気仙沼のほぼ日便り

夏の雰囲気が感じられるようになってきた7月頭。
気仙沼小学校で、
ダンスのワークショップが開催されました。

JCDN(Japan Contemporary Dance Network)
というコンテンポラリーダンスのNPOが
被災地で行っている活動で、
文部科学省の「復興教育支援事業」
の取り組みとして
「からだを使って遊び、動かし、
こころとからだをリラックスさせる」
といった目的で行われています。

気仙沼小学校でのワークショップの日程は3日間。
3年1組、2組の子どもたちが参加しました。

インストラクターをつとめるのは、
生島翔さんと手代木花野さん。
生島さんはお父さんが気仙沼のご出身で、
震災後は東北に足を運び、ダンスをされています。
手代木さんは、
東京でコンテンポラリーダンスの
活動をしていますが、
出身は宮城県松島町。
じつは私の小・中学校の同級生なのです。
「気仙沼でワークショップをするよ」と
彼女から連絡をもらったことが、
取材のきっかけになりました。

今回のワークショップは、
3日目に発表会をすることになっています。
音楽は気仙沼小学校の校歌。
校歌にあわせた踊りの振りを完成させ、
発表会で披露します。

ふと、途中で気がついたのですが、
子どもたちの運動着は、赤と青、2種類があります。
青い運動着は、気仙沼小学校のもの。
そして、赤い運動着は、津波で被害を受けた、
南気仙沼小学校のものです。

南気仙沼小学校は、
気仙沼で一番大きな「大川」という川の
川沿いにあります。
津波で川があふれ、
校舎の1階天井までが浸水したため、
防災面から今年3月に廃校が決まり、
4月からは気仙沼小学校と統合されました。

3日間で、表現をすること、
パフォーマンスを人に見せることを、
楽しみながらマスターした子どもたちの表情は、
達成感もあり、すがすがしくもあり、
とても良い笑顔を見せてもらえたと思いました。

「たった3日間という時間だったのに、
日を追うごとの子どもたちの変化はすごかったです。
のめり込んでいく瞬間や、興味を示すときの表情、
そこに立ち会えるということの幸せは
なかなか味わう事のできない美味な時間でした。」

みなさん、本当におつかれさまでした!

発表のあとは、給食だったので、
ワークショップを終えた生島さんと手代木は、
「うちのクラスにきてよー!」と
子どもたちから大人気なのでした。