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2021/12/07 18:15
akiko.kusaoi

師走に伝統芸能

気ぜわしい年の瀬ですが、
まったく違った空気の流れる場所に
お邪魔してきました。
女流義太夫三味線・鶴澤寛也さんの
都内のお稽古場です。

ご記憶の方もいらっしゃるかと思います。
ほぼ日の學校「ごくごくのむ古典」シリーズ
「橋本治をリシャッフルする」で一昨年、
橋本治さんが慈しんだ義太夫を
聴かせてくださった寛也さん。

福岡の能楽堂で特別講義を行ったときは、
シェイクスピアの「マクベス」に
あわせて三味線
を弾いてくださいました。

今日は、橋本治講座のときも
ご一緒してくださった
女流義太夫太夫の竹本越孝さんと
上方舞の師範・山村若静紀さんと
週末に紀尾井ホールで開かれる
「女流義太夫と上方舞の世界」
お稽古をなさっていました。

義太夫節と上方舞は、
ともに大阪を代表する芸能でありながら、
共演の機会があまりないのだそうです。
エネルギッシュな義太夫節と、
内なる情熱を静で示す上方舞。
対照的なこのふたつを
組み合わせた意欲的な会も
回を重ねて今回が6回目。
お三方の息もぴったりです。

お稽古していらしたのは、
「珠取海女(たまとりあま)」。
わが子のために命を懸ける海女の
壮絶な物語で、越孝さんの義太夫節と
寛也さんの三味線は起伏に富む
ドラマチックなものですが、
対照的に、若静紀さんの舞が
どこまでも静謐なのが印象的でした。

語りと三味線と舞。
動いているのはわずか3人なのに、
大きな世界が立ち上がります。
伝統芸能の力というものを
改めて感じました。

「女流義太夫と上方舞の世界」は
12月11日(土)14:00開演
紀尾井小ホール。
まだチケットはあるそうです。
ぜひ!