2023年春の「ほぼ日の大開拓採用」。
今回の採用について、背景にある思いまで
くわしくお伝えできたらと、
ふだんからほぼ日という会社について
経営の立場で考えてきている
「糸井重里」「あやや」「もとお」の3人に、
ほぼ日のいまとこれからについて
話をしてもらいました。
会社全体についての話が多いですが、
こんなふうに、一緒に未来を作っていける
新しい仲間と出会えたらと
わたしたちは本気で考えています。
応募の参考にしていただけたら幸いです。
- ──
- 今回、興味を持ってくださった方に伝えたい
「ほぼ日に来るとこれがあるぞ」
があるとしたら、それはどこですか?
- あやや
- まずはほぼ日って、お客さんや読者の方と、
さまざまなかたちで直に関われるんですよ。
「生活のたのしみ展」の会場や
PARCOやTOBICHIの直営店もそうだし、
メールやSNSなどでの関わりもたくさんありますから。 - そういうことってすごく嬉しいし、
励みにもなるし、活力になるんですね。
次のなにかを生むヒントにもなるし。 - もちろん嬉しい反応ばかりじゃなくて、
「あ、ちょっとイタタ」ってこともあるんですけど、
それも含めて、すごく大事な経験になるんです。 - そういったやりとりがなかったら、
いまのほぼ日の姿になっていないでしょうし。
その部分は私たちにとって、
すごく大事だなといつも思うんですね。
- 糸井
- そこは本当にありがたいよね。
うちはいいお客さんが本当に多いし。
「生活のたのしみ展」や
「前橋ブックフェス」みたいな場で、
一緒にはたらいてくれたりする人までいるし。
- あやや
- あと大昔、わたしがまだ
二十歳すぎの学生だったときに
ほぼ日で働きはじめて最初にびっくりしたのが
「これを決めさせてもらえるんだ!」
というのがけっこうあったところで。 - ほぼ日手帳の仕様をどうするかについて、
糸井さんが学生だったわたしに
「たぶんこのテーマに付いては、ぼくよりも
あやちゃんのほうが考えている分量が多いから、
君が最終的には決めたらいいよ」
みたいに言ってくださったり。 - その「決裁をさせてもらえる」とか、
「自分で考えて何かやれる」とか、
それぞれに任せる風土はすごくあると思いますね。
そういうことって、そのまま
仕事のやりがいやおもしろさに直結しますし、
成長にもつながりますから。
そこは結構良い文化だなと思っています。
- もとお
- ぼくが思うのは、多くの会社だと、
それぞれの人が、自分の興味や個性を活かした
偏りある動き方をした場合に、
「そこ、そんなに突き詰めたの?
こっちをちゃんとやったほうがいいよ」とか、
なにか正方形みたいな仕事を
求められるのかもしれないんです。 - だけどほぼ日だと、さっきの
「コミュニケーションできるオタク」
の話じゃないですけど、
自分でなにか突き詰めていったときに、
「あ、そこにすごい思いを持ってやったから、
こんなアウトプットになったんだね」とか
「こんな個性を持ってる人がいてよかった」とか、
評価されるところまで行けちゃうというか。 - だから仕事の中で自分の興味をぐっと深く掘っていけるし、
それが価値を生んで、新しい動きを生んだりもする。
「やらされ仕事」みたいなものは、
ほとんどないと思いますし、
そういうところもおもしろいと思いますね。 - 「やらされ仕事がないと困る」っていう人だと、
やっぱ難しいと思うんですけど(笑)。
- 糸井
- それはそうだよね。
「どうすれば‥‥」ってなっちゃうから。
- あやや
- もちろん、入ったときに完全に放り出されて
「企画を生みなさい」とかになるわけじゃなく、
ちゃんと新人なら新人の仕事だったり、
助走のための準備運動のような期間は
中途採用の人でもあるので、
そこは安心してもらっていいんですけど。
- もとお
- あと、いわゆる普通の会社からうちに来ると、
一般的な会社にあるような部署でも、
ほぼ日独自の仕事の形ができあがってて、
「え?」って思ったりするんです(笑)。 - なぜかというとほぼ日では、その都度、
「これやりたいよね」と集まった
「人」がもとになって
それぞれのチームができてるんですね。
だから「今回はこんな形になった」
「このときはこうなった」とかがあって、
変わった仕事の形が生まれていたりする。 - でもそれって「人」がもとになっているから、
それぞれのメンバーの「強み」も活かせるし、
一般的な発想にとらわれない、
「経理でも、ここまで手を伸ばして、
こんなことをやるとスムーズなんだな」
といったことがある。 - だからこそ「ない発想」による、
「ない仕事」が生まれていると思うんですね。
- あやや
- そのあたりのことで言うと、
「ほぼ日」って、考えの垣根がないんですね。
役割分担はありますけど
「自分はここまで」とかがない。 - 「上の者」みたいな
誰かが決めた線で仕事をしているんじゃなくて、
みんなそれぞれが、
一緒にやっているメンバーとのかかわりの中で、
動機を持ってそこにいるんです。
「わたしの責任の分界点はここまで。
この先はそっちの責任だからやりません」
みたいなことじゃない。 - だから、たとえばコンテンツを作る人も
「作って終わり」じゃなく、
「こう届けよう」とか「こういうイベントもできるね」
みたいな届け方のことまで垣根なくやりあいますし。
結構、一気通貫でいろいろ考えられるんです。 - もしかしたらそこはほんとに、
他の会社にないおもしろさかもなと思うし、
やりがいのあるところだと思います。
- 糸井
- よその会社に行くとよく
「そういうセット」みたいに人がいるんですよ。
「会社って、こういうセットで動いてます」
みたいな。
だけど、そのかたちはたぶん、それぞれが
我慢してる時間が長いんだと思うんですよ。 - そういうことがないのはうちの特徴ですね。
どう動くかはひとりひとりに任せてて、
どこか出掛けてても、誰も何も言わないし。 - とはいえその上で、
「お前、何やりたいの? 何ができるの?」
「誰かの手伝い、ちゃんとできてるの?」
みたいなことは、
黙って問われてるんだと思いますけど。
- あやや
- あと、私がすごくうれしくて、誇りに思うのが、
よその会社の人とかがけっこう
「ほぼ日さんとやる仕事、すごいたのしい」
と言ってくださったり、
同僚のことを褒めてくださったりするんです。
そういう回数は私はすごく多くて。 - 「何々さんにすごくお世話になって」とかは、
ほんとによく言われるので。
いい人が多いんじゃないかなと思います。
尊敬できる仲間が多い会社じゃないかなと思います。
- 糸井
- うん、尊敬できる同僚が、
きっと半分以上いるんじゃないですか。
さすがに全員がとは言わないけど(笑)。
そのくらい「この人はいいな」と思える人が、
すでに中にいると思うんで、
それはすっごくいいことだと思いますね。
(つづきます)
2023-02-28-TUE
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写真|池ノ谷侑花(ゆかい)