みうら |
(県くじを引く)
手ざわりから予想して、
これも四国ではないでしょうか。 |
ほぼ日 |
あ、わりと近くに移動です。広島県です。 |
みうら |
広島県‥‥うん、広島ね。
瀬戸内海に浮かぶ島にも、
広島県に入るものがあるんですよ。
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ほぼ日 |
はい、はい。 |
みうら |
そのなかに、生口島(いくちじま)
というところがあって、
耕三寺(こうさんじ)という
お寺が建っています。
そこは、入口が、なんと
日光東照宮なんですよ。 |
ほぼ日 |
??? |
みうら |
中に入ると、
文化財として有名なお寺の建造物が
ミックスされた構成になっていて、
ちょっとしたトランスフォーマー状態の
お寺になってるんです。
敷地内で、
「あ、ここは室生寺だ」「ここは平等院だ」
などと発見でき、
それは、なかなか驚くもんですよ、はい。 |
ほぼ日 |
再現の複合ということですか? |
みうら |
そうです、再現の複合です。
でね‥‥広島県といったら‥‥
あの、何か、暑くありませんか?
ちょっとクーラー入れていいですか? |
ほぼ日 |
熱が出てきていらっしゃるんじゃないですか? |
みうら |
出てきたんでしょうか。
ちょっと待ってくださいね。
(クーラーをつける)
ええっと、広島県の山陰寄りに
比婆山という山があります。
そこにヒバゴンという生物が出現しまして、
「日本の雪男だ」なんて言って、
とても有名になったんですよ。
ヒバゴンと同じ時期には、
北海道は屈斜路湖のクッシー、
鹿児島県は池田湖のイッシー、
ツチノコも日本のあちこちで目撃されました。
このようにしてUMA(未確認動物)は
昭和30年代後期に集中してドドッと出現し、
その頃、日本はもう、魔界だったんですよ。 |
ほぼ日 |
ふははははは。 |
みうら |
どこに行っても怪奇現象起こりまくり、
モンスター出まくりの時期でした。
日本では、まだその時期のことを改めて
何期とも呼んでないですけどもね? |
ほぼ日 |
ははははは。 |
みうら |
ぼくは、ヒバゴンが出現した場所の近くまで
行ってみたことがあります。 |
ほぼ日 |
そうなんですか? |
みうら |
そこではヒバゴン弁当というものが出てました。
いま、出現してるのは弁当だけでした。
ヒバゴンはもう、とんと
現れていないということでした。
不思議なことにその年代から後は、
プツッっと、一度も目撃されていないんですよ。
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ほぼ日 |
ああ、なるほど。それは‥‥ |
みうら |
これはもう不思議な現象で、
屈斜路湖クッシーにしても
池田湖のイッシーにしても、
ほぼ同時期に目撃され、
ほぼ同時期に消滅している。
これはどうしてなんでしょうか。
日本を旅する者として、謎なんですよ。
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ほぼ日 |
ヒバゴンに関しては、
読者の方からも
メールをいただいていています。
1974年8月に
写真撮影に成功したとされていて、
この後、10月の目撃を最後に
ヒバゴンの出没は途絶えたそうです。 |
みうら |
ね? 私の言うとおりでしょ?
それはつまり、
載せる雑誌がなくなったか、
そのネタを扱う「11PM」が終わったか、
なんですよ。
つまり、視聴者に飽きられた、と。 |
ほぼ日 |
取り残されたブームの行く末は
惨憺たるものですね。 |
みうら |
あれはいつでしたか、
コンピューターの解析により、
雪男の方の背中に
チャックがついていることが
発見されてしまったんです。
コンピューターというものが
そもそもの大敵でしたね、ヒバゴンたちの。 |
ほぼ日 |
そうなんですね。 |
みうら |
やっぱりその、
コンピューターで解析するという、
いや、京懐石みたいな
おいしいものではありませんよ、
コンピュータ解析が
日本がロマンを
なくしてしまった原因
ではないでしょうか。 |
ほぼ日 |
そういえば、それまでは宇宙人も
よくやってきていました。 |
みうら |
宇宙人もよく来ておりましたね。
アダムスキー型とか、葉巻型とか、
いろんな円盤が飛来していましたけれども、
コンピューター解析によって
すごく小さいものを撮影していたことが
はっきりして、
ガッカリなことになってしまいました。 |
ほぼ日 |
もう会えないのは残念です。 |
みうら |
まあ、ヒバゴンだけじゃなくて、
広島県は広いんですよ。
例えば、宮島はしゃもじが有名です。
ごらんになりたいですか? |
ほぼ日 |
え? は、はい。 |
みうら |
宮島のしゃもじには、祈願を込めて、
たいがい「合格」や「健康」などの
言葉が書かれるんですが、
平成に入ってきまして、
それだけじゃどうだ、
ヤングもたくさん来るだろう、
ってことになりまして、
このような文言が現れました。
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ほぼ日 |
‥‥‥‥。 |
みうら |
「ファイト やる気一発」。
これは正直言って
おじさんのセンスだと思います。
ヤングはどう受け入れたかわかりませんが、
このようなニューしゃもじも、最近は
宮島のほうでは見受けられるようになりました。 |
ほぼ日 |
受験勉強などにいいですね。
すごく達筆です。 |
みうら |
で、これなんですけどね。 |
ほぼ日 |
はい。
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みうら |
ハギー&ナミーよりも1年前の2000年、
第15回国民文化祭のメインキャラクターとなった
ブンカッキーです。
みなさん、当然「ああ、あいつかぁ」と、
自然とわかっていただけると思います。 |
ほぼ日 |
ゆるキャラ界で有名な、
ブンカッキーですからね。 |
みうら |
頭に広島県の「もみじ」、
ビラッとしてるところに広島県の「カキ」、
広島県を表すひらがなの「ひ」
という3つの要素が入って、
さっぱりわけが
わからなくなってしまった
キャラクター、それがブンカッキーです。
これは当初、国民文化祭のためだけに考案され、
数日間だけ活動したものなんですけれども、
東京ドーム、後楽園遊園地など、
いろんなイベントで
着ぐるみを貸していただいたりしたところ、
人気が上がったらしく、
広島で常時、出ることになったらしいです。
広島へ行ったらきっと、ブンカッキーに
どこかでお会いできると思います。
このように、喜ばしいことが
ゆるキャラの世界では
起こっているということです。 |
ほぼ日 |
ヒバゴンは消えたのに、
ブンカッキーは消えなかった。
よかったですね。 |
みうら |
とにかく、デジタルはダメです。
夢がないんだ。 |
ほぼ日 |
なるほど。 |
みうら |
ヒバゴンの写真もね、ほんとうは
チョロッとしか写ってなかったんです。
村人が描いたヒバゴンの顔だって、
どう見ても三角形の猿なんです。 |
ほぼ日 |
ああ。 |
みうら |
単なる猿ですよ。でも、猿だなぁと思いつつも
「猿じゃない!」と
打ち消す気持ちが必要ですからね。 |
ほぼ日 |
ネッシーもほとんど影みたいな感じでしたね。
何枚かはインチキだと
証明されていますし。 |
みうら |
インチキなんだよね。
インチキに決まってんじゃんね? |
ほぼ日 |
ふはははは。 |
みうら |
決まってて、のっていってんのにね。 |
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今回のお話をノーカットでごらんになりたい方は
下の動画でおたのしみください。 |