自分の字を好きになるためのシリーズ Vol.1   六度法で、 きれいな字 富澤先生が教えてくれた3つのルール。
 
その4 カタカナやひらがなは?
ナカバヤシ ひらがなやカタカナにも
「六度法」が使えると先ほどうかがいました。
その場合も、右上がり六度で書くのでしょうか。
富澤先生 そうですね、基本的には。

それでは、
仮名を書く前に、
ちょっとこれを使って練習してみてください。
西田 この用紙の線が、六度なんですね。
富澤先生 ええ、右上がり六度です。
まずはそれを、左から右に、なぞってください。
ふたり はい‥‥(書く)。
ナカバヤシ (集中)
西田 (集中)
富澤先生 ‥‥それが、右上がり六度です。
ナカバヤシ ん、ちょっと右に上がりすぎちゃう‥‥。
西田 ほんとですね、ぼくも上がりぎみかも。
意外と難しいですよ、これ。
富澤先生 子ども向けの講座でも、
大人向けの講座でも、
最初にこれをやっていただくんです。
ナカバヤシ 野球で言うと、素振りみたいなものですね。
西田 フォームを覚える、みたいな。
富澤先生 そうですね。
この角度、右上がり六度を
からだの癖にしてしまうと、いいと思います。
ナカバヤシ なるほど(書く)。
西田 からだの癖に(書く)。
富澤先生 ‥‥いいですね、いい感じです。
それではそこに、
カタカナの「ア」を書いてみてください。
ナカバヤシ (書く)‥‥おー。
西田 (書く)書きやすい。
富澤先生 次に、カタカナの「ウ」を書いてみてください。
ナカバヤシ (書く)‥‥スムーズに斜めに書ける。
西田 (書く)‥‥六度という感覚が、よくわかります。
富澤先生 次はですね、
カタカナの「ソ」を書いてみてください。
ナカバヤシ ‥‥ソ?
むつかしいですね。
西田 このマス目に、どう配置をすれば‥‥?
富澤先生 ポイントは、
1画目と2画目の書き出しです。
1画目のスタート位置からみて
右上がり六度の位置から
2画目をスタートしてください。
西田 (書く)‥‥こうでしょうか?
富澤先生 そうです、それです。
では同じように、
「ツ」を書いてください。
ナカバヤシ (書く)‥‥書ける。
なんかうれしい(笑)。
西田 (書く)あ、きれい。
きれい、きれい。
ナカバヤシ 西田くん、すごい!
「ツ」がきれいだよ。
西田 「ツ」がきれいなんて、
人生ではじめて言われました(笑)。
富澤先生 横の線を右上がり六度にする。
スタート地点を六度の位置関係にする。
このふたつで、
カタカナ46字中の39字がきれいに書けます。
ナカバヤシ ‥‥なんか、
みるみる字がうまくなってゆく(笑)。
西田 ねえ(笑)。
調子いいことを言ってるように
思われるかもしれないけど、
ほんとにそんな気がしてます、いま。
ナカバヤシ そう、すんなりと書けたんです。
カタカナって、六度法にぴったりなんですね。
富澤先生 カタカナは
漢字の一部が独立したものですから、
漢字を分析して発見した
「六度法」が当てはまるんです。
ナカバヤシ そうかそうか、なるほどー。
富澤先生 ただし、
「イ、ト、ノ、ヘ、ム、メ、レ」の
7文字だけは例外で、
六度法に当てはまりません。
西田 「イ、ト、ノ、ヘ、ム、メ、レ」
‥‥そうですね、当てはまらない感じです。
富澤先生 それでは今度は、
ひらがなを書いてみましょう。
「つ」を書いてみてください。
西田 「つ」。
富澤先生 ひらがなは曲線的になりますけれど、
丸みを帯びながら右上がりで。
ナカバヤシ (書く)丸みを帯びながら‥‥。
西田 (書く)右上がりで‥‥。
ナカバヤシ ‥‥あ、きれいだわ。
富澤先生 じゃあ、「て」を書いてください。
西田 て?
‥‥あれ?
「て」って、どうなるんだろう?
富澤先生 「て」のようにですね、
折り返しになるところはこうやって、
深く重ねてこうやって持ってくると‥‥。
ナカバヤシ おー、深く。
西田 へぇー。
富澤先生 これを2回重ねると、
「そ」になりますね。
ナカバヤシ え? ‥‥ああー、そうですね、
深く折り返すところが2回あるのが、
ひらがなの「そ」ですね(書いている)。
西田 「そ」をそんなふうに見たことは
いままでなかったです(書いている)。
富澤先生 「さ」はどうでしょう。
ナカバヤシ 「さ」‥‥むずかしいですね。
富澤先生 まずは書き出しを‥‥(書く)、
右上がり六度に持っていきます。
そうしましたら‥‥
こことここの位置が六度になります。
西田 あ、そこですかー。
富澤先生 六度法を使った
カタカナとひらがなにつきましては
こちらにまとめたものがあります。
どうぞお使いください。
西田 あぁ‥‥これはいいですね。
富澤先生 ちょっと練習していただければ、
すぐに整ってくると思います。
ナカバヤシ これはうれしい。
西田 こちらを「ほぼ日」の読者と、
共有させていただいてかまわないのでしょうか。
富澤先生 どうぞ。
ナカバヤシ わぁー、ありがとうございます。

※画像クリックでダウンロードできます。
ナカバヤシ これはうれしい。
富澤先生 右上がり六度線は
『六度法マスターノート』
というのがありますので、
そのノートで2週間ほど、
毎日15本から20本くらい引いていただくと
感覚が身につくと思います。
西田 さっきの素振りですね。
ナカバヤシ フォームをつくる。
富澤先生 はい。
あとは、「六度法」の本で自学できますので、
ご覧になってみていただければと思います。
西田 なるほど、なるほど。
富澤先生 それと、そうですね、
先ほども申し上げましたが、
「六度法」というのは横書きのときに
ひときわ威力を発揮しますので、
その意味では、この手帳に向いていると言えます。
ナカバヤシ そうですか。
富澤先生 この手帳のマス目の上に、
目に見えない右上がり六度線を想定しまして、
それで書いていただければ、
文字もセンテンスも整うと思います。
簡単にコツがつかめると思いますので、
なさってみてください。

(つづきます)
2011-12-16-FRI
 
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