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サムのこと。
昨夜、ベンチに人影があったので
近寄ってみたところ‥‥
なんと、サムでした。
居眠りをしています。
びっくりしました。
このベンチ、公共事業でつくったのですが、
完成記念式典の直後すらだれも使ってくれず、
ちょっとさみしいなぁと思っていたのです。
うれしいなぁ!
ちゃんとこうやって使ってくれていたんだね。
サム。
イボガエルのサム。
いつのまにか誰よりも村の公用語
(ギリシャ語)を話せるようになったサム。
(「やーす、ティカニス」は
「こんにちは、元気?」みたいな意味)
「日本に来たことがないけど、
日本に憧れるあまり
おかしなインテリアになってしまった
外国人の部屋」
みたいな部屋に住んでいるサム。
(盆栽と池のせいで
くつろげるスペースがない)
わたしがファッションでつけている
ばんそうこうをみて素朴に心配してくれたサム。
じつはいちばん心があたたかい人、
いやイボガエルなのかもしれません。
わたしは思い出しました。
このときの最後のコマの奇跡の1枚を。
ただの偶然だと思っていたのですが、
いま思えば、これは偶然ではなく、
サムのやさしさだったのかもしれません。