(クリックすると大きい画像で見られます)
(クリックすると大きい画像で見られます)
(クリックすると大きい画像で見られます)
(クリックすると大きい画像で見られます)
8/11 4日目
朝シャワーをあびる時。
シャワーから湯を出すには、
レバーを左に回さなければならない。
おフロ用メガネを外して、目をつぶったまま、
レバーを左に回す。
回しても回しても湯が出てこない。
別の蛇口から、湯が出ている音がする。
反対の右に回してみる。出た。
メガネをかけている時は左、
つぶっているときは右に
レバーを回しているように感じる。
行動をおこす時は事前に計画を立てる。
テーブルの横を窓の方向へ歩いて、
テーブルがとぎれた先で右に90度曲がって、
にもつのある部屋へ向かう、とか。
そのわりには、テーブルによくぶつかるし、
座ブトンによく、けつまづく。
曲がる時には90度どころか、
360度以上まわってしまうことも、しばしば。
メガネ、あつい、むれる。
このメガネをかけると視野が四角く切りとられて
せまくなる。
時々、目をつぶってメガネを外す。
すると、頭の中にうかぶ目の前の視野が、
パー、と広がる。不思議。
左右は反転してるけど。
今日はNさんが休みの日。
Nさんと先生の3人で車ででかける。
車に乗り込むのが2日目より難しい。
頭と足をぶつけないことがない。
20cmくらいのがれきのすき間から
中に入りこむよう。
せまい。
車が駐車場から出て前の通りを曲がった。
右に曲がった‥‥(?)‥‥と思う。
右手を前に出してみると、右手の方向だ。
本当に右に曲がってる。
私は右手のある方を右だと思った!?
くねくねの道を曲がっていく。
右に曲がったかな。
次のカーブは右に曲がった。
え? さっきのカーブと逆なのに、
両方とも右へ曲がったの??
混乱している。
両手を頭の上にくんで、次のカーブを見る。
あれは、右に見える。
つまり皆のいう左だ、と考える。
ふと、手に意識を向けると、自分の右手が、
左手のある方にあるような気がした。
草原の中に幅1mくらいの木の長い道が通っている。
そこを歩く。
片方に寄り過ぎたら、反対側に進む、
というように補正をしながら。
心理学の実験で、5mm幅くらいの星の線を、
鏡にうつして見ながら、鏡にうつして見ながら、
線の中をえんぴつでなぞっていくというものがある。
はじにぶつかったら、逆にもどして進む。
そんな感じがする。
又は、テレビゲームで
キャラクターを進めていく感じ。
この場合、道から落ちるのはキャラクターではなく
私自身だから、すごい本気。
行楽地でゴーカートにのる。
誰ものっている人がいなかったので、1人用にのる、
と言ったが、先生が、まあまあ、
と私をなだめて2人用にのる。
どっちにハンドルを切っていいか分からないので、
目の前で指をさして、そっちにハンドルをまわす。
でもそんなの間に合わない。
「逆、逆、こっちに回す!!」先生のゲキが飛ぶ。
こんなに考えているのに、
逆にハンドルを回してしまう。
何度道わきにぶつかりそうになったことか。
先生のブレーキとハンドルがそれを防ぐ。
ハンドルと、道の曲がっている方向だけに集中して、
それを一致させるようにすると、少しうまくいく。
でもとっさの時逆に回してしまう。
「逆、逆、僕のいる方に回す!!」
僕のいる方ってどっちだ!!
冷や汗もののゴーカートでした。
お昼に水沢うどんの店に入る。
店から出る時、
出口にのれんがかかっていることに気づく。
「元祖田丸屋」と書いてある。
私はそれを見て、ほっとする。
裏から見ているから、裏文字なのだ。
つまりわたしにとって正しく見える。
久しぶりの文字、なつかしい。
見ているだけで心が安らぐ。
山や風景を見ていて、右手を意識すると、
右のある方を右と感じることがある。
でも、その反対側は左かといえば、ちがって、
そちらも右。
バスにのって花火大会へ行く。
公共ののりものはきんちょうする。
皆と同じスピードで行動しなければならない。
ほとんど先生に手を引いてもらう。
コンビニによる。人がいっぱい。
細い通路で人が何人も私の横を通りぬける。
私はかたまる。
人が全て通りぬけるまで一歩も動けない。
人、人、人、車、車、はじめての街中。
花火大会に向かって、Nさんが歩く。
その後を私が追う。人にぶつからないように、と、
きんちょうでむねがいっぱいになる。
Nさんの前を歩く女の子のむれが、
Nさんの形に切りとられて手前にとび出てくる。
奥行反転。
普段なら楽しめるが、こんな時にとび出てくるな、
ひっこめ、と思う。
人が増えてきた。
橋の上で先生に手を引いてもらう。
すると先生は橋の手すりの外側に
とび出ているように感じるし、
追いぬいていく女性や子どもが、
私と先生の間を3D映像のように
すりぬけていくように感じる。
きんちょうと混乱がピークに達する。
河岸について、ねころんだ時には、
しばしぼうぜんとなった。
バスから河岸まで、私は借りてきたネコのように
おとなしかったと思う。
ゴーカートにのるという挑戦をした川辺さん。
そういえば、車の運転をしていると、
バックの際などに、腕の動きとタイヤの動きが
混乱してしまうことがあります。
同じかどうかは分かりませんが、
左右反転メガネでする運転は、かなり難しそうです。