気仙沼のほぼ日便り

岩手の陸前高田市で900年続くといわれる
「けんか七夕」というお祭りが行われたので、
見に行ってきました。

陸前高田は岩手、気仙沼は宮城ですが、隣町です。
車をちょっと走らせたら、
けんか七夕の会場につきました。
今は「奇跡の一本松」の近く、とも言えますが、
震災前には商店街があった気仙町が会場です。
ここには、八木澤商店の店舗もありました。

会場は楽しい夏祭りの雰囲気につつまれていました。
この辺りにすんでいた皆さんも集まって、
ようやく訪れた東北の短い夏を、
みんなで楽しんでいる感じがしました。

そもそもけんか七夕とは、
豪華に飾った山車を両側からひきあって、
山車からでた舵棒をぶつけ合うんです。

「けんか」の前には、
けんか七夕保存会会長から
「今年もみんな、よくがんばったな!」
と一言ご挨拶があり、みんなの顔が笑顔になります。
しみじみ、すばらしい一言だな〜と思いました。
でも、なんだか聞いた事があるな‥‥と
声のするほうを見上げると、
声の主は八木澤商店の河野会長でした。

会長の「よーい、はじめっ!」の合図でけんかはスタート。
ドーン! と、想像以上に激しい音で、
山車がぶつかり合い、わーっと歓声があがりました。

勝負の最中は山車の上にのった人が、
短冊飾りをバシバシ叩き付け合って、
戦いを盛り上げます。
その勢いで七夕飾りが折れたりしてましたが、
それもまた良しのアグレッシブなお祭りみたいです。

結局、最初にぶつかった勢いの強かった山車が
この勝負をおさめました。

みんなが楽しそうな顔をして、
ワイワイあつまっているのを見ると、
こっちまで嬉しくなってきますね。

※1枚目、2枚目の写真提供:斉藤道有さん