- なかしましほさんが「OYATSU GUNTE」でコラボした
バッグブランド「TEMBEA(テンベア)」。
キャンバス生地のバッグを原点に持つこのブランドは、
そのベーシックなデザインと
社外のアイデアをかけ合わせた、
コラボアイテムも多く手がけています。
今回はポシェットでのOYATSUコラボが実現。
代表の早崎篤史さんにお話をうかがいました。
- ──
- いま、我々の目の前には
ついにできあがった完成サンプルがあります。
- なかしま
- ああー、めちゃめちゃかわいいです。
うれしいです、すごく。
- 早崎
- よかったです。
- ──
- ロゴもかわいいですね。
グレーのほうの赤い「OYATSU」の文字色は
OYATSUの箱の色と合わせてもらいました。 - ネイビーとグレーで
ドットのサイズが違うのも素敵です。
- なかしま
- ねえ、ほんとですよね。
- 早崎
- ドットがそんなにうるさくなくて、
使いやすそうな具合だなと思います。
- ──
- では改めて、このポシェットのお話を
いろいろおうかがいできればと思っています。
- 早崎
- はい。もうなんでも聞いてください。
- ──
- なかしまさんとTEMBEAさんは、
OYATSU GUNTEで初めてコラボをしましたが、
今回のプロジェクトは、
「かわいいスマホポシェット(スマホショルダー)が
あるといいなあと以前から思っていて」
というところから始まったんですよね。
- なかしま
- 作業したり、ちょっと出かけたりするときに、
身軽にスマホを入れられるものを
実はずっと探していまして、
そういうバッグでご一緒できたらなと思って。
- ──
- いろんなアイデアが飛び交ったそうですね。
- 早崎
- はい、完成品はうちにある商品のサイズ違いなのですが、
ここに落ち着いてよかったなと思っています。
一周回って元に戻った感じですよね(笑)。
でもそういうことは多いですよ。
ありません? 「やっぱ最初がよかった」って。
- なかしま
- あります、あります。
すごくかわいいです。
サイズもちょうどいいですね。
- ──
- TEMBEAさんでつくっているものとは
どういう差がありますか?
- 早崎
- うちの商品はもっと長くて、もうちょっと大きめです。
だから身体が小さい方が持つと、
ちょっと余しちゃうようなサイズ感でもあります。
それをスマホに合わせて
ギリギリまで縮めたような感じですね。
ちょっとした差ですけど、雰囲気はだいぶ違いますね。
- なかしま
- スマホだけじゃなくて、
どんな財布だったら入るかとかも試させてもらって、
細かく調整していただきました。 - 色も迷いましたよね。
自分たちが持ちたい色から考えていって。
ドットのこの大きさと間隔が違うのもすごく迷いました。
まったく同じ色違いという話もあったんですけど、
私がそれぞれに惹かれて、
このふたつになりました。
- ──
- 薄手の生地にPVC(ポリ塩化ビニル)加工を
しているところが、扱いやすそうです。
- 早崎
- 簡単に言うと、
テーブルクロスのビニールのような素材ですね。
うちではもともとキャンバス地に加工していたので、
こういう薄いシャツ地でもやり出したのは
ここ数年のことなんですよ。
- ──
- 作業してるときとかに汚れちゃいけないっていうことで
こういう素材になったんですよね。
- 早崎
- 汚れてもサッと落とせますし、雨も防げますし。
お手入れがラクなんです。
- ──
- 拭くときは「OYATSU」のプリント部分は
気を付けたほうがいいでしょうか?
- 早崎
- いえ、大丈夫ですよ。
インクが油性なので、そんな簡単に取れないです。 - ただひとつだけ注意点があって、
保管するときに色物と一緒にしてしまうと、
色がポシェットにうつっちゃうんですよ。
たとえば雑誌の上に置きっぱなしにすると、
雑誌の色を吸収しちゃうんです。
- なかしま
- それは落とすのは難しいんですか。
- 早崎
- 落とせないです。
すぐうつるわけじゃないので、
普段使ってるぶんには大丈夫なんですけど、
保管するときだけは注意が必要です。
エナメルと一緒で、
布の袋に入れて保管しておくほうが安心です。
- ──
- 作業中にポンと置いておくときとかは
全然気にしなくていいけど、
ってことですよね。
- 早崎
- そうですね。
- ──
- ちなみにこのプリントは
ひとつひとつ手で刷られているんですよね。
その感じもかわいいなと思います。
- 早崎
- はい。シルクスクリーンなので。
- ──
- なかしまさんがこのポシェットを
TEMBEAさんでつくりたいと思われたのは
どうしてだったのですか?
- なかしま
- TEMBEAさんとご一緒できたら、
絶対かわいくなると思ったんです。
- ──
- ベーシックなアイテムなのに、
TEMBEAさんがつくると、
こんなにかわいくなる。
どうしてなんでしょう?
- 早崎
- ‥‥って言われても、どうしてなんでしょう(笑)。
ただ自分が欲しいなっていうところで
やっているんですが、
そこはきっとなかしまさんも一緒だと思うんです。
- なかしま
- はい。
- 早崎
- だから「自分的にしっくりこないな、
ってことをやらない」ぐらいしか、
言えないかもしれないです。
- ──
- 自分的にしっくりこないことをやらない。
TEMBEAらしさからはみ出さない、
っていうことですか?
- 早崎
- うーん、そうじゃないんです。
はみださないってことじゃなくて、
たしかに長くやっていると、
自然にできた「TEMBEAらしさ」みたいなものに、
自分で囚われることもあるんですけど、
その中だけでつくるのはつまんないなと思うから、
ちょっとはみ出したくなるんですよ。 - そこで、今回のコラボもそうですが、
別注のなにが楽しいって、
やっぱりはみ出ることなんですよね。
自分の発想じゃないものが加わったときに、
自分ではできないものがつくれるっていうのは
やっぱり楽しいです。
もちろんあまりにも離れすぎていると
お断りすることもありますけど、
でもそのブレがおもしろいなと思っています。
- ──
- TEMBEAさんの別注アイテムって
さまざまにありますもんね。
- 早崎
- うちはコラボレーション、別注が多いほうです。
その理由を考えることもあるんですけど、
余白があるものをつくっているから
なんじゃないかと思っています。
それは別注をやりたいからそうしているわけじゃなくて、
僕自身がきっとそういうものが好きなんです。
「もうこれ以上なにもできない」ってものじゃなくて、
持った人が使っていく中で、その人のモノになるような、
そういう余白があるものが好きでつくっている。
その結果、別注が多いのかなと思っています。
- ──
- なかしまさんはこのポシェット、
どんな使い方をしたいですか?
- なかしま
- 私はスマホと、やっぱおやつを入れたいですね。
クッキーとか飴とか、
ちょっと食べられるものを入れたくなると思う。
- ──
- それだけで出かけたら楽しそうです。身軽で。
- なかしま
- やっぱ身軽に憧れますよね。
私はいろいろ全部持ち歩いちゃうほうなので。
- ──
- 逆に荷物が多い方は
リュックとかと別に持っても便利そうですよね。
すぐ取り出したい財布とスマホをこっちに入れて。
- 早崎
- トートバッグとこれだけ、とかね。
あとバッグインバッグにしておいて、
サッと取り出すとか。
- ──
- 早崎さんだったらどんな持ち方をされますか?
- なかしま
- 男性だとまた印象が違いそう。
- 早崎
- こんな感じですかね。
- なかしま
- かわいい。
めちゃめちゃかわいい。
- 早崎
- 紐を結ばないと僕でもちょっと長いですね。
ダウンとかを着るとちょうどいいけど。
- なかしま
- 早崎さんが結んだ紐の長さ、いいですね。
- 早崎
- 僕は自転車に乗るので、
短めのほうがいいんですよ。
- ──
- サコッシュ的な使い方ですね。
紐の長さ調整が結ぶだけなのもかっこいいです。
- 早崎
- 基本、パーツをつけるのが好きじゃないので。
結ぶだけとかは多いですね。
- ──
- 本日はたくさんお話をきかせていただきました。
- なかしま
- ほんとに。
ありがとうございました。
- 早崎
- いえいえ、こちらこそありがとうございました。
OYATSU ポシェット
ネイビー/グレー
各11,000円(税込)
4月23日(火)販売開始
取材・文:中川實穗
モデル写真:白川青史
商品写真:有賀傑
2024-04-17-WED
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