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パキスタンへ出発しよう!
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デイドリーム・ビリーバー? |
ここに「現実」は写っているのか? 全体にただよう、白昼夢のような浮遊感。実体とそっくり同じ、不思議な影が落ちている。ラクダの背には、派手な装飾を施したカゴ。乗ったが最後、どこか別の世界へ連れていかれそうな気配。太陽は、いくつ出ている‥‥? 石川直樹は、いま、自分の撮った写真に目を眩ましている。まるきり現実味の欠如した光景に、魅入られている。カラチの街には、人、人、人。世界有数のメガシティには、1300万の人間がうごめく。パキスタン最大の都市が、その魔的なちからによって、夢と現実の境界線を溶かしてしまったのかもしれない。こんなラクダ、本当にいたんだろうか? まさかオレ、このラクダに乗った‥‥とか? いやいやいや、そんなバカな。それこそ白昼夢だ。‥‥しっかり乗っていた。
2011-07-25-MON
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