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アメリカへ出発しよう! |
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ヴィジョン・クエスト |
たとえば、冒険家。彼あるいは彼女が「将来のヴィジョン」を獲得したのは、どんな瞬間だったろうと想像する。かくれんぼで息を潜めていた、幼き日の夕暮れ? はじめて訪れたインドの混沌のただ中で? ルフィの冒険譚に目を輝かせている、今まさにこのとき‥‥? ネイティヴ・アメリカンの若者は「ヴィジョン・クエストの丘」で、自らの将来像を探求してきた。いくつもの夜をひとりで過ごし、食を断ち、深く瞑想し、すべての感覚器を研ぎ澄ませて「それ」を待つ。そうして「おとな」になっていく。北極から南極へ向かう旅の途中、まだ何者でもなかった石川直樹も、この場所を訪れている。聖なる丘は、彼にも「ヴィジョン」を、見せたのだろうか。のちに写真家となり、広い世界を見に行くことになる、まだ20歳そこそこの彼に。
2011-09-26-MON
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