ぱるるの愛称で親しまれている
俳優の島崎遥香さん。
テレビ越しに見る彼女は
最近ますますキレイになって、
なにかふっきれたかのように、
とてもたのしそうに笑っている。
29歳、最後の日に
自分自身を見つめなおして、
どんな20代だったのか、
どんな30代でありたいのか、
今どう思っているのかを
聞いてみたいと思いました。
担当は「ほぼ日」下尾(しもー)です。
島崎遥香(しまざきはるか)
埼玉県出身。アイドルグループ・AKB48の元メンバーで第9期生。愛称は“ぱるる”。現在は俳優業やバラエティなどで活躍。「ぱるるのおひとりさま論」(大和書房)を出版。
- ーー
- ぱるるさんの結婚観について聞きたいです。
本によると結婚によって
「社会とのつながりや立ち位置が
少なくなることがイヤという気持ちがある」とのことで。
この気持ちには共感する女性が
多いのではないかと思ったんです。
- ぱるる
- 1回は、してみてもいいのかなあ、とは思いつつも。
結婚した先を考えると、なんかつらそうって思っちゃう。
- ーー
- 未知の話ですもんね。
- ぱるる
- だから結婚は、絶対したくないわけではなくって、
ただ、絶対したいですってわけでもないって感じです。
- ーー
- 本の中に、ハンバーグのレシピが載っていましたよね。
料理は嫌いではないような気がするのに、
結婚をしたいか問われた時に
「毎日料理するのは嫌です」と答える
というのが、おもしろいなと思って。
- ぱるる
- 他人の料理をつくるのがイヤなのかもしれないです。
自分の料理だったら別に何でもいいじゃないですか。
味がまずくたって、見た目がよくなくたって、
何でもいいやって思えるんですけど。 - 自分の料理を出すってなった時に、
オムライスひとつにしても、
ちゃんと巻かなきゃいけないかなとか、
そういう気遣いがめんどくさいのかもしれません。 - どうも自分がしたことが
他人にどう思われるかっていうのを
考えちゃうのが、イヤなのかもしれないです。
- ーー
- 毎日それが続くと思うと大変ですもんね。
それを凌駕してしまうような、
自分が気を遣わずにいられるような人がいたら、
結婚しちゃうかもしれないですか?
- ぱるる
- いやー。いやー。
やっぱり1人が好きなのかもしれないです。
- ーー
- フレンチのコース料理だって、
ひとりでいけちゃう、ぱるるさんですが、
次は孤独についてお話をおうかがいしたいです。 - 「話しても理解されない孤独を感じた時の話」を
本の冒頭で赤裸々に語られていて、びっくりしたんですけど。 - 30歳になるタイミングで、
このような話をしようと思った心の動きというか、
決心というか、そのあたりをおうかがいしたいです。
- ぱるる
- 現在進行中のことをファンの人に話してしまうと
心配させてしまうかもしれないので、
今だから過去の話として話せたっていうくらいですかね。
- ーー
- ひとりじゃないって思える時って、どんな時ですか?
- ぱるる
- 同じ趣味の仲間を持った時です。
すごくいいことだなって思います。
- ーー
- 友達と一緒に同じ方を向けるってことですか?
- ぱるる
- わたしは友達はあまりいないんですけど、
趣味の仲間はいて。
趣味が一緒の人って「この推しが好きです」
「じゃあ一緒にライブに行きましょう」
といって、その日、すぐに終われるじゃないですか。
ライブが終わったら終わるので、気が楽です。 - それが友達になっちゃうと、
じゃあライブの後、ご飯行って、遅くなっちゃって、
終電ないからお泊まりして、とかになったら、
自分の時間がなくなっちゃうから。
それぞれの趣味の仲間を持つのって
いいなって思います。
- ーー
- 気兼ねなくいられる仲間がいるのは、心強いですね。
- 「逃げることは大事」っていう言葉も、
とてもいいなって思ったんですけど。
- ぱるる
- でも、それって、何でもかんでも、
すぐに逃げてきたわけではなくて、
ちゃんと自分の限界まで、たたかい抜いて、
それでも勝てなかった時に逃げるっていう
必殺技を使ったというイメージです。
- ーー
- 最終手段として?
- ぱるる
- はい。ゲームをしていると
「にげる」っていう選択肢があるじゃないですか。
「たたかう」と「にげる」と。 - でも「にげる」ってボタンを押しても
ゲームオーバーには、ならないじゃないですか。
その先もゲームを続けるためのひとつの選択肢だな
っていうのを思ってて。 - それこそ、ゲームで言うと
秋元康さんに「人生は人生ゲームだ」って
言われたことがあるんです。 - 1番つらかった時に
「ゲームだと思って人生を生きろ」って
言われたことがあって。それをすごく覚えています。 - たとえ負けても、
借金100万とかになったとしても、
人生はゲームだと思えば、
なんか少し心も楽になる気がします。
(つづきます)
2024-06-02-SUN
-
独自の視点で語り尽くす初のエッセイ。
「ぱるるのおひとりさま論」素直な言葉で書かれた、
心にスッと入ってくる言葉たち。
とってもかわいい
撮り下ろしフォトもたっぷり。
今まで語られなかった過去も
赤裸々に語られていて
ぱるるさんらしい言葉で
ズバっと書いてあるところも、
おもしろいです。
どんな方でも共感でき、
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