みんなの劇団セルフタイマー展・鑑賞会
「家族で」部門
糸井 キティ、キティ、キティ。
ワンキティ、ツーキティ、スリーキティ。

劇団セルフタイマー監督 (バティ)さん
─── スリーキティ(笑)。
というわけで、ここからは「家族で」部門です。
糸井 「家族」っていうだけで、もうね。
─── ええ。
糸井 まず、家族といっしょにいたら、たのしいですよ。
─── 友だちのときと同じですね(笑)。
糸井 そうそう、同じ。
誰かとセルフタイマーをすることは
どんなパターンでもたのしいんです。
ほら、これとか。

劇団セルフタイマー監督 (ぴーちゃこ)さん
─── ハッピーウエディング。
これ、どういう写真なんでしょう‥‥?
糸井 「D」の文字に入ってるふたりが結婚した。
─── それは(笑)、それはない。
これはお母さんと息子さんです。
糸井 うん。よく見たらそうだった。
─── (コメントを読む)
「結婚する友人へのメッセージ写真です。」
と書いてあります。
糸井 ほおー、いいですね。
WEDDINGの、最後の「G」に入ってるのが
ご主人ですね、きっと。
─── そうです。
(コメントを読む)
息子さんとふたりで飾り付けて、撮ってたら、
夫がしれっと「G」に入ってきたそうです。
糸井 しれっと(笑)。
─── こんなにたのしそうにしてたら、
ご主人も加わりたくなりますよね。
糸井 その夫が入った「G」の文字が切れているのに
撮り直していない。
そこが、この写真の味わいどころですね。
─── なるほど(笑)。
糸井 次は‥‥あ、これ。
これは、うまく撮れてます。

劇団セルフタイマー監督 (tomboy)さん
─── お母さんと赤ちゃん。
糸井 完全に成功しています。
いいですか、下の方に注目です。
石段のようなものがありますよね。
─── はい。
糸井 カメラを置いて、石段を超えて、このポーズです。
赤ちゃんを抱えてですよ。
─── 落ち着いてますね。
糸井 赤ちゃんも落ち着いてます。
─── ほんとだ(笑)。
糸井 一方、すてきに失敗してる写真がこれです。

劇団セルフタイマー監督 (sio)さん
─── ‥‥手前の植物にピントが。
糸井 セルフタイマー界ではありがちなことです。
関係のないものにピントが合ってしまう。
しかも、この、どうでもいい草に。
─── はははは。
糸井 でもそれが、かえっていい。
─── かえっていい。
糸井 すばらしい失敗作です。
─── たしかにそうですね。
奥のにんげんのほうにピントがきてたら、
普通にいい作品止まりだったかもしれません。
糸井 あとね、左の女性は
パンツが見えてたのかもしれない。
─── ‥‥なんですか?
糸井 この人、パンツが見えてたかも。
─── またそうやって、書けないことを。
糸井 だから上手に書いてよ、ここも。
─── うーん‥‥。
糸井 ほら、左の女性、
見えてるかもしれないでしょ?
─── これは短いズボンのような、
見えても差し支えないものだと思いますが‥‥。
糸井 でも、パンツかもしれない。
─── いや。この方の名誉のためにも、
やっぱりこれはスカートじゃないです。
糸井 そんなのわかんないじゃない!
ほんとうのところはどうだか。
─── うーーーーん‥‥。
糸井 ほんとは見えてしまってたのに、
こっちの草にさ、ピントがきてたおかげで、
こういう応募に
出せるようになったのかもしれないじゃない。
─── ああ‥‥。
糸井 この感じだったら出せますよね。
─── ええ。もちろん応募できます。
糸井 でしょう?
だからさ、自動車のナンバープレートとか、
電話番号とか、住所とか、
そういうのが写っちゃってるから
「だめだ載せられない」と思ってたのに、
「あ、ボケてる、これならそのまま出せる」
って言って、載せてる場合はよくあるわけで。
─── ありますね、そういうことは。
糸井 パンツについても、そういうことはあり得る!
─── ‥‥‥‥。
糸井 パンツについても、そういうことはあり得る!
─── わ、わかりました。
とにかくこの作品は、ピントがボケててよかった。
糸井 うん。
いまのくだりもノーカットで、上手に。
だれも傷つかないように書いてください。
─── はい。
(※結局そのまま書きました)
糸井 つづけましょう。
これ。かわいいです。

劇団セルフタイマー監督 (のんママ)さん
─── かわいい。赤ちゃんと。
糸井 これは、動物といっしょに撮るときの
例のパターンじゃないでしょうか。
─── 例のパターン?
糸井 ふたりでいっしょに前を向いて写りたかった。
─── ああー、はいはい(笑)。
「のんちゃん、ほら、前向いて!」
糸井 すると、のんちゃんは
「なあに?」と、声がする方を見る(笑)。
─── 結局、親子で見つめ合う(笑)。
糸井 ま、わからないですけどね。
─── (コメントを読む)‥‥あ、でも近いかも。
「私と娘のツーショットはあまり無いので
 娘とどうしてもツーショットが撮りたくて
 携帯のセルフタイマー機能を使って撮りました」
糸井 いいね(笑)。
─── (コメントを読む)
「何枚か撮りなおしてやっと撮れたショットです」
糸井 苦労したんだ、子どもは動くからね。
そういう意味でいうと、
こっちのお母さんは余裕ですよ。

劇団セルフタイマー監督 (ばたこ)さん
─── 寝てる(笑)。
糸井 これはもう、撮り放題。
うしろからまわりこんで。
ほら、あれと同じですよね、
寝てたネコと撮った作品。
─── ああー! はい、はい(笑)。
糸井 2枚並べてお見せするとたのしいかもしれません。
─── ページにするとき、並べてみます。


糸井 次のこれ。これもすごい。

劇団セルフタイマー監督 (にえっつ)さん
─── 流しそうめん。
糸井 そうめんの流しはじめの位置に
カメラがありますね。
─── ああ! そうですね。
糸井 動物もいます。
─── 人もたくさん‥‥。
奥にいるおじさんの中には、
まったくカメラを気にしてない人も。
糸井 さて、これは、
シャッターを押したのは誰でしょう?
─── ‥‥え。どの人だろう?
うーーん‥‥
コメントを読んでもいいですか?
糸井 どうぞ。
─── (コメントを読む)ええと‥‥
「セルフタイマーだよとしつこく言うてるのに、
 マイペースな人と一匹には通用しませんでした。」
書いてあるのはこれだけです。
糸井 ということは、犬を抱いているこのお姉さんだね。
─── そうですか。
糸井 まちがいないと思います。
─── 犬を抱いて、シャッターを。
糸井 右手に箸を持ってるのが偉い。
─── ほんとだ。
あ! しかも、そうめんをつまんでいる!
糸井 偉い。
─── 両手がふさがれてるのに、どうやってシャッターを?
糸井 カメラ扱いは親指と人差し指でしょうね。
その間、箸は中指と薬指でキープ。
つまり、親指と人差し指で
ロボットハンドのようにしてシャッターを押した。
─── はあーー。
糸井 難易度の高い作品をものにしています。
─── 大したものだなぁ~。
糸井 家族の写真といえば、
ぼくはこういうのもやっぱり好きですね。

劇団セルフタイマー監督 (水口和美)さん
─── 集合写真。77歳のお祝い。
糸井 こんなに揃ってて、すごいです。
─── 本来のセルフタイマーの使い方ですよね。
糸井 そう。
でもそれって、
なかなかこんなにうまくいかないんですよ。
これはみごとですね。
犬もおりこうにしてるし。
ああ‥‥いいですね、ほんとにいい。
この写真が家にあるって、うれしいじゃないですか。
ぜんいん揃ってさ。
みんなが笑ってるの。
─── いいですね。
糸井 うん。
‥‥で? 次が最後の部門?

(最後の部門へ、つづきます!)


みなさんの投稿作をギャラリーにしました。
グランプリや佳作に選ばれるのはどの作品なのか、
予想しながらこの先の連載を読めば
さらにおたのしみいただけるかも?
ぜひ、ご覧ください。
2014-10-14-TUE
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