#01 はじめてカメラを買うんですの巻 その1

きょうから始まります「にわか写真部」。
写真家の菅原一剛さんにいろいろおたずねして、
写真のこと、カメラのことを
もうちょっと知ろう! というものです。
いまや携帯電話にも撮影機能がついている時代。
デジカメを毎日持ち歩くひとも増えてますし、
もちろん、ずっと前から
「カメラが好き、写真が好き」という人も
たくさんいらっしゃることでしょう。

すごく専門的なことを扱うつもりはないのですが、
菅原さんからちょっとしたコツを教わることで、
「わっ、じょうずに撮れた!」とか
「写真って、たのしいなあ」ということが
増えたらうれしいなあと思って、
このページをつくりました。
本家「写真がもっと好きになる。」の
外伝みたいに思っていただけたらと思います。

あ、申し遅れました、進行役の武井です。
どうぞよろしくおねがいします。

さて、第1回。
「カメラをもっていない人」編です。
こういうコンテンツをはじめるんだよー、と、
「ほぼ日」の乗組員のみんなにしらせたら、
まさしくいま、カメラがほしい!
という3人がいたのです。
さっそく菅原一剛さんに
「あたらしくカメラを買うときは、
 どうしたらいいんでしょう」っていう
相談をすることになりました。
その顛末、どうぞお読みくださいませ。

今回の部員

「古いデジカメからそろそろ買い替えたくて。
 みんながGR持ってるのがうらやましいです。
 わたしが今使ってるのは、
 撮りたいと思ったときにすぐに電源が入らなくって。
 あと、曲がって写っちゃうんです」
「『ただいま製作中』のために
 自分用のカメラがほしいです。
 純粋に仕事用です。
 予算は30000円以内です」
「散歩や旅行にも持っていけるカメラを
 探しています。
 写真、かなり興味あります!」

講師

「なんでも相談に乗りますよ!」

司会

「くう、ぼくもあたらしいカメラほしいなあ。
 でも携帯電話、買い替えたばっかりなんで
 もうちょっとガマンかなあ」
シェフ きょうはよろしくおねがいします。
「ほぼ日」では、仕事道具としてデジタルカメラが
けっこう活躍してるんですね。
撮ってすぐアップしたり、
メモがわりに使ったりと、なにかと便利で。
もちろん会社には
一眼レフとコンパクトタイプの
デジタルカメラがあるんですけど、
ひとり一台ってわけじゃないので、
急なときは対応できないんです。
わりとみんな、それぞれ自分で
好きなのを買って持ってます。
で、この3人が、いま、
自分用の使いやすいカメラがないというので、
アドバイスしていただけたらなあと思います。
菅原 まず、3人に最初に質問があるのは、
カメラが欲しいのか、
写真を撮ってみたいのかって、どっちですか。
コウノ え、カメラが欲しいのか、写真が撮りたいのか、
そこになにか違いがあるんですか?!
菅原 あ、違いがない?
コウノ 写真が撮りたいからカメラが欲しい、
それは同じことかなあって。
菅原 ああ〜!
コウノ え、違いますか? あらら?
菅原 いや、正しいんです。正しいんですけど、
やっぱり毎日持ち歩くものだったりするから、
写真を撮ること以前に、
「もの」として欲しいな、
みんなが持っててうらやましいな、
っていうひとも、いるのかなって。
コウノ ああ〜。はい、それもあります。
茂木さんの持っているカメラ
(リコーのGR)がかわいいから、
欲しいなっていう気持ちはあります。
でも、旅行とか行ったときに、
きれいなものとかおいしいものとかあるのに、
それを撮っておけなかったのが
残念だったなっていうのがあって、
写真を撮りたいなと思って、
カメラが欲しいんです。
けれども、何買ったらいいか
わからなくって、今日まで。
菅原 なるほど。はい、分かりました。
おがわ わたしは、撮りたい心はあるんですけど、
機械にあんまり興味がないんです。
写真が撮りたいというよりは、
カメラが欲しいんだと思います、私。
記録として必要だという部分が大きいです。
菅原 なるほど。
冨田さんは?
アロハ わたしは、「ほぼ日手帳」に
写真を貼っている人を見ると、
すごく楽しそうだと思って、
まねしたいなあって思ってるんです。
でも今、思い入れのないカメラを使っていて、
これだとあんまり撮りたいって思わないんです。
菅原 わかる。そういう顔してないカメラって、
あるものね。
アロハ なので、かわいいのを買ったら、
きっともっと撮りたくなるだろうし、
もっと気軽に撮れるようになりたいな。
糸井さんやもぎさんの使っている
GRってカメラはかわいいなーって。
菅原 わかりました。
シェフ けっこう三人三様ですね。
菅原 「じゃあ、こうしたらいいんじゃないですか」って、
具体的に言っちゃっていいのかな?
さんにん はい、おねがいします!
菅原 まず冨田さん。
GRを買われたらいいと思いますよ。
さんにん (笑)はや!
シェフ はや!
アロハ ただ、私の中で、同じリコーのカメラでも、
糸井さんが持っているGRと、
ゆーないとさんが持っているカプリオと、
あとついこの前、
また新しいのが出てるのを知って、
どうしようーって!
菅原 あ、それ、悩む必要
まったくないです。
アロハ え?
菅原 GRを買えばいいです。
アロハ ええ〜?
菅原 リコーのラインナップ、
ぜんぶ違うカメラですから。
シェフ 似ているじゃないですか。
菅原 似ているけど、全然違うカメラです。
まず、GRのいいところっていうのは、
ボディがまずちょっとカメラっぽいでしょ。
別売りでファインダーがつけられたりして。
糸井さんもそうやってお使いですよね。
アロハ はい、かわいいですよね。
菅原 そして単焦点レンズです。
アロハ たんしょうてんれんず?
シェフ ズームレンズじゃないってことですね。
菅原 でね、写真とズームレンズって、
実はまったく関係のないものなんですよ。
アロハ え? どういうことですか。
菅原 写真とズームレンズと、
相反するところに存在しているものなんです、
本当は。
アロハ え?
シェフ 難しいこと言い始めたぞ。
一同 (笑)
アロハ でもズームとかすごい、
欲しいと思いますー。
シェフ ズーム、便利だよね。
菅原 ええ、便利ですよね。
おがわ ってことは、
「遠ければ遠いで、あるがままでいい」
ってことじゃない、わけですか。
菅原 あなたが近づけばいいんですよ。
アロハ でも、近づけないものとかも
ありますよねー。
菅原 近づけないものは、
近づけないという状態が、
その人にとっての本当のことだから、
しょうがないです、それ。
アロハ ああ〜!
菅原 冨田さんの場合は、
写真を楽しみたいと思っている。
だから写真的なカメラがいいんですね。
でも小川さんは、
カメラは道具だとはっきりしているので、
ズームレンズ付きのカメラを
お勧めしようかなと思っているけど。
おがわ そうですね。
菅原 で、甲野さんは、
一眼レフがいいんじゃないかなと思って。
一同 ええ〜っ!
コウノ いや、大丈夫かなあ‥‥
一同 (笑)
次回「その2」につづきます。
GRというカメラを軸に
カメラって楽しいぞっていうはなしを
もうちょっと掘り下げていきます。
おたのしみに!
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2008-04-08-TUE