ぱるるの愛称で親しまれている
俳優の島崎遥香さん。
テレビ越しに見る彼女は
最近ますますキレイになって、
なにかふっきれたかのように、
とてもたのしそうに笑っている。
29歳、最後の日に
自分自身を見つめなおして、
どんな20代だったのか、
どんな30代でありたいのか、
今どう思っているのかを
聞いてみたいと思いました。
担当は「ほぼ日」下尾(しもー)です。

>島崎遥香さんのプロフィール

島崎遥香(しまざきはるか)

埼玉県出身。アイドルグループ・AKB48の元メンバーで第9期生。愛称は“ぱるる”。現在は俳優業やバラエティなどで活躍。「ぱるるのおひとりさま論」(大和書房)を出版。

この対談の動画は「ほぼ日の學校」でご覧いただけます。

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第6回:「わたし」と「ぱるる」

ーー
今不安に思っている人や、
今から20代~30代になる同世代の人たちにむけて
メッセージを送るとしたら?
ぱるる
うーん、うーん、うーん‥‥
わたしは、自分は運がいいと思って生きてるんですよ。
そう思うことって大事かなって思っています。
どんなに苦しい時も、つらい時も
「自分は運がいいな」って。
助けてくれる人が現れたり、
解決方法を見出してくれる人がいたり、
ひとりが好きとは言っても
誰かしらに要所要所で支えられて
助けられてきました。
なので、何かで悩んでいても、
本当の孤独にならないようにしてほしいです。
すごく暗くなった時に
「苦しくても前向きな言葉を言って、
こうしていきたいんだと明るくしていると、
人が寄ってきてくれてチャンスをくれるし、
自分の気持ち的にも明るく前向きになれる」
っていうのを友だちに言われた時に
すごくグサッときたんですよね。
確かに、ずっと下を向いて
ドヨーンとしている人には
チャンスって来ないよなと思って。
上を向くって言葉は好きじゃないんですけど。
抜け出したい時こそ、
正面を向いて、まっすぐに生きるって感じですかね。

ーー
いいですね。
本を読んだ人からの声を
直接聞いてどう思いましたか?
ぱるる
今回わたしに会いに来てくださった方の中には、
わたしがアイドルだった時に、まだ小学生で
大人になって、やっと初めて会えました
と言ってくれる人もいたんです。
わたし15歳の時にデビューしてるんで、
人生の半分が芸能界、芸能人と呼ばれるような人生で。
半分が「本当のわたし」で、
半分が「メディアに作ってもらったわたし」っていう
ちょうど真ん中で、
今それがすごく不思議な感覚なんです。
自分の人生だけど、
どこか自分だけの人生ではないような感覚がして。
だからこそ応援してもらえる声が
大きければ大きいほど
自分のはずなのに自分だけじゃない感じがあるんです。
それがある種、わたしの原動力でもあり、
使命感でもあり、なんとも言えない
不思議な感覚があります。
ーー
その半分・半分の自分の、
後半の部分は “ぱるる” の部分ですね?
ぱるる
そうなんですよ!
なので、それこそ23歳くらいの時かな。
自分がわからなくなった瞬間があったんです。
母に、わたしってどういう子だった?
って聞いたんですよ。
それくらい自分と “ぱるる” がいて
“ぱるる” が勝っちゃった瞬間もあったんです。
その時にバランスが保てなくなりました。
ただそれを超えて今半々になった状態で、
これからまた来年になったら
自分より “ぱるる” が大きくなるわけじゃないですか。
そうなった時に「本来の自分」っていう部分を
持ち続けて記憶させて、
なくさないようにしないとなと思っています。

ーー
‥‥ありがとうございます。
お母さんの気持ちになって
ジンとしてしまいました。
ぱるる
わたしも、あの時、お母さん、
どんな気持ちだったんだろうなと
今でも思うんですよ。
ーー
きっと、話してくれたことが、
それだけで、
うれしかったんじゃないかなと。
ぱるる
そうだといいなあ。

(おわります)

2024-06-04-TUE

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  • 独自の視点で語り尽くす初のエッセイ。
    「ぱるるのおひとりさま論」

    素直な言葉で書かれた、
    心にスッと入ってくる言葉たち。
    とってもかわいい
    撮り下ろしフォトもたっぷり。
    今まで語られなかった過去も
    赤裸々に語られていて
    ぱるるさんらしい言葉で
    ズバっと書いてあるところも、
    おもしろいです。
    どんな方でも共感でき、
    勇気づけられるような1冊です

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