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イスラエルへ出発しよう! |
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聖地の路地裏 |
祈りが、捧げられている。薄暗い路地のとば口で、緊張した顔つきの石川直樹が、突っ立っている。ここは、ユダヤ教の聖地であり、キリスト教の聖地であり、イスラム教の聖地だ。今なお、歴史が激しく渦を巻く。ときはまだ、あの「9.11」から幾らも経っていない。しかし、勇気を出して覗いた路地裏には、当たり前のように、ふつうの人々の暮らしがあった。ちいさな商店がならび、少年たちがボールを蹴とばしている。写真家は、深呼吸らしきものをひとつし、一歩、足を踏み出した。そしてゆっくりシャッターを切りはじめる。露店を、洗濯物を、少年たちの笑顔を。徐々に、いつもの調子が戻ってきた。カメラも気持ちよさそうにしている。よーし、ちょっくらパレスチナのほうへ行ってみるか。それにしてもこのアメ、やったら甘いんですけど。
2011-10-03-MON
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