5DW メンズショップ イシカワ
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5DW、フォーエバー。
「5DWメンズショップイシカワ」の店主であり、
スタイリストの石川顕さんが
9月25日にお亡くなりになりました。



いつも元気で、声が大きくて、
どこにいても、その声が聞こえれば、
ああ、石川さんが来ているんだっていうのが
すぐにわかるような人でした。



石川さんがほぼ日でプロデュースしてくださった
「5DW」では、
日本を代表するような作家さん、ブランドの方々と一緒に、
それはもう石川さんにしかできないような
ものづくりやセレクトしたプロダクトを
「5DWメンズショップイシカワ」に
ずらっと並べてくださいました。



石川さんって、
コラボレーションって言葉が大の苦手で、
私たちはその言葉を全然使っていなかったんです。
石川さんにとってコラボレーションというのは
“無茶ぶり”と同義で、
相手も一瞬たじろぐ無茶ぶりだからこそ、
ほかにはない珍しくて面白いものが
たくさんつくられてきたんだなって
あらためて思います。



そんな石川さんをほぼ日に紹介してくれたのは、
東京・中延で「みよし屋」というタコス屋さんを営む
編集者の阿部太一さんです。
その阿部さんに石川さんを紹介したのは、
クリエイティブデザイングループ
Bob Foundationの朝倉洋美さんです。
おふたりは世田谷、目黒界隈のロイヤルホストで、
石川さんとたくさんおしゃべりして、
「5DW」の礎をつくり、
「5DW」を前へ前へとすすめてくれました。



阿部さんは、
「こういうブランド名って
なかなか決めるの難しいと思うんですけど、
石川さんは2回目の打合せのときには、
「5DW」(5 Days a Week)という名前を
考えてきてくれていて、
なんならロゴのイメージもできていて、
もう先に発注されていましたからね」
とおっしゃっていました。



朝倉さんは、
「ボブ、これさあ」
「ボブ、ちと相談」
と、石川さんからデザインまわりのことを頼まれては、
石川さんのものづくりのお手伝いをされていたそうです。
石川さん自らがスタイリングを組み、
山で「5DW」の撮影したときもわざわざご同行いただき、
おいしいスープとクレープをふるまってくださいました。







尽きない思い出とともに、
実は、まだまだ石川さんが考えてくれていたことが
たくさんあるんです。
少しずつですが、完成したら、
みなさんにもお裾分けさせていただきます。



ですので、
もうしばらく、石川さんが最後までかわいがってくださった
「5DWメンズショップイシカワ」に
お付き合いいただけると嬉しいなって思います。





いま思えば、
本人は、いやだ、いやだと言っていた
ラジオ「AFTER 5DW RADIO」も
収録させてもらっておいてよかったです。



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ここにたくさん石川さんの声が入っています。
ガハハ、と笑いながら、
ジャーナルでは書ききれなかったことを
楽しそうに語ってくれています。





病床に伏せてからも最後まで、
5DWのこれからのこと、やりたいことを
考えてくれていた石川さん。



本当にいままでありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。











最後に。



石川さんの奥様からお聞きした、
石川さんの亡くなる前日のお話です。



ご自宅にいらした看護師さんが瞳孔の確認などをされて、
お帰りになったあとのことだそうです。



ベッドの横にいた奥様に、





「死んだと思った?」







気遣いと冗談。
最後の最後まで、カッコいい石川さん。



こんなに洒落た旅立ち、聞いたことないですよ、先輩。





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2024-10-25-FRI





[STAFF]

企画・プロデュース:石川顕

文:小笠原民織

5DWチーム:

阿部太一

武井義明

冨田裕乃

小泉絢子

田口智規

鶴見さくら

岡本加奈子



Special Thanks:

Bob Foundation 朝倉洋美