エアキャップとダンボールを かばんにつめて。
岡尾美代子さんの、旅と雑貨とお買い物の話。



第二回 旅に持って行く4点セットの話。
── トランクにエアパッキン、
たたんだダンボールなど、
梱包のための道具を入れました!
これをもっていくのに、
おすすめの国があれば、おしえてください。
岡尾 そうですね。
雑貨がお好きだという方むけですよね‥‥。
── はい。
岡尾 間違いがないのは、北欧、
ドイツ、イギリスでしょうか。
── 北欧とイギリスは
なんとなくイメージがつくのですが、
ドイツも、ですか?
岡尾 意外ですか?
── 実用的というか、実直というか、
役に立つものばっかりありそうで。
岡尾 わたしには、役に立つ、
立たないは関係がないんです(笑)。
── 「役に立つ」ではなくて
やっぱり「かわいい」が?
岡尾

そうですね。
「かわいい」とか
「変」とかが、ポイントになってきます。
でも、もちろん、
機能がちゃんと備わってるものが悪い、
と言ってるのではなくて、ですよ。
実際に、そういうものはドイツには多いですし、
デザインも素敵なものが多いと思います。
そうそう、ドイツに「マニファクタム」というお店があります。
ご存知ですか?

── いいえ、はじめて聞きました。
岡尾 すごくいいお店で、
ドイツ国内にはいろんなところにあるそうです。
わたしはミュンヘン店に行って、衝撃を受けました。
ほんとに、自分の好きなものばかりだったんですよ!
── 岡尾さんが好きなものだらけ‥‥。
だとしたら、わたしたちも!
岡尾 ふふふ。
青山で雑貨屋のオーナーをしている方も、
「マニファクタム」がいいって話をしていて、
たぶん、「雑貨好き」の人には
ぐっとくるものがあると思います。
わりと原点みたいな、
ベーシックなものが揃ってるんです。
ドイツ以外のいろんな国のものもありつつ
ドイツのものもありつつという品揃えです。
── わ〜〜!
行きたくなりますねーー!
岡尾 いいですよぉーー。
── くぅうぅぅ! 行ってみたい!
他にはどうでしょう?
岡尾 今のわたしのブームは、イギリスかな?
ロンドンは、いつ行っても楽しいですよ。
わたしは「イギリス的」なものが
昔から好きというのもあるんですけどね。
お茶を飲むということとか、インテリアのスタイル。
あ、あと、チャールズさんなども。
── チャールズさん?
岡尾 チャールズ皇太子です。
あの方、洋服の着こなしが
すごいおしゃれなんですよ。
イギリス的なおしゃれの見本のような方です。
お顔もイギリスっぽい感じがしませんか?
ほっぺが赤いのもかわいいです。
── そういうふうに皇太子を見たことがありませんでした。
こんどから「おしゃれ」という視点で
注意して見てみます!
岡尾 ぜひ!
チェックしてみてください。
── 頻繁に取材やプライベートで
ご旅行されてお買い物をして来られると、
いずれは、スペースの問題がでてきますよね?
岡尾さんの買ってこられた雑貨たちは、
今はすべて、さきほどおっしゃっていた、
「ちょっと他の方にはお見せできないような、
 ものがわ〜〜〜〜っと詰まった
 倉庫のような部屋」に、
ずっと保管されているのですか?
岡尾 いままで買ったものや持って帰ってきたものを、
全部とっておいてあるわけではないんですよ。
── 岡尾さんチョイスの雑貨たちを、
手放しちゃうことが??
岡尾 はい。
フリマもよくやりますよ。
お友達に声をかけたりして。
── わーー岡尾さんチョイスのものが買える
フリマ‥‥。
岡尾 いやいやいや、ほんとに、
そんなたいしたものはないんです。
もしかしたら、人によっては、
いいものになる、とかもあるかもしれないけど‥‥。
── でも、そもそもは、旅先で恋におちて
家までつれてきたもの。
それをフリマに出すきっかけって
なんなのでしょう?
岡尾 そうですね‥‥。
わたしの場合は、
手放す、手放さないを決めるポイントは、
「気持ちが離れちゃったもの」かな?
そういうものとお別れします。
流行りで買ったものもありますし。
わたし、けっこう冷たいんですよ(笑)。
あっさりしてるというのかな?
わりと‥‥なんだろう。
好きじゃないものが周りにあるのは
イヤなのかもしれないですね。
── 潔く手放すんですね。
岡尾 なんだか、わたし、
ものに冷たい人みたいですね。
逆に、若い時に買って、
部屋にずっとおいてあって、
自然に「ヴィンテージ」になっちゃったもの
なんかもありますけど(笑)。
── 岡尾さんには「集めている」ものはあるんでしょうか。
岡尾 集めているものって、
「コレクション」という意味ですか?
── はい。
岡尾 う〜〜〜ん。
ないですねー!
── 『おやすみ モーフィ 岡尾美代子の毛布ABC』
というご著書がありますが、
毛布で1冊の本ができるということは、
さぞやコレクターなんだろうなと思っていたんです。
でも、そういうことじゃないんですね。
岡尾 そうなんですよ。
毛布は、集まっちゃっただけで、
コレクションしているわけではないですね。
ちょっとおもしろがって
いろいろ買ってしまっているところもあります。
わたしは、あんまり
追求はしないタイプなんですよね(笑)。
あさ〜い感じです。
それでも、あえてということならば、
ベージュ色の食器は
集めていることになるかな?
── ベージュ?
『雑貨の友』に出ている
「イギリスのピッチャー」みたいな色ですか?
岡尾 あれは、アイボリー。
そうではなくて、ベージュ。
もっと、おでんっぽい色のものです。
食器にしては珍しい色かもしれないです。
ものを盛った時に
あんまりおいしそうに見えないんですけどね。
これも、ただ好きなだけですし、
どこかのお店で見て、気に入れば買う、
という方法の集め方なんですよ。
── なるほどー。
ついつい、気に入ると、集めたくなって、
そのうち、集めるために、好きじゃないのに買う、
みたいになりがちなんです。
集めることにとりつかれないって、
素敵なスタンスです。

(岡尾さんのフリマ‥‥行きたい‥‥。
 そして次回は、
 岡尾さんの本業についてお聞きしました。)

2013-07-16-TUE


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