• 復活

    森から離れてしばらく経ちました。
    個人的なことで
    落ち込むできごとがあり、
    どうしても森に帰ることが
    できなかったのです。

    いつものように森に行けば
    絶対に楽しいはず、
    そうわかっているのに、
    楽しい、を受け入れる心の隙間が
    1ミリもないような時期。
    そんな私の前に、あの方が現れました。

    ある日、現実世界で、
    ぼんやりと乗っていた山手線の、
    車内のモニター画面
    (天気予報とか広告が流れるあれ)に、
    突然、秘書しずえの姿が映ったんです。

    しずえは乗客たちに、マニアックな
    ウミガメのクイズを出していました。
    ウミガメの話なのですが、
    私にはしずえが
    「村長、いいかげんに戻ってきてください」
    と言ってるように思えました。


    翌日、ひさしぶりに森へ帰ってみることにしました。

    私が森へ帰った日、
    村の住人たちがやさしい声を
    たくさんかけてくれました。

    あぁ、なんでもっと早く
    戻ってこなかったんだろう。
    と思いました。


    園芸ボーイのレイジにいたっては、
    村の雑草が生えすぎたショックで
    気絶していた、と訴えてきました。


    あぁ、申し訳ない。ごめんね。
    そうだ。私は村長だったんだ。
    みんなに心配かけてたらだめだ。
    村人を気絶させちゃうなんて、ありえない。
    しっかりしなくちゃ、と思いました。

    レイジの提案で、
    その日は一緒に草抜きをしました。

    何も考えずに雑草を抜いていたら、
    ちょっと元気がでてきました。


    他の村の、
    すなお村長、カピ村長、
    しらす村長も、
    私が森へ帰ったと知って、
    ギリシャ村へ遊びに来てくれました。


    まず、すなお村長が
    いつものクラブ通いに
    付き合ってくれました。

    そして、いま思えば、私は、
    やけになっていたのでしょう。
    その日、気分転換をはかるつもりで、
    商店街で買い物をしていたら、
    ぜんぜん欲しくない
    変な帽子や服ばかり買ってしまって、
    最終的に
    とんでもない姿になってしまったのです。

    すると、すなお村長も何かを察したように、
    無言でどこかへ行き、
    私を上回る変装をして戻ってきました。
    さらに、カピ村長も、しらす村長も‥‥。
    みんな、やさしいなぁ。

    (誰が誰だかわかりませんが、
    いちばん最後の写真が
    変装をといた姿です)

    その不気味な4人で、
    南の島に遊びに行きました。

    ボートに乗りこんだ我々は
    鬼ヶ島の鬼か、
    海を荒らす妖怪か、といった風情です。

    ほのぼのとは無縁の姿をした4人で、
    ひたすら、
    ほのぼのと遊びました。

    4人で借り物競争をしたり、
    セミとりツアーに参加したり。

    あぁ、こんなふうに何も考えず、
    こどものように遊びつくせる
    「どうぶつの森」ってやっぱりすごい。
    ただプレイしているだけで
    どんどん癒されている自分に気づきました。

    私が森に帰れずに、
    現実世界をぼーっと生きていたときにも、
    森の時間はとまらず、
    普通に流れているということが、
    いまさらながら新鮮でした。
    不在中に雑草や竹林で荒れ放題になった村を
    徹底的に掃除できるのも、
    リハビリのようでうれしいです。

    ずいぶん不在にしてしまいましたが、
    ふたたび村長として
    楽しくプレイ再開したいと思います。

    2015/08/14 13:19

『とびだせ どうぶつの森』とは?

どうぶつたちの暮らす森の一員となって、毎日、たのしく過ごします。じぶんの部屋を広くしたり、家具をそろえたり、着替えたり、釣りをしたり、化石を掘ったり、おしゃべりしたり、ほかの人の住む村に電車で遊びに行ったり‥‥。1年365日、リアルタイムに時間が流れるなかで、のんびり過ごすもよし、目的に向かってがんばるもよし。ニンテンドー3DS用ソフトとして2012年に発売されて以降、長く売れ続けているゲームです。

とびだせ どうぶつの森

発売日:2012年11月8日
希望小売価格:4,571円(税別)
プレイ人数:1人(通信プレイ時2〜4人)