12/52 ボリビア
ボリビアへ出発しよう!
宇宙の真下で哲学す
平均海抜4000メートル。写真家は、スペイン語で「高く、平らな土地」を意味するアルティプラーノに立った。こんちは! ‥‥彼の挨拶に、荒野は無音で応える。ふと空を見上げると、青が、どこまでも深い。天はすぐそこなのかもしれない。陽が落ち、あたりが暗くなってきたので、一晩だけ借りた家に転がり込む。たった一間の簡素な住宅。中にはちいさな暖炉があるだけ。土塊でできた、ボリビアのヴァナキュラー建築だ。どこからかおばちゃんがやってきて、豆のごはんを置いていった。それで、なんとか空腹を満たす。野生のアルパカ、元気に生きてたなぁ。目は冷めてたけど。ま、愛想ふりまく必要ないし、奴らは。しかし、なんでこんなとこまで来ちゃったんだろう、俺‥‥。宇宙の真下は、写真家が哲学するのにうってつけの場所らしい。
2011-01-24-MON