- 石澤
- 糸井さんから見て
「ほぼ日のシステム開発部門は
今後こうなってほしい」
といった思いはありますか?
- 糸井
- これまでほぼ日のシステム部って、
いろんな人が積み上げてきたものが
あったんですけど、
ずっと整理されていなかったんです。
それを2年ほど前に川上さんが来てくれて、
すこしずつ整理を進めてきたんですね。 - それでいま、だいぶ整理がすすんで
「ここからどういうビジョンを広げていけるか」
をようやく考えはじめられる状況に
なってきたような気がするんです。
建築現場でいうと下のコンクリートの
基礎工事が終わって、なおかつ
「ほぼ日です」って状況ができてきたかなと。
ぼくはそんなふうに見てますけれど
‥‥こんなことを言うのは、
まだ早いんですかね?
- 川上
- まだまだだと思います(笑)。
- 糸井
- ごめん、まだだった(笑)。
- ‥‥だけどいまの時代、技術からはじまるものって、
とても多いと思うんですよ。 - たとえば、ほぼ日の例でいうと
「ほぼ日のアースボール」はもともと
ARの技術なしではじまった企画なんですね。
それが途中でAR技術を使った
「世界の旗が飛び出す」という企画が
生まれたことによって、
旗どころじゃないいろんな可能性が
一気に見えてきたわけです。
- 糸井
- そんなふうに
「いまある問題を解決する」
だけじゃなく
「そこから新しい思考の場所が生まれる」
ような技術が、
これからのほぼ日には必要だと思うんです。 - だからシステム開発部門には、将来的には
そういうチームになってもらえたらと思っています。
情報システムの側から
「こういうことがありうるんじゃないか」
が出てきて、そこにみんながヒントを得て
「じゃあこれができるかも」
という反応が起こっていくというか。
- 石澤
- 川上さんとしては、その状態を実現するには
どうしていくといいと思いますか?
- 川上
- そこは「外部に発注して開発をする」
ということを、
うまく取り入れながらやっていくのが
いいと思いますね。
「ほぼ日の學校」でのふみさんのような動きは、
ひとつの良い例だと思います。 - いまのほぼ日において、
システム開発部門の担っている領域は
基本的に「販売システムの開発と運用」がメインですが、
システム開発部門のメンバーが
TPMとして外部の開発者と連携しながら
新しいことができるチーム作りが
少しずつできるといいのではないかと
思っています。
(つづきます)
2021-08-24-TUE