『おひさま』、観てます!  糸井重里とあやちゃんが、 岡田惠和さんのラジオ番組に押しかける。

岡田 じゃあ、今回は、糸井さんも松本さんも、
久々に朝ドラをご覧いただいているという。
糸井 そうですね。
あやや はい、もう毎日、毎朝、
ほんとに、泣いたり、元気もらったりで。
毎朝、これを見て、
「よし、今日も行こう!」って感じで、
励まされてますね。
岡田 ありがとうございます、うれしいです。
糸井さんは、ご覧になって、いかがですか。
糸井 ぼくら視聴者は、たぶん、
岡田さんの、思う通りに動かされてますよ。
岡田 (笑)
糸井 今日は、ここで泣かせるんだなぁ、
と思えるようなところで、
案の定、みたいな感じで泣いて。
あやや うん、うん。
糸井 最近では、
息子の和成が帰ってきたところ‥‥。
あやや ああぁーーー! あそこですね!

あやちゃん、うるさいよ。
ちょっとうるさかったですね。
ちなみに、これ、どんなシーン?
和成さんが帰ってきて、
陽子こと、井上真央ちゃんが、
夢じゃないかと思って
腰ぬかしちゃうんです!
そしたら、和成さんがね、
「陽子、ただいま」ってやさしく言って、
陽子を‥‥おんぶして
丸庵のなかに入っていく、
っていうシーンなんですよ!!
これが、もう、泣けて、泣けて!
わかった、わかった。
でね、丸庵の中に入ってきた息子を、
ご両親、つまり、樋口さんと串田さんが
迎えるわけなんですけど、
その表情が、もう、もう、もう!
わかった、わかった。


糸井 あの場面、帰ってきた和成が
お母さんに会った瞬間に、
うちのかみさんが、
急に涙を噴出するシーンがあって。
岡田 両目からポロッと出ましたよね。
糸井 あれは、びっくりしました。
役者って‥‥怖いですね。
岡田 (笑)
糸井 ちょっとずつ出すじゃなくて
水鉄砲のように出しましたよね。
溜めてるんでしょうね、きっとね。
岡田 役者さんのことはわからないですけど(笑)。
糸井 脚本を書く人は、そのへん、
どのくらい出るとか考えてるんですか。
岡田 「どのくらい出る」?
糸井 涙が。
岡田 ああ、そうですね。
あの、脚本家のなかにもタイプがあって、
すごく設計図的に書く人と、
情緒的に書く人と、たぶん分かれていて、
ぼくは、情緒的に書く方だと思うんですよ。
糸井 なるほど。

設計図的に書く人って、たとえばどなた?
うーん、
三谷幸喜さんとかじゃないですかね。
あーー、なるほどね。
北川悦吏子さんは情緒だし、
うーん、あと、倉本聰さんは、
設計図のような気がするけど‥‥
作品自体は情緒的だし‥‥。
わかった、わかった。


岡田 たぶん、脳内で演出して、たとえば、
「このタイミングで泣く」とかって書くんですけど、
たいてい、実際にできあがるドラマとは
違いますよね、やっぱり。
糸井 あ、やっぱり。
岡田 役者さんの生理っていうのは、
たぶん、つくっていった気持ちで
涙が出てくると思うので、
台本の「泣く」とは微妙に。
糸井 違ってくるんですね。
岡田 あと、今回のドラマは、どうしても、
「泣く」っていう場面が多くて、
そんなに意識しなくても書いちゃうんですけど、
ただ、それは必ず泣いてほしいっていう
意味でもなかったりするんです。
糸井 ああ、なるほどね。うん。
岡田 実際は、視聴者の方が、
いちばんグッとくるのは、
泣くの我慢してる瞬間だったりするので。
糸井 あー、そうですね。
岡田 今回の、井上真央ちゃんとかも、
その「泣く直前」が
いちばん美しい感じがしますね。

そうなんですよ、そうそうそう!
ここ、むちゃくちゃ共感したんですけど、
言えなかったんだよなー。
むきーーー!
‥‥黙ってて、正解だったかもよ。
次回に続きます!






2011-08-16-TUE