Gemellivoの
「ビスコッティ」のこと。
「ああ、あの、すごく硬いお菓子!」
イタリア菓子のビスコッティ(biscotti)について
そんなふうに思う人も多いことでしょう。
たしかに、イタリアのビスコッティは、
おいしいけれど硬い、というのが一般的なイメージ。
なにしろ「ビス(もう一度)」と「コッティ(焼く)」が
由来の二度焼きのお菓子です。
かたまりで焼いて、切ってからもう一度焼き上げるゆえに、
水分がとんで、かちこちに硬くなるんですね。
(だから、エスプレッソに浸して
食べる人も多いんですって。)
でも、Gemellivoのビスコッティはちがいます。
「サクサク、ほろほろ、すぐ噛める」、
カリカリだけれどふしぎとやわらかな印象のある
ビスコッティなんです。
イタリア料理に詳しいお客さまが
竹内健さんのレストラン「Vicino」で
このビスコッティを食べて、
意外な食感とおいしさに驚いたことも
いちどや二度ではないといいます。
なかには「グラノーラを固めたみたいだね」
というかたもいらっしゃるそう。
なるほど。たしかにそんな印象も!
![](./img/entry_003/contents_image1.jpg)
![](./img/entry_003/contents_image2.jpg)
はじまりは「Vicino」から
竹内健さんのレストラン「Vicino」で
コースの最後のお茶菓子として出していた
このビスコッティ。
稔さんとともにGemellivoを立ち上げた当初から、
すこしだけ販売を行なっていた
「かくれた人気商品」でした。
健さんは、イタリアの文化のひとつとしての
硬いビスコッティはもちろん素敵だけれど、
日本に暮らす自分たちにとってのビスコッティを
あらためて考えてもいいんじゃないか、と思ったそう。
それで健さんと、パティシエールの粕谷祐姫さん、
そして健さんの双子の兄・稔さんが協力、
自分たちの思うおいしい方向で、
もっと食感がたのしく、子どもも食べやすくて、
栄養価が高い、そんなビスコッティを考えました。
![](./img/entry_003/entry_img_3.jpg)
Nuts Cioccolata
(ナッツショコラータ)
2024年秋の新作です。
アーモンド・カシューナッツ・マカダミアナッツ、
食感の異なる3種のナッツをたっぷり使い、
生地にカカオニブ(*)と
チョコレートを削って加えることで、
ナッツの香ばしさとともに
チョコの香りが引き立つビスコッティが生まれました。
甘さは控えめ。
隠し味に黒胡麻を入れることで、
コクのあるオトナっぽい味に仕上がっています。
また、チョコレートといっても、
あの、ねっとりした食感はなく、
Gemellivoのビスコッティの特徴でもある
サクサクとしたやわらかな食感はそのまま。
口いれるとまず焼いた生地がほぐれ、
かみ砕く中でナッツが香ってきます。
食べ進めていくうちに、
だんだんとチョコの香りがひろがって、
食べ終わったあとは、
すっきりとした苦みと甘みがかすかに残ります。
竹内稔さん・健さんによると
「カフェオレや少し甘めのドリンクなどと
相性がよいかと思います」。
おやつや、食後のデザートがわりににどうぞ。
(*)カカオニブは、粗く砕いたカカオ豆から、シェル(種皮)や胚芽を取り除いた胚乳部を醗酵や焙煎させてつくります。これをすりつぶしたものが「カカオマス」で、チョコレートの原料になります。
![](./img/entry_003/contents_NutsCiocolate_1.jpg)
![](./img/entry_003/contents_NutsCiocolate_2.jpg)
Banana & Cacao Nibs
バナナ&カカオニブ
こちらも2024年秋の新作です。
もともとバナナを使ったお菓子が好きという
竹内稔さん・健さん兄弟。
ビスコッティにもバナナを使いたい、
と考えたものの、
完成までの道のりは長かったそう。
使うバナナを、当初はドライにしようと、
セミドライから完全なドライまで
乾燥具合を変えてみたり、
その熟成度合を変えてみたりしたものの、
なんだかピンとこなかったそう。
けっきょく、生のままのバナナを
常温で1週間ほど追熟させ、
独特の甘い香りを可能な限り引き立たせたうえで、
無添加のバナナチップを混ぜてペースト状にし、
カカオニブ(*)と、
アーモンド・カシューナッツ・マカダミアナッツの
3種のナッツを手切りで細かく形をそろえて加え、
生地と合わせて焼き上げました。
口の中で最初にナッツの香ばしい香りが広がり、
やがてカカオ、そしてバナナの優しい風味がひろがります。
「香料は一切使用していないので、
それぞれの自然な風味を感じていただけるかと思います。
ミルク系の飲み物と相性が良いので、
カフェオレ、ミルクティ、チャイなど、
ぜひお好みで合わせてみてください」
(*)カカオニブは、粗く砕いたカカオ豆から、シェル(種皮)や胚芽を取り除いた胚乳部を醗酵や焙煎させてつくります。これをすりつぶしたものが「カカオマス」で、チョコレートの原料になります。
![](./img/entry_003/contents_Banana&CacaoNibs_1.jpg)
![](./img/entry_003/contents_Banana&CacaoNibs_2.jpg)
Roasted nuts & Dried Fruit
(ローストナッツ&ドライフルーツ)
Gemellivoでさいしょにうまれたビスコッティです。
ナッツの量と大きさを調整することで
たのしい粒々感、カリカリ感のある生地になっています。
粒のばらつきを出すため、アーモンド、カシューナッツ、
マカダミアナッツ、そしてヘーゼルナッツを、
包丁を使って、手作業でザクザク刻み、
すばやく生地と合わせてから二度焼き。
油は、香りと製法の異なる2種類のごま油をミックス、
くせのない香ばしさをうんでいます。
サルタナレーズンとオレンジピールは
いちど茹でて柔らかくし、シロップに浸け、
それを生地と合わせて焼きました。
全体の糖度を調整することで
硬くなりすぎないように仕上げています。
このRoasted nuts & Dried Fruitが、
ほかのふたつの味のベースになっています。
ちなみに、ドライフルーツが入っているので、
ほかのふたつよりも、ほんのすこし、甘みがつよめです。
![](./img/entry_003/entry_img_4.jpg)
![](./img/entry_003/entry_img_5.jpg)
Coffee & Coconuts
(コーヒー&ココナッツ)
細かく砕いたコーヒー豆とともに、
ココナッツを加えたCoffee & Coconuts。
ちょっと大人っぽい印象のビスコッティです。
コーヒー豆は、細かさをいろいろと実験し、
焼いた時に香りが一番引き立つように、
中煎りに焙煎し、粗めに挽いたものを使用。
直接生地に練り込むことで、
食べたときにコーヒーの「ちょうどいい香り」が
鼻に抜けていくのが、このビスコッティの個性です。
このココナッツ、いちど砂糖水と、
粉糖をまぶしてコーティングをし、
低温で焼いたものを生地に混ぜて焼いています。
火の入り加減を調整することで、
食感のよさを出しているんですって。
カフェオレやミルクティーなどマイルドな飲み物との
相性が、とてもいいんですよ。
ナッツ類は、包丁を使って、手作業で刻んでいるので、
粒に大小があって、
それがたのしい食感につながっています。
![](./img/entry_003/entry_img_6.jpg)
![](./img/entry_003/entry_img_7.jpg)
Darjeeling & Vanilla
(ダージリン&バニラ)
ダージリン紅茶の茶葉とバニラビーンズを加えた
Darjeeling & Vanilla。
一般的に、こういうお菓子には
アールグレイを使うことも多いのですけれど、
それではすこし強すぎる印象に。
そこでダージリンで試作をしてみると、
紅茶の香りの中に甘みが感じられるのが印象的で、
この茶葉を採用することになりました。
バニラは「二度使い」。
バニラビーンズを加えて焼きあげた生地に、
乾燥させて細かくした自家製のバニラパウダーを
ほんのちょっとふりかけています。
口に入れたときの最初のホワッとした印象だけでなく、
食べ進めるなかでもバニラの香りがのこります。
そのなかにダージリンのいい香りが合わさり、
手刻みでまぜた粒のばらばらなナッツとあいまって、
とてもゆたかなイメージがうまれています。
紅茶やミルクといっしょに、
もちろんほかのいろいろな飲みものとも
合わせてみてください。
![](./img/entry_003/entry_img_8.jpg)
![](./img/entry_003/entry_img_9.jpg)
トップページにもどる