティバル」です。
    3年ぶりの開催となる今回は、約60のお店がならぶほか、
    イベントなどを含めると80を超える出展者が
    およそ2,600㎡の広さの会場に集まる過去最大規模になります。

    ※新型コロナウイルス感染状況により、
    入場人数制限など、開催方法を調整いたします。
    感染拡大防止のため万全の体制でのぞめるよう、
    注意深く準備を進めてまいります。

     

    生活のたのしみ展2022
    2022年4月29日(金・祝)―5月4日(水・祝)
    11時~20時(最終日は18時まで)

    新宿住友ビル 三角広場(東京都新宿区西新宿2-6-1)
    都営大江戸線「都庁前」駅 直結/東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅 徒歩4分/JR線ほか「新宿」駅 徒歩8分

     

    たのしみ展の詳細はこちら

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