- なかしましほさんが普段から愛用し、
ほぼ日でも度々ご紹介している
アパレルブランド「STAMP AND DIARY」。
今回のOYATSUコラボでは、
なかしまさんが長く愛用しているという
同ブランドのパンツをもとに、
ディテールの変更を加え、
オリジナルなかたちで制作をしてもらいました。
STAMP AND DIARYを展開する会社
STAMPSの代表・吉川修一さん、
STAMP AND DIARYの商品を担当する
大平愛さんにお話をうかがいました。
- ──
- なかしまさんと吉川さんは
「生活のたのしみ展」からの
お付き合いだそうですね。
- 吉川
- なかしまさんがSTAMP AND DIARYの
パンツをはいているとお聞きして
すごくうれしかったんですよ。
パンツに限らずトップスも
着ていただいていて。
- ──
- なかしまさんは「STAMP AND DIARY」の
どんなところに魅力を感じていらっしゃいますか?
- なかしま
- このパンツを買った頃はまだ
「foodmood」の製造でも
自分で作業することが多かったので、
外出着と作業着を同じにしていたんです。
そういうときにSTAMP AND DIARYさんの服って
すごくほどよいんです。
作業をするとき、もちろんエプロンはつけるのですが、
パンツにも油染みが少しついてしまうことがあるんですね。
自分の感覚ですけれど、
このパンツはそれをあまり気にせずいられるというか。
- 吉川
- 非常にうれしいです。
僕、制服ってすごいなと思っているんです。
服って「着飾る」という面もあるんですけど、
一日をその服と一緒に過ごすとしたら、
さっきおっしゃっていただいたように、
お仕事のときとそうじゃないときの境が
あまりないほうが心地いいんじゃないかと思って。
そういう発想で洋服をつくっているんですが、
学校や会社の制服だけじゃなく、
ワークウエアとしての
制服のイメージもあるんですよ。
海外に行くと、
かっこいいワークウエア、あるじゃないですか。
ああいうのってなんかすごくいいなって。
- なかしま
- ああ、いいですね。
- 吉川
- 制服って毎日着るから、
「飽きない」とか「丈夫」とかっていうワードが
絶対にどこかにあると思うんですね。
なのでそれをコンセプトにした
ものづくりっていうのも、
ひとつ、自分の片隅にあるんです。
- なかしま
- 布地の感じも好きです。
全然クタクタにならずにはけますよね。
- 吉川
- いわゆるチノパンには、
普通、細い糸は使わないんですが、
STAMP AND DIARYオリジナルで制作する生地は
「60番」という細いスーピマコットン糸を
経糸と横糸に用いた、綾織という、
表面に斜めの線が見える織り方の生地を使っています。
目が密で独特の光沢とハリを持ち、
耐久性に優れているんです。
ぼくはこの素材、
おしゃれ着の定番みたいな印象があって、
どんどん使っていきたいんですけれど、
実は、つくるのが難しいんです。
約5000メートル織らないと加工ができないので。
- なかしま
- 5000メートルって高さで言うと山みたいな‥‥。
- 吉川
- そうなんです。
そういうハードルが高い素材ですが、
うちでは時代に合わせて色や形を変化させながら、
もう10年くらい使っています。
- ──
- 10年も使えるくらいファンが多いんですね。
- 吉川
- リピーターさんがけっこう多いというか、
この形をはいたから次は同じ素材の別の色や形、
というような感じで
おたのしみいただく方が非常に多いです。
- ──
- 今回のパンツのベースになったものは
いつ頃からあるものなんですか?
- 吉川
- 少しずつ変化はさせているのですが、
2016年頃から登場している形です。
- ──
- 今回はそのパンツが、
なかしまさん仕様になっているんですよね。
カラーは、なかしまさんが長年愛用されている色を含めて、
いっしょに、3色を選びました。
- なかしま
- ほんとにすごくいい色だなって、
いま改めて見て思ってます。
- ──
- 【メレンゲ】【ビスケット】【ブルーベリー】という
色の名前もなかしまさんに決めていただきましたね。
- なかしま
- そうです。おやつに関係する名前を付けたくて。
- ──
- パンツの内側の紐の色もオリジナルカラーに。
- なかしま
- 紐は最初、ビスケットとメレンゲは
共通で白だったんですよね。
その白もかわいいのですが、
私はなんかすぐ紐が外に出ちゃって(笑)。
だからパンツの色と同じ色だといいかな、
と思ってご相談したんです。
- 吉川
- いいですよね、このトーンも。
- ──
- ウエストを紐で調整できるところもいいですね。
- 吉川
- ぐるりとゴムが入ったうえで、
さらに調整ができます。
- なかしま
- なので、ゆったりしたいときは、
紐をゆるめてゴロゴロしたりもできます。
- ──
- ポケットの形は完全に別注です。
- なかしま
- 私は作業をするときに、
スマホを後ろポケットに入れることが多いんですね。
前だとエプロンを締めたりしゃがむときに
邪魔になりやすいので。
なので、もともとはいていたものよりももう少し
スマホがスポッと入るぐらい
後ろのポケットを
大きめにお願いしますというリクエストで、
何度か試作をしていただきました。
- ──
- 一番大きいサイズのiPhoneも入る大きさです。
- なかしま
- はい。安心してポッケに入れられる
サイズにしていただきました。
- ──
- パンツのサイズはワンサイズですが、
身長や体型やコーディネートによって
いろんなシルエットが楽しめますね。
- なかしま
- 細めの方にはけっこうゆとりがあると思います。
私が履いてもわりとゆとりがあるので、
春夏だったら1枚で履いて、
冬はスパッツと重ねてはこうと思います。
オールシーズンはけるというのは、
このサイズ感だからだなと思っています。 - 丈もすごく好きな感じで、
私には気持ち長めなんですけど、
それもすごい安心感がある。
冬にパンツの下にスパッツをはくとき、
丈が短いと、
靴下とスパッツの繋ぎ目が見えるじゃないですか。
このパンツは長めなので安心です。
- ──
- 夏は素足にサンダルで合わせても良さそうですね。
- 吉川
- いいと思います。
肌に密着しない生地なので、夏は風が入るんですよ。
- なかしま
- しかも透けないですもんね。
- 吉川
- そうなんです、そこも安心材料ですね。
- ──
- ほんとにもう365日。
- なかしま
- はい、はけます。
- 吉川
- うちのスタッフも一年中はいてます。
- ──
- おススメの着方をうかがってもいいですか。
- 吉川
- このパンツ、少しトラッドっぽく見えるんですけど、
じつははくとまあまあ立体感が出るんですね。
そのモード感も若干あるので、
トラッド系のジャケットを上に着ても、
そんなに真面目すぎない感じになっていいなと思います。
あとは下が細くなってるので、
トップスが大きめでもバランスがいいと思います。
そのときは丈のバランスを、
ロールアップしたりして調整すると
組み合わせがすごく楽になりますね。
- なかしま
- シャツをパンツに入れても着られますか?
- 吉川
- シャツを選ばれる場合は、
僕はちょっとゆったりしたサイズのほうが
バランスがいいかなと思います。
それを前だけ入れちゃうとか、
入れてからちょっと出して膨らませて‥‥。
- なかしま
- それが下手なんですよ、私。
どうしたら上手にふわっとするんだろうって
いつも思います。
- 吉川
- 一応こう、このバランスですね、これぐらいで。
- ──
- あ、かわいい。
- 大平
- 前を入れすぎちゃうとお腹周りが目立つので、
そこが見えないぐらいまで
ふわっとさせて乗せてあげるような感じですかね。
- 吉川
- 後ろから見るとこういうふうに、
お尻が隠れて安心感があります。
- 吉川
- パンツの生地の張りが体型を拾わない
(目立たせない)ですしね。
なので全入れもできると思いますよ。
最近はそんな着方の人も多いですよね。
- ──
- あ、かわいい。
足が長く見えますね。
- 吉川
- いまはどんどんハイウエスト化していますが、
このパンツは股上がけっこう深いので、
自然とハイウエストではいていただけると思います。
- なかしま
- このコーディネートならおしゃれな場所へも行けそうです(笑)。
- 少し話は戻りますが、裾を折るときは
何回まで折ってもいいんだろうって。
いつも私には悩ましいポイントで、
テクニックがわからないです。
- 吉川
- 2回くらいですかね。
- 大平
- 裾を折りたくないときは、
ウエストを折るテクニックもありますよ。
裾をロールアップすると
ちょっとカジュアルになっちゃうので、
そうじゃないときは私はそうしています。
このパンツは股上がしっかりあるので、
折ってもそんなに不自然にはならないんですよ。
- なかしま
- ああ、すごい!
- 大平
- 靴とのバランスも大事なのかなと思いますが、
これはスニーカーでもいいですし、
ダンスコのようなコンフォートシューズでも
いいですよね。
- 吉川
- 靴を選ばないですよね。
一本のパンツでいろんなはき方ができるのは
やっぱりファッションのおもしろいところだと思います。
- ──
- たくさん着られるとなると
洗濯の仕方も気になりますね。
- なかしま
- 洗濯の注意点はありますか?
- 大平
- 濃い色は特に色落ちの心配があるので、
単独で手洗いで洗っていただきたいです。
- なかしま
- パンツの洗いどきってちょっと
わからなくないですか?
もちろん作業着は常に清潔にしていますから、
外出着としての場合ですけれど。
- 吉川
- そうですよね。
これはあくまで僕個人としての意見ですが、
汚れていなければ、
そんなに洗わなくてもいいかなと思っています。
汚れには、ブラシをかけるのが一番いいのかなって。
- なかしま
- ブラシで汚れを落とすということですか?
- 吉川
- そうです。
服が好きな人に聞けば聞くほど、
そういうケアをしてる人は多いですね。
あとは汚れたところだけ洗うとか。
- なかしま
- そうですよね。
気になったら洗う、でいい気がしています。 - 改めて、どなたでも似合うパンツだなと思いました。
ありがとうございました。
- 吉川
- 楽しかったです。
ありがとうございました!
OYATSU パンツ
メレンゲ/ビスケット/ブルーベリー
各 19,800円(税込)
4月23日(火)販売開始
取材・文:中川實穗
モデル写真:白川青史
商品写真:有賀傑
2024-04-16-TUE
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あたらしい商品の登場にあわせて
TOBICHIにて展示販売をいたします。
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ひとあし先に販売をいたします。
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