藤井さんは『Miknits TO GO』という
編みものキットのような本を
いっしょに作ってきたのですが、
その本が校了したときには、
まだひと目も編み物したことはなかったんです。

初稿、再校、校了と回数を重ねるごとに
「結局は算数のような世界なんで、
男性はとっても編み図を読むのが向いてるんですよ」とか
「編む時間も楽しくてさらに身につける時間も
サイコーに楽しいんですよ」とか
毎度毎度私は言っていたらしく、
藤井さんは「ああ、わたしもいつか編んでみたいものです」と
おっしゃってくださっていて、
そうは言っても忙しいだろうし、
なかなかハードルは高いだろうな、と思っていたら、

「ある時、「Miknits TO GO」の帽子が編めたので
次はなにを編めばよいでしょうか。」と

「え！！」な質問がとどき、
そこからセーターやカーディガンのような
大物を編まれるようになるまで
まったく時間はかかりませんでした。