── | 岡尾さん、本日はよろしくお願いいたします。 あの‥‥わたしたち、大ファンなんです。 |
岡尾 | (笑)「ファン」だなんて。 なんだかはずかしいな。 わたしで、いいのかしら? でも、そんなふうにおっしゃってくださって、 ありがとうございます。 |
── | こちらこそありがとうございます! 以前、岡尾さんには、 「ほぼ日のくびまき」のスタイリングを お願いをしたことがありました。 |
岡尾 | そうでしたね。 |
── | そのときも、とっても緊張してしまって。 きょうは、エッセイ集『雑貨の友』が 出版されたということで、 雑貨をめぐる旅のお話を 聞かせていただけたらと思っています。 岡尾さんの本はどれも 「旅と雑貨」がセットという印象があります。 この本にも、岡尾さんが旅先でお求めになった 雑貨が出てきます。 旅の思い出や手に入れたいきさつとともに、 読んでいて喉から手が出るほど欲しくなる かわいい雑貨が載っている。 雑貨好きで、海外旅行が好きなものとしては、 「こんな風に旅先でかわいいものに出会いたい!」 という憧れを体現しているような本たちなんです。 |
岡尾 | じつは『雑貨の友』本はほかの本にくらべて 日本で買ったものもたくさん入っているんですけれど、 もちろん、海外で買ったものもたくさんありますよ。 |
── | エジンバラで購入されたという 「羊のティータオル」や ニューヨークで買い求められた 「マーケットのかご」‥‥ああ、かわいいです。 岡尾さんは、もともと、 旅先でたくさんお買い物をされてきたんですか? |
岡尾 | はい。 すごく、買います! |
── | わあ、ズバッとおっしゃった。 |
岡尾 | 旅に出ると、 「今買っておかないと買えない」って つい思ってしまって。 |
── | じゃあ、帰り道はさぞや大荷物? |
岡尾 | はい。その通りです。 旅先では「荷物になっちゃうな」ってことを 恐れる方が多いと思うのですが、 わたしは、それを恐れないんですよ。 |
── | 帰りの大荷物、怖いですよ! |
岡尾 | 大丈夫、大丈夫。 わたし、なんとかして、持って帰るんです(笑)。 持参のスーツケースに加えて、 現地でバッグを購入することもあります。 空港で段ボールを預けることもありますし、 現地の郵便局から国際小包で送ってしまうこともあります。 |
── | たいへんじゃないですか? |
岡尾 | うーん? なんだか、ほんとにあんまり、 手間だとは感じてないんです。 それより、持って帰ろうっていう気持ちの方が強い。 どうにかして家に持って帰ってきます。 |
── | お家も、さぞや‥‥。 |
岡尾 | わたしの家には、 ちょっと他の方にはお見せできないような、 ものがわ〜〜〜〜っと詰まった 倉庫のような部屋があるんですよ。 |
── | 岡尾さんが買ってきたものが詰まっている部屋? 拝見してみたいです! |
岡尾 | いえいえいえいえ、 ひとさまにお見せできるような部屋では‥‥。 買っても使わないものもいっぱいあるので、 本当に、すごいことになっています。 |
── | 旅先で買い物をあきらめる時って、 部屋に置くスペースがないことが理由になるんです。 そんなお部屋があったら、 あきらめる理由が無くなってしまいそうです。 |
岡尾 | あきらめることはほとんどしません。 |
── | ものに対する愛情が強いんですね。 |
岡尾 | 愛じゃなくって‥‥サガ(性)。 |
── | ‥‥サガ。 |
岡尾 | サガっていうか、ヘキ(癖)? あれ、病気? |
── | その‥‥失礼ながらその「ヘキ」はずっと? |
岡尾 | ずっとですねえ。 自分で働き出してから、 ひどくなっていった気はしますけど。 スイッチみたいなのが、ある場所で、 急に入ちゃうんですよ。 買わない旅のときは全然買わないんですけど、 一回買い出しちゃうと、止まらない。 「これも買っとかなきゃ」って(笑)。 |
── | 「これ買うならこっちもね」 という感じでしょうか。 「念の為にもう1個買っておこう」なんていうのも? |
岡尾 | あります。あります。 「何かに使えるかもしれないから」って。 |
── | わたしもよく同行者に怒られるんです。 「そんなこと言って、使わないでしょう?」って。 でも岡尾さんは、何に使うのかわからなくても、買う。 |
岡尾 | そうです。 わたしは、目的をきめて買物をすることも、 もちろんあるんですが、 なんとなく出会いで買うということが多いですよ。 「この機会を逃したら、 二度と会えないかもしれない!」と思って。 迷った場合は、買います。 そうそう、海外から、手持ちで、 家具を持って帰ってきたこともあるんですよ。 |
── | 家具? ていうか、手持ちですか?! |
岡尾 | (平然と)はい。家具も持って帰ります。 (次回、岡尾さんが持ち帰ったという家具のことなど、 さらにおたずねしていきます!) |
2013-07-12-FRI