後編 できあがり!

今井さんのさばいた、かつおの刺身です。
新鮮で厚切りのかつおを頬張るのは、
この季節の気仙沼のしあわせのひとつ!
灰釉のカレー皿とよく合います。

こちらも今井さん作、
牡蠣と夏野菜のオイスターソース炒め。
気仙沼ブランドのオイスターソースに、
酒と味噌を混ぜて使いました。
こんなふうに白い食材って、
黒いアメ釉にとてもよく映えますね。

道歩さん作「かみなりいんげんガーリックエビ仕立て」。
色味の濃い食材は、アメ釉がばっちりですよね。
(ちなみに、あえて、いちばん大きな皿に、
 ちょこんと盛っています。)
炒め揚げをしたいんげんと、残ったごま油に
にんにくのみじん切りと、
斉吉さんの「花こあみ」を加えて炒めて、かけました。
にんにくの風味とこあみの塩味が、ビールを誘う!

「斉吉のだし」でとった出汁を調味し、
おなじく斉吉さんの「海老味付け生つみれ」を加えました。
まさしく、そのまま、気仙沼の味です。道歩さん作。
「でもわたし、なにもしてへんよー!」ですって。
ちなみにこの、濃い緑色のカレー皿は、
現在道歩さんが開発中の新色。
「織部(おりべ)」と呼ばれる緑色の釉薬を使っています。
今回の販売には登場していませんが、
いずれ、製品化したいと考えているんですよー!

今井さんの、「夏ほたての白和え」。
気仙沼のほたてを湯通しして、
氷水で冷やしてから水を切って使うそう。
白あえですが、味をつけずに仕上げ、
わさびじょうゆでいただきます。
お皿は「中(なか)のカレー皿」。

今井さんの「かつおのドライカレー」。
カレー皿の面目躍如!
余ったかつおの刺身や、血合いの部分などを活用。
ひとくちサイズの賽の目に切り、
塩をふって20分ほどおいて水洗い、
片栗粉を振って使います。
もちろん仕上げに「カレーの恩返し」を使っています。

さんま節と昆布の出汁をたっぷりとって作られた
斉吉さんの「枝豆と白だしのポタージュ」に、
オリーブオイルと、包丁で刻んだ黒胡椒をぱらり。
カレー皿はスープ皿としても、
とっても使いやすいんです。

道歩さんの「ねばねば冷やしうどん」。
茹でたうどんを冷水で洗う時に
(うどんが冷たくなってから)
太めの細切りにした大葉を
一緒にうどんと絡めておくのがポイント。
納豆に斉吉さんで購入した
陸前高田の八木澤商店さんの
「味付けぽん酢柚子 君がいないと困る」と醤油、
からし、ゆがいたオクラを小口切りにしたものを和えて
うどんの上にのせました。

今井さんの「つなかんアヒージョ」。
スペイン料理由来のオイル煮込みで、
民宿つなかんの夕食の定番のひとつだそうです。
土鍋でつくったので、じゃがいもが芯までふっくら。
ムール貝や牡蠣も、ぷくぷくです。

道歩さんの「気仙沼の魚介わんさかパエリア」。
もちろん土鍋でつくりましたよ。

イカ、たこ、あさり、
ムール貝、赤皿貝など魚介たっぷり。
コツは、米の倍近い水分量で炊くこと。
水分の中にはトマトのすりおろしたものを加えています。
使っているのは「ひとくちカレー皿」です。

斉吉さんの「和だしでトマトスープ」。
このままでもじゅうぶんおいしいところに、
牛乳とパセリをすこしだけ。
道歩さんの「足しすぎない美学」です。
こちらも「ひとくちカレー皿」。

道歩さん作「たことトマトのにんにくパセリバター」。
たことトマトを土鍋に入れて
上ににんにくパセリバターをちらし、
くつくつ煮えてきたところでいただきます。

バゲットをちょこんと添えると、すごくヨーロッパ的。
汁が残ったら、ごはんを加えて
チーズをかけてリゾットにしても。

これは「ほぼ日」乗組員作の
「マンボウの腸のにんにく炒め」。
そぎ切りにしたマンボウの腸を、にんにくオイルで
強火でさっと炒め、塩こしょうで味付けしました。
食感は、やわらかな「牛のミノ」みたいでしたよ。
ちなみに地元ではマンボウを
「酢みそ」でいただくそうです。

今井さん作「牡蠣オム」。
土鍋でつくった、
かきの入ったとろとろオムレツです。

一代さんの赤皿貝と牡蠣、ムール貝を使い、
磯谷水産さんのあさりも加えて、
旬だった姫たけのこでパスタにしました。
ベースの味つけは斉吉さんの「和だしでトマトスープ」。
魚介のうまみがたっぷり入るので、
シンプルだけどすこぶる美味しいパスタになりました。
道歩さん作。

今井さん作「あやこばぁのさら貝おこわ」。
今井さんが唐桑に来て、はじめて習った地元の料理。
シンプルに、にんじんとごぼう、
そして小さなほたてのようなかたちの「赤皿貝」を具材に、
米7:もち米3の割合で炊くそうです。
「中のカレー皿」のサイズは、こんなふうにとりわけ用の
銘々皿としてもぴったりです。

斉吉さんの「金のさんま」を、
道歩さんが「中のカレー皿」に盛りつけました。
きゅうりと大葉が、夏の演出に。

今井さん作「オイスターライス」。
民宿つなかんの朝ご飯で、よく供される料理だそう。
おろししょうがたっぷりで、キリッと目が覚める味!

道歩さん作「豆腐と春雨のエスニックサラダ」。
じつはここに、気仙沼名物の「しそ巻き」を刻んで
トッピングしています。
ナンプラーやごま油の香りに、甘い味噌が
意外なくらい、よく合いました。

道歩さん作‥‥というよりも、道歩さんスタイリングの
斉吉さんの「海鮮丼」2種類。
「ほんとにだいじなカレー皿」って、こんなふうに、
上品などんぶりがわりにもなるんです。

道歩さん、今井さん、
どうもありがとうございましたー!
そして気仙沼のみなさん、
ぜひ、また、お邪魔させてくださいね。

(おわり)

2015-07-23-THU