ほぼ日乗組員が1人1冊、古本を買います。

okuno

1990年代半ばの雑誌_001『SWITCH』Nov. No.4 (1994)

2021/11/10 15:02
今日は、まだ、田舎の高校生で
都会のカルチャーに憧れていた
1990年代半ばくらいの
カルチャー誌を買おうと決めて
神保町の街に出ました。

ふだん、やっていることと、
あんまり変わらないのですが‥‥。

まず1冊目、
先日までインタビューを連載していた
新井敏記さんの『SWITCH』です。

94年、タランティーノ特集の号です!

インタビューと写真は、
あのデニス・ホッパーが務めています。

有名俳優と新進気鋭の映画監督(当時)
の「対談」ではなく、
デニス・ホッパーが
あくまでインタビューアに徹していて、
それがまた、カッコいいです。

「うん、うん」
「へえ、そうなのかい」
「今、君はいくつなんだい?」
とか。

タランティーノもうれしかったようで、
インタビューの最後で
「あなたが
インタビューをしに来てくれたなんて、
最高の気分さ」と言ってる。

なにせ、このときタランティーノは
『パルプ・フィクション』の編集中。

すでに『レザボア・ドッグス』を
撮っていたとはいえ、
大出世作を世に出す前の31歳です。

そりゃあ、うれしいですよね。
なにしろ
あなたの話を聞かせてほしいって
カメラを持って現れたのが、
『イージー・ライダー』の
デニス・ホッパーなんですから。

ちなみにですが、
有名人がインタビューアを務めている
インタビューで思い浮かぶものに
ウォーホルがカポーティに
インタビューしているものがあります。

雑誌の『ローリング・ストーン』に
バンドのローリング・ストーンズの
ツアー観戦記事を書いてくれと
頼まれたカポーティが、
結局、その約束を反故にしてしまい、
編集者のヤン・ウェナーの代わりに、
ウォーホルが
どうして約束を守らなかったのか、
カポーティにインタビューをしに行く、
というものです。

最初はセントラルパークを歩きながら、
そのうちそのへんの酒場に入って、
ミック・ジャガーはダンス下手だとか
雑談みたいな雰囲気なんですが、
何とも言えない臨場感があって、
たまに読み返してるインタビューです。