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昨年の春夏におふたりにつくっていただいた
Tシャツ「Rosy」が
本当にすべすべで気持ちよくて、きれいで。
「生活のたのしみ展」で、
入口にポスターとともに実物を展示していたら、
触ってみて気持ちよさに驚いて、
ブースにいらしてくださる方も多かったんですよ。
- 加藤
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ぼくのまわりでも大評判でしたよ。
自分で何枚か買って、
友人や知人にプレゼントしたんですが、
みんながみんな気に入ってくれて
同じTシャツを買ってくれたみたい。
うれしかったなぁ。
- 宇和川
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こんなにきれいで、肌ざわりが心地よかったら、
日替わりで着たくなる気持ちもわかります。
いい素材に巡り合うことができました。
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そこで、今年は長袖でもこの生地の気持ちよさを
味わいたいというわがままから、
ロングスリーブをデザインしていただきました。
- 加藤
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じつはぼくもロングスリーブがあったらいいのにって
思ってたとこだったんですよ。
半袖がものすごくよかったんで。
きれいに見えるロンTってあんまりないから、
「Rosy」の生地だったらできそうだなと
想像していたところでした。
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両想いでしたね!
デザインしていただいたのは、
シャキっとした女性用のロンTと、
性別関係なく着ていただける
ゆったりめのジェンダーレスT。
- 宇和川
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まず、女性向けのロンTは、
ロンTとはいえど
袖丈を手首が出るような長さに設定しました。
ジャストで着られるようなサイズを選んでいただくと、
ちょうど手首が見える長さに。
- 加藤
- だいたい8分丈くらいかな。
- 宇和川
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手首が出ると
腕時計やアクセサリーがもたつかずに着けられますし、
スポーティになりすぎません。
首や足首もそうですが、
手首も見えていると女性らしさがあらわれます。
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なるほど。
キュッと締まった部分が出ると女性らしく見えるんですね。
- 宇和川
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そうなんです。
それを意識して、
襟ぐりもちょっとボートネックのようなかたちに。
着丈も長すぎず、
裾や袖がジャケットからはみ出ないくらいの丈なので、
入学式や入園式などこの時期の
フォーマルな場面に着るインナーにもピッタリだと思います。
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かたちも素材もきれいなので、
上品なインナーとしても使えますね。
シャツだとかしこまりすぎるなぁ、ってことも多いので。
- 宇和川
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そうやって着ていただくときは洗いざらしではなくて、
スチームやアイロンでシワを伸ばして着ていただくと
もっとピシッときれいな印象になると思いますよ。
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- なるほど。
- 宇和川
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フォーマルなスタイルのインナーというのも想定して、
今回のカラーにはブラックも加えました。
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- 黒はこれまで意外となかったですね。
- 宇和川
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ひとつあるとすごくべんりな色なので、
入学式や入社式など
あたらしい生活が始まるこの季節につくれてうれしいです。
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- そして、「カカオブラウン」と名づけた茶色も絶妙な色です。
- 宇和川
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ちょっと濃い目のこげ茶色。
カカオって名前についているように、
なんだかチョコレートを連想させておいしそうな色(笑)。
生成りとか白とか、明るい色と合わせてもらうと
コーディネートを
キュッと引き締める役割をはたしてくれると思います。
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一方、同じ素材でつくっていただいたジェンダーレスTは
レディスTとおもむきがことなります。
- 加藤
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半袖をつくらせてもらったときに、
裾につけた共地のリブ仕様がすごくよかったので、
それを踏襲して袖口も切り替えのリブにして、
ロンTというより
ニットやスウェットに近づける感覚でデザインしました。
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遠目から見ると、
目のつまったハイゲージのすごくいいニットにも見えます。
- 宇和川
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ほんとそう。
生地自体がうすくて、きれいに見えるからかも。
- 加藤
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そう見えるのは、やっぱりこの素材のおかげ。
縫製にも気をくばって、
ステッチも控えめにして目立たないようにしました。
このロンTなら、
うす手の春ニットがわりになってくれます。
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男性なら中にシャツもはさめる余裕もあるし、
女性が1枚で大きめに着るのもかわいいですよね。
- 宇和川
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かわいいと思います!
カップルやご夫婦で共用できますね。
- 加藤
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色みもちょっとシックな感じにして、
男性女性どちらも抵抗なく着られるように。
コロナ禍では家の中にいる時間が長かったですが、
気がねなく外に出られるようになった今、
シックな雰囲気も後ろだてしてくれる
長袖Tシャツになりました。
- 宇和川
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これを着てジャケットをはおれば
レストランでも行けるぐらい。
そんな場所に出かけたくなる一助として
このロンTをワードローブに加えてもらえたら
うれしいですね。
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さて、おふたりはそれぞれのロンTを着て、
どこへ出かけたくなるのでしょう。
おすすめのコーディネートを組んでいただきました。
レディス ロングスリーブT(ホワイト)
- 宇和川
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季節は春、ということで白と青の晴れやかな色をメインに。
Tシャツはレディスのサイズ「3」を選んでいます。
ラージサイズにあたる「3」って
自分ではあまり着たことがなかったんですが、
ためしに着てみると想像していたイメージと
ちがう印象になる発見があったんです。
ジャストサイズで着たときに
袖丈が8分くらいになるようにつくっているから、
わたしが「3」を着ると
手首が隠れるか隠れないかくらいになって絶妙でした。
ゆとりが生まれて、
ゆるっとリラックスして着る感じも新鮮でした。
1枚でカジュアル寄りに着たい方は、
ちょっと大きめのサイズを選ぶのもおすすめ。
こんなふうにブルージーンズと
水色のレザートートを合わせればエフォートレスシック。
白Tとジーンズという王道の組み合わせですが、
ロールアップして足首を見せたり、
パールのネックレスを入れると
ぐっと大人っぽくできますよ。
ジェンダーレス ロングスリーブT(ブラック)
- 宇和川
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ちょっとゆったりめのジェンダーレスのロンTなら、
アウターっぽく使って下に何か入れることもできます。
わたしがブラックのサイズ「2」を着るなら、
同系色の柄のワンピースと合わせたい。
裾がくしゅっとたまるようにブラウジングして、
裾をとめる位置も調節しやすいので、
いろいろ表情を変えられます。
袖もリブ仕様でまくりやすいので、
中に着たワンピースの柄も
チラリと見せられるのもいいところ。
袖や裾口にリブがついているから
カジュアルなスタイリングが似合うのかなって
思われがちですが、
レディライクなスカートやワンピースと合わせてもらうと
マニッシュな感じが加わって、
女性らしい印象がいっそう引き立ちます。
ジェンダーレス ロングスリーブT(ホワイト)
- 加藤
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プリントとか何もない白Tをいさぎよく1枚で着るって、
それだけでおしゃれだと思うんですよ。
プリントやロゴなどの要素があると、
すこし若い印象に見えたり、
予想以上にスポーティーな印象になったりするので。
そこで、ジェンダーレスTシャツの無地白を基調にした
クリーンなワントーンでトータルコーディネート。
気をつけたいのは、全身が白すぎると悪目立ちするので、
パキッとした白はTシャツとスニーカーだけにして、
それ以外のパンツやニットキャップ、トートバッグは
生成りがかった色にして、微妙に濃淡をつけています。
"Rosy"ロンTをカジュアルに着るならこんなスタイルで。
ジェンダーレス ロングスリーブT(カカオブラウン)
- 加藤
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こちらは上のカジュアルなワントーンコーデとは一転、
カカオブラウンのTシャツを使った
よそゆきのスタイルをつくってみました。
同じかたちのTシャツを使っても
ボディカラーと合わせるアイテムによって、
印象をガラリと変えられます。
シックに見せるアシスト役に抜擢したのが茶の革靴。
そして、Tシャツの中に挿したカットソー地のポロシャツ。
カカオブラウンのロンTからポロシャツの白い襟がのぞいて
グッとドレッシーな装いになります。
一般的にロンTはどちらかというとインナー向きですが、
"Rosy"ロンTはいちばん外側にもってきても
きれい見えするから、
ニット感覚で使ってもらえる1枚ですね。