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メルボルンさんとの再会。
昨日のこと。みつぼし村の村長が
「あなたのところのメルボルン、
うちに引越して来たよ」
と教えてくれました。
メルボルンさんが!?
あの、突然出て行ったメルボルンさんが!?
もう二度と会えないくらいの気持ちでいたのに‥‥。
というわけで、みつぼし村へ行きました。
はやる気持ちを抑えきれずに、
走ってその家をさがしていたら、
村長が大事に大事に育てている
花壇の花を次々と蹴散らしてしまい、
その行動を後ろでみていた村長が
「ちょっと!!!!」
「蹴散らさないで、もー!」
と怒っていましたが、
すみません、
メルボルンさんに会いたくて
急いでいるあまり‥‥。
メルボルンさんの家の外観は
前と同じで、すぐにわかりました。
家の中には、出て行くときと同じように
ダンボール箱の山にかこまれた
メルボルンさんがいました。
‥‥メルボルンさん会いたかったよー。
あれ、意外とクールな感じ??
そして、次の瞬間のメルボルンさんの言葉に、
私は、ショックを隠せませんでした。
「今度、こちらの村に
引越してきたんですよ、キラリ」
「キラリ」‥‥??
そこの口ぐせは、本来、ギリシャ語の
「やーさす」とか「ぱらかろ」
だったよね‥‥。
なんどしゃべっても、同じでした。
「あのこは上京した直後に、
村の言葉を捨ててしもうてのう」
みたいな親の気持ちです。
それで、私は悟りました。
メルボルンさんには次の人生がある。
あたらしい村で
意味の通じない方言を使っていたら、
恥ずかしい思いもすることでしょう。
特に、役場からしてゴージャスで、
村長の家のなかに
夜景がみえる中華レストランもあるような
みつぼし村では
もっとトレンディな言葉を
使わなくてはいけないんでしょう。
メルボルンさんがんばってね。
でもギリシャ村のほこりは
なくさないでね。
そう言い残して、
家を後にしました。
(でもまた遊びにくると思います)
なんだかすっきりした気分の帰り道、
みつぼし村のヘアサロンが開いていたので
イメチェンをすることにしました。
お店の人いわく、
この髪のピンクは
「甘い恋の色」なんだそうです。
とてもとても気に入りました。
なぜだか私も、再出発、の気持ちです。