2019-01-11
という組み合わせが好きです。
たとえば50年代のアメリカ映画で
オフィスガールがツインニットなんかに合わせて
タイトスカートをよくはいていますよね。
襟や耳には塩梅よくアクセサリーを配置して、
足元は5センチくらいのヒール靴。
フェミニンでかわいいいなあ、と、
ストーリーはそっちのけで
衣装に気を取られてしまうことも
よくあります。
わたしもいろんな素材や色の
タイトスカートを持っています。
本当はしっかりと
お尻の厚みや幅がある人がはくと、
シルエットにメリハリがついて
かっこいいと思うのですが、
わたしは残念ながらそういう
ステキな「でっぱり」には恵まれなかった。
なので、こういう形のスカートをはくときには
上半身に量感のあるアイテムを選んで
バランスを取っています。
たとえばボリュームのある
ローゲージのニット、プラス、
タイトスカート。
Miknitsのflagsなら、わたしの
メリハリのない腰もカバーしてくれて、
言うことなしです。
というわけで、今回はflagsの各色に
手持ちのスカートと
アクセサリーを合わせる
おままごとをしてみました。
オフホワイトのflagsに合わせたのは、
Maison Margielaのポリエステル素材のもの。
ただの赤というより「緋色」だし、
SF的とも言えるくらいの光沢があって、
着るのに多少気合いが要ります。
でもそこが、このスカートの、
わたしにとっての存在理由です。
flagsのようなハンドニットは、
リラックスした雰囲気を醸し出してくれる
良さがありますが、
でも今日はあまり「ほっこり」したくないなー、
ということもときにはあって、
(ありますよね?)
そんな日に満を持して登場させます。
合わせるアクセサリーは「おもちゃ」っぽいもの二つ。
まずは口紅を模したパーツで作られたブレスレットで、
アメリカの化粧品メーカー、
エスティ・ローダーのノベルティーです。
もうひとつ、蝶はメタル製で、
翅に鳥の羽毛が貼り付けてあります。
ひとつだけで売られていたので
ブローチかな、と思ったのですが、
裏を見たらイヤリングでした。
片耳に大きな蝶がとまってる様子、
なかなかいいんですよ。
グレーのflagsには、
イタリアのNo.21(ヌメロ・ヴェントゥーノ)という
ブランドの、紺のレース地のスカート。
スリットは腿までのファスナーという仕様で、
好みの高さまで開くことができるのですが、
はいているうちに全開しないように
テープの留め具がついています。
実際にこれをはいて歩くと、
ファスナーと留め具が両方合わさって
「ボンデージ」の構造に
なっていることがわかります。
これも「ほっこり」とは逆の方向性の、
装いに緊張感をもたらしてくれるスカートです。
アクセサリーには「フェイクとリアル」を。
青い布でこしらえた花のコサージュ、
1920年代のフェイクパールのロングネックレス
(ガラスのビーズに太刀魚の鱗で作った塗料を
吹き付けてあるそう)、
同じ時代のダイヤの指輪は、
買った時に「角砂糖」という名をつけたもの。
歩くたびに、ネックレスもスカートのテープも
ブラブラ揺れます。
紺のflagsにはきれいな黄色の
ウールのスカートを合わせました。
これは古着屋さんで最近見つけた、
50年代のSalvatore Ferragamo 。
とても普通、そしてとてもとても、着心地がいい。
裏返してみると、手作業で始末している箇所が多くて
それが優しい感触を生み出しているのだ
ということがわかります。
仕立てのいい服は、着ると
それを作った人に自分が大切に扱われているような、
心地よい安心感に包まれますよね。
作られてから60〜70年という時を超えて、
出会えてよかったスカートです。
合わせるアクセサリーは
「早春」を思わせるものにしました。
若草色のベークライトの3連のブレスレットは、
動きに合わせてかちゃかちゃなる音が楽しい。
襟元のブローチは、スミレの花束。
まだまだ春は遠いけれど、
コートの中に春の息吹を包むような気持ちで、
冬の東京を歩くのです。