すっかり年の瀬ですね。ほぼ日の奥野です。
今日は、「あのコンテンツの、その後」
とでもいうような、
写真関連の展覧会＆イベントをふたつほど、
ご紹介したいと思います。
石川直樹 『Ｋ２』
まずは、CHANEL銀座の４階、
シャネル・ネクサス・ホールで開催中の
石川直樹さんの写真展。

展示されているのは、
今年、２ヶ月におよぶチャレンジの末に、
残念ながら登頂できず撤退した
世界第２位の難峰・Ｋ２遠征の写真です。
標高8611メートル、
常に、悪天候と強風にさらされる独立峰。
４人に１人とか、10人に３人とか、
そういう割合で挑戦者の生命を奪うとされる
「Ｋ２」については、
出発前、石川さんにいろいろとお話を聞いて、
コンテンツにしていました。
「旅は続く。驚きたいから。」
記事中では、Ｋ２という山が
どれほど過酷で、難しくて、かっこいいか、
そして、石川さんが
どれだけの「憧れ」を抱いていたか‥‥が
静かな決意とともに語られています。
事実、石川さんが命がけで撮ってきた作品からは
Ｋ２をはじめとした、
もの言わぬの山々の怖さと美しさとが
同時に、伝わってくる気がしました。
また、会場の構成もおもしろくて
まるで、カラコルム山脈の奥にそびえ立つ
Ｋ２に向かって
雪山と雪山の間を進んでいくような感じ。
この壁は、CHANELと石川さんが
相談しつつ、つくり上げていったのだそうです。
さすがのかっこよさ、でした。
展覧会場の「最深部」にたどり着くと、
暗がりで、
石川さんの撮影による現地の動画が２本、
交互に流れています。
道なき道をトラックで進み、
崖から奈落の底へ落ちそうになった瞬間の
「あっぶね！」という声は、
おそらく、石川さんのものだと思います。
以下のページで、その動画を視聴できます。
「Naoki Ishikawa｜K2 EXPEDITION 2015」
「Naoki Ishikawa｜Road to K2」
12月27日（日）までの開催です。
石川直樹『Ｋ２』 |
Gallery916『OVERNIGHT EVENT at 916』
続きましては、港区海岸にある
上田義彦さん主宰の「Gallery916」から
興味津々のイベント情報が到着。
行ったことのある人が
「ものすごい広くて、ぜいたくなスペース」
と口々に言う「Gallery916」では
現在、上田義彦さんの
ベストセレクション的な展示が続いています。
これは、デビュー以来35年の写真のなかから
上田さんご自身が
「いまでもドキドキする」写真を約250点、
選び抜いて展示したもの。
じつに、素晴らしい展覧会です。
今年の４月からスタートしたのですが
当初は７月で終わる予定でした。
でも、反響が高かったため、
展示内容をちょっとずつ入れ替えながら
12月27日（日）まで
会期延長されたという評判の展覧会です。
ぼくたちも、会期がスタートした当初、
上田さんに
会場で作品解説していただきながら（幸せ者！）、
インタビューさせていただきました。
「写真にドキドキし続けている。」
終了を間近に控え、
また新たに、雑誌のために撮り下ろした作品
（女性のヌード写真だそうです）が
追加されたみたいだし、
最後にまた行きたいなと思っていたところへ
本題のイベント
「OVERNIGHT EVENT at 916」の情報が
届きました。
これは、ようするに
「Gallery916に泊まれるイベント」です。
いま、寝具を持ち込んで
水族館に泊まれるイベントなども人気ですが、
これは、その「Gallery916」版。
12月25日（金）の夜、会場を朝まで閉めず、
夜どおし、朝が来るまでいつまでも、
上田さんの作品を浴びるように鑑賞できます。
作品を眺めながらウトウトするのもいいし、
朝、起きたら
目の前に上田作品がドーン‥‥もすごそう。
寝袋や毛布など防寒具は必携で、
フードやドリンクの持ち込みもＯＫとのこと。
しかも、なんと、上田義彦さんご本人も
あるていどの時間までは、
会場で一緒に時間を過ごされる予定とか！
それもそのはず、このイベントは
上田さんご本人が「どうしてもやりたい！」
と企画されたんだそうです。
つまり、その場にいらっしゃるってことは、
上田さんと直接お話ができたりする？
写真が好きな友だちを誘ってもいいし、
クリスマスの夜だから
恋人同士で‥‥みたいな感じも
いつもとちがっていいんじゃないでしょうか。
Gallery916 |
Gallery916『宮沢りえ☓上田義彦トークライブ』
Gallery916からは、さらに、もうひとつ。
展覧会最終日の12月27日（日）に
宮沢りえさんと上田さんのトークライブが
開催されるそうです。
サントリー「伊右衛門」のＣＭ撮影以降、
親交を深めたふたりのトークは
「予約も不要」で
いつもと同じ入場料だけで、聞けるとか。
つまり、最終日に展覧会を見に行ったら、
誰でも参加可能ということ。
これは、結構な耳寄り情報ではないかと！
年の瀬のご予定がまだでしたら、ぜひ。
Gallery916 |
