O2 BETTER THAN ONE
SPRING & SUMMER & ANYTIME

「ベーシック」に今の気持ちをのせたら、 こんなにあざやかな服ができました。

tsuki.s

予告10

佇まいに品があり、ただそこにいるのが自然に見える。
あわせやすくて、気づいたらたくさん着ていた。
愛すべき定番品を作りつづけているブランド「tsuki.s」。
ことしの夏は、より軽やかに、
より気分を明るくしてくれるアイテムが揃いました。
ブランド創設以来はじめてというプリントスカートや、
夏のかさね着に重宝するニットベスト、リネンシャツなど、
バリエーション豊かにお届けします。
デザインについての詳しいお話を、
デザイナーの末永さんと、パタンナーの小澤さんに
うかがいました。

末永 津喜子(すえなが つきこ)

糸会社にて編物講師、ニットテキストのデザインを経て、
大手アパレルのニットデザイナーとなる。
2011年に自身のブランド tsuki.s を立ち上げ
現在にいたる。

小澤 花樹(おざわ はなき)

美術大学で版画を学んだ後、
アンティーク着物の販売やアパレルでの経験を経て、
tsuki.sの立ちあがりを共に手伝い、現在にいたる。

〈O2〉チーム
(以下O2)
毎回、もはやその人気ぶりが“定番”となっている
tsuki.sさんのアイテムですが、
今回はめずらしいプリント柄のスカートや
透かしのデザインが気になるサマーニットなど
バリエーションが豊かですね。
末永
基本的には、ベーシックなものしか作ってないから、
プリントのある洋服って今回が初めてなんですよ。
小澤
「tsuki.s」としては、初めてのプリントスカートです。
O2
ああ、やはりそうだったんですね。
なにか取り入れられた、きっかけはあるんですか?
末永
やっぱり「気分が上がらない」
「おしゃれができない」……
って時期がずっと続いていますから、
ちょっとでも明るい気分になれるものを、と
いろいろ話してたんです。
最初は、じゃあプリントのワンピースだとか
そういうものはどうかしら? とも
考えていたんですけれど、
顔まわりにプリントの柄があるというのは、
わたしはあまり似合わないし、
抵抗のある人も多いかもしれない。
だけど不思議なことに、
意外と顔から離れた位置だと似合ったりするんですよ。
それで、「スカートね」って話になった。
小澤
そう。ボトムの方が「うちらしいよね」って話に
なったんです。
末永
手持ちのベーシックなものに合わせれば、
ちょっと華を添えてくれるような。
スカーフを巻くような気分で、
今まで持ってた洋服で楽しんでもらえたら……
という想いで作ったものですね。

華を添えるプリントスカート

▲tsuki.s レディスプリントスカート
(左からオリエント、モスク)

O2
プリントの柄も悪目立ちせず、
だけどよく見るとエキゾチックですごく素敵ですね。
末永
夏が近くなると、
やっぱりエスニックな雰囲気が欲しくなるよね、
ということで、
オリーブグリーンのものを「オリエント」(画像左)、
ブラックを「モスク」(画像右)と
名付けました。
末永
控えめな色で構成されていて、
本当にお手持ちのものに合わせやすいから、
無地のスカートみたいに扱ってもらってもいいかな、
という感じです。
小澤
素材もすっごく軽いんですよ。
軽くてふんわりしてるんだけど、
透けにくいですし。
末永
限りなくシルクに近い、キュプラっていう素材で、
わたしもはじめて触ったとき、
「シルク?」と思いました。
イタリアのプリントメーカーさんが刷ってくれていて、
手触りも本当にいいですよ。
O2
軽くてなめらかで、ギャザーがたっぷりで。
末永
ウエストまわりは、スパンテレコを使用しています。
ちょっと太めに幅をとってあるので、
お腹もすっきりと見えるし、
身長が低くて丈が気になる人は、
ここを折って、調節してもらってもいいしね。
もちろん腰ばきして長さを出してもいいです。
小澤
そこに、たっぷり生地を使ってギャザーをいれているので
ちゃんとエレガントな雰囲気も出てるかと思います。
カラーのトップスと合わせても、
ちっとも変じゃないはずですから
組み合わせも楽しんでもらいたいですね。

重ね着したいダイヤニットベスト

▲tsuki.s レディスダイヤニットベスト
(左からライトベージュ、ブラック)

O2
サマーベストは、逆にダイヤ柄がくっきりと出て、
質感も少し変わっていておもしろいですね。
末永
そうですね、これは重ね着を意識したもので
ちがう色のTシャツなんかを下に着てもらうと、
一層くっきりと柄が出ておもしろい。
1着あれば長い期間いろいろと楽しめるかな、
と思って作りました。
小澤
素材は、コットンとリネンとポリエステルなんです。
末永
それをリリアン編み状の糸で編み上げてるんですよ。
それぞれ素材にも役割があって、
コットンが入ってるから、
しっかりとした編みができてるんですよね。
それでリネンが入ってるから、
肌に密着しすぎないサラサラ感があって、
ポリエステルを入れることで
とろんと落ち感が出せてるんです。
小澤
触ったときの、この「シャリッ」という感じも、
リネンが入ってるからですね。
ペタンともしなくていいんですよ。
末永
そうそう。この糸の表情もかわいいんで、
動いてもきれいに見えるだろうから。
いろんなものに合わせてほしいですね。
涼しげで、かなり早い時期から
着てもらえるだろうし。
小澤
あとは腕まわりをすっきりと見せてくれるのも、
ポイントですかね。
肩が三角形のリブ編みで、
ちょっと肩先を長くしてあるから、
気になるところがちゃんと隠れるのもいいですよ。
ブラックもライトベージュも
「早く重ね着がしたいわ」っていう
デザインになってるかな、と思います。

夏の最終章、リネンシャツ

▲左から
tsuki.s メンズ リネン オープンカラーシャツ
(セージ)
tsuki.s レディス リネン オープンカラーシャツ
(エクリュ、セージ)

O2
リネンのシャツは、ぐっとシンプルだけど、
細かい部分に工夫が凝らされてそうですね。
末永
このところ「tsuki.s」で凝っている色味なんですけど、
冷たい涼しげな石のような雰囲気。
イメージするならモスクみたいな、ひんやりした寺院とか。
O2
すごく素敵なイメージが広がります。
ああ、行きたいですね。
末永
ね。行きたくなりますよね。
そういう雰囲気の、リネン100%のシャツです。
レディスのカラーは「エクリュ」と「セージ」、
メンズは「セージ」のみですけど、
これはキマると絶対にかっこいいですよ。
小澤
レディスのほうは、
本当はノースリーブで出歩きたいけど、
やっぱり二の腕が気になるし‥‥、
みたいなときにもいいですね。
袖口を広めにとってあるので、そういう方にも
涼しく羽織ってもらえると思います。
空調も、クーラーが効きすぎてるところもあると思うので、
これがあるとないのとでは違いますもんね。
末永
開けて着てもいいし、閉めて着てもいいし。
小澤
ちょっと袖まくって着てもいいし。
O2
そう、すごくべんりそうですよね。
でも「べんりな羽織もの」と言ってしまうのは
はばかられるほど、全体のラインがとてもきれいです。
末永
脇にちょこっとスリットを入れてますしね。
そうすることで、横から見てもかわいいし、
すっきり見えるんです。
小澤
動きが脇に出る、というか。
だから、スカートにも合うというのがありますね。
O2
そういう細かい心遣いが、全体の印象を
大きく左右するんですね。
小澤
レディースは襟も大きくしてあって、これが
ちょっとレトロな印象をプラスしてる要素かも。
末永
それも上品でいいかなと思って。
ボタンも薄い貝ボタンをつけてて、
涼しげなきらきら具合も軽やかさも、合ってますよね。
もう「軽い」というのは
このところずっと掲げてるテーマなんですよ。
やっぱり軽やかなものしか、もう着たくないしね。
O2
春先から、本当に夏の終わりの最終章まで
着られるようなデザインですよね。
男性も同じように、真夏でも夏の終わりでも素敵だし。
末永
男性はドロップショルダーになってて、
着ると五分丈ぐらいになるはずなので、
それもまた着やすいんじゃないかと思います。
茶系のパンツと合わせるのもかっこいいしなあ、なんて
あれこれ考えたりして。
O2
これは、夏の着こなしの想像が膨らみますね!

(おわり)

tsuki.sレディスプリントスカート
¥25,300(税込)

tsuki.sレディスダイヤニットベスト
¥31,900(税込)

tsuki.sレディス リネンオープンカラーシャツ
¥24,200(税込)

tsuki.sメンズ リネンオープンカラーシャツ
¥25,300(税込)

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