──
Miknitsを立ち上げて8年が経ち、
これまで発表した40作品以上があつまるとは、
とっても贅沢な本ですね。
これまで発表した40作品以上があつまるとは、
とっても贅沢な本ですね。
三國
うれしいですよね。
自分で言うのもなんですけど、
Miknitsは、
すごく丁寧に実らせてきたものなんです。
ほぼ日のMiknitsチームと一緒に、
時間をかけて、じっくり育ててきた。
だから、私たちのエネルギーがたっぷりと
つまっています。
もう、わが子のようなもので、
そこには主観しかないんですね。
自分で言うのもなんですけど、
Miknitsは、
すごく丁寧に実らせてきたものなんです。
ほぼ日のMiknitsチームと一緒に、
時間をかけて、じっくり育ててきた。
だから、私たちのエネルギーがたっぷりと
つまっています。
もう、わが子のようなもので、
そこには主観しかないんですね。
──
そうですね。
目に入れても痛くない、といいますか、
大事に育ててきたと思います。
目に入れても痛くない、といいますか、
大事に育ててきたと思います。
三國
なので、これまでのMiknits作品を
本にまとめるにあたっては、
外部の目が絶対に必要だと思いました。
冷静にMiknitsをみてもらって、
あたらしい命を吹き込んでほしい。
それに、私たちも新鮮な目でもう一度、
Miknitsをみつめることができるいい機会じゃないですか。
それで、たびたびお世話になっている、
文化出版局の編集者である三角さんにお願いをしました。
本にまとめるにあたっては、
外部の目が絶対に必要だと思いました。
冷静にMiknitsをみてもらって、
あたらしい命を吹き込んでほしい。
それに、私たちも新鮮な目でもう一度、
Miknitsをみつめることができるいい機会じゃないですか。
それで、たびたびお世話になっている、
文化出版局の編集者である三角さんにお願いをしました。
──
三國さんと三角さんは、
はじめての著書『編みものこもの』にはじまり、
『編みものワードローブ』『きょうの編みもの』
『冬の日の編みもの』『編みものともだち』
『アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行』と、
いくつも一緒に本をつくられています。
はじめての著書『編みものこもの』にはじまり、
『編みものワードローブ』『きょうの編みもの』
『冬の日の編みもの』『編みものともだち』
『アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行』と、
いくつも一緒に本をつくられています。
三國
わたしたちは三角さんにお願いできて
心強いですよね。
心強いですよね。
──
そうですね。
どんな本になるのか、とってもたのしみです。
今回、スタイリングも三國さんが
されていますね。
どんな本になるのか、とってもたのしみです。
今回、スタイリングも三國さんが
されていますね。
三國
そうですね。
やっぱり、わたしのつくるものっていうのは、
普段わたしが着ているものから派生して
できあがった作品なんですね。
「じぶんの、どの服と組み合わせようかな」と、
着やすさを考えてつくることがほとんどです。
なので、今回のわたしのスタイリングをみてもらうと、
つくる作品のトーンというのかな、
雰囲気だったりイメージだったり
感覚的なものが伝わるんじゃないかなと思います。
やっぱり、わたしのつくるものっていうのは、
普段わたしが着ているものから派生して
できあがった作品なんですね。
「じぶんの、どの服と組み合わせようかな」と、
着やすさを考えてつくることがほとんどです。
なので、今回のわたしのスタイリングをみてもらうと、
つくる作品のトーンというのかな、
雰囲気だったりイメージだったり
感覚的なものが伝わるんじゃないかなと思います。
──
以前、ほぼ日で連載いただいていた
「編んで着て(ときどき)うろちょろするわたし」でも
たくさん私物を披露いただいていて、
どれもとってもかわいくて。
あの時も、お手持ちの服とMiknitsの組み合わせが
すてきでした。
「編んで着て(ときどき)うろちょろするわたし」でも
たくさん私物を披露いただいていて、
どれもとってもかわいくて。
あの時も、お手持ちの服とMiknitsの組み合わせが
すてきでした。
三國
たしかに、あれが
はじめてのスタイリングだったかもしれない。
あのときもおもしろかったですね。
はじめてのスタイリングだったかもしれない。
あのときもおもしろかったですね。
──
今回はどのようなスタイリングになったのですか?
三國
わたしの普段着がベースにあるので、
自由に好きなものをつめこみました。
男の子のスタイリングもあったので
リースもしましたが、
基本は、わたしの持っている洋服で
組み合わせを考えました。
本とか漫画とか絵とかカゴとか布団とか、
小道具もほとんど私物です。
リースの仕方がわからなかったという
理由もありますけど、でもね、
じぶんのものが好きなんです。
「個人的」ということ、つまりわたしが
何が好きかってことを、本を作る上でも大事にしたいと思う。
自由に好きなものをつめこみました。
男の子のスタイリングもあったので
リースもしましたが、
基本は、わたしの持っている洋服で
組み合わせを考えました。
本とか漫画とか絵とかカゴとか布団とか、
小道具もほとんど私物です。
リースの仕方がわからなかったという
理由もありますけど、でもね、
じぶんのものが好きなんです。
「個人的」ということ、つまりわたしが
何が好きかってことを、本を作る上でも大事にしたいと思う。
──
買い物はエネルギーだと、
連載の中でもおっしゃっていました。
エネルギーがつめこまれたものたちですから、
三國さんのものが、いいと思います。
連載の中でもおっしゃっていました。
エネルギーがつめこまれたものたちですから、
三國さんのものが、いいと思います。
三國
料理をつくる人は、食べものからエネルギーをもらって
つくる気持ちを高めているんだと思います。
私は、誰かが一生懸命つくった服やものから
メラメラとエネルギーをもらって、
「じぶんもやるぞ」と思いながらつくっているんですよね。
ものからいただく力は、大きいです。
つくる気持ちを高めているんだと思います。
私は、誰かが一生懸命つくった服やものから
メラメラとエネルギーをもらって、
「じぶんもやるぞ」と思いながらつくっているんですよね。
ものからいただく力は、大きいです。
──
スタイリング、という仕事については
いかがでしたか?
いかがでしたか?
三國
初心者ですけど、たのしかったですね。
たのしい、という気持ちがベースにありながら、
じぶんではない、すらっとした細いモデルさんが
着られたときに素敵になるように、
調整するむずかしさも感じました。
それに、写真作品として、
とくべつにみせたい気持ちがあって。
写真で、ときめいてほしい。
どの作品も清潔感があって、
普段から着られるものです。
でも、写真をめくるたびに
知らない世界をのぞいているような、
ちょっと夢がある。
そんなスタイリングにできると
いいなと思ってやりました。
たのしい、という気持ちがベースにありながら、
じぶんではない、すらっとした細いモデルさんが
着られたときに素敵になるように、
調整するむずかしさも感じました。
それに、写真作品として、
とくべつにみせたい気持ちがあって。
写真で、ときめいてほしい。
どの作品も清潔感があって、
普段から着られるものです。
でも、写真をめくるたびに
知らない世界をのぞいているような、
ちょっと夢がある。
そんなスタイリングにできると
いいなと思ってやりました。
──
あと、ほぼ日では毛糸と編み図がセットになっている
キットをつくってきましたが、
「編み図だけでほしい」という声もいただいていました。
もちろん、いい糸ですぐに編めるキットのよさはあるのですが、
そういう声に応えられる本がでるのは、
とってもうれしいことですよね。
キットをつくってきましたが、
「編み図だけでほしい」という声もいただいていました。
もちろん、いい糸ですぐに編めるキットのよさはあるのですが、
そういう声に応えられる本がでるのは、
とってもうれしいことですよね。
三國
わたしもキットのよさを感じているので残しつつ、
そうした要望に応えたいと思っていたのでよかったです。
本になって、編み図が手元にあれば
いつでも好きなときに編めますからね。
そうした要望に応えたいと思っていたのでよかったです。
本になって、編み図が手元にあれば
いつでも好きなときに編めますからね。
──
本をつくられているときに、
これまでの作品を振り返ってみて、
それぞれの作品のとらえかたは変わりましたか?
これまでの作品を振り返ってみて、
それぞれの作品のとらえかたは変わりましたか?
三國
そうですね、変わりました。
Miknitsは糸と編み図をセットにして
販売する「編みものキット」なので、
糸のことも考えながら作品をつくっていました。
じぶんで糸からつくることができるなんて、
「なんて贅沢なんだろう」と思いながら
つくりはじめたわけです。
でも、はじめのころの作品を見かえすと、
糸を活かしきれていなかったなと
思う部分もあります。
Miknitsは糸と編み図をセットにして
販売する「編みものキット」なので、
糸のことも考えながら作品をつくっていました。
じぶんで糸からつくることができるなんて、
「なんて贅沢なんだろう」と思いながら
つくりはじめたわけです。
でも、はじめのころの作品を見かえすと、
糸を活かしきれていなかったなと
思う部分もあります。
──
はじめはお互いに手探りなところも、
ありましたよね。
ありましたよね。
三國
糸をつくるなんて、はじめてでしたからね。
でも、アランカーディガンだったかな。
でも、アランカーディガンだったかな。
三國
はじめのころにつくったものですが、
わりと難しい作品だったんですよ。
「こんな手の込んだものを、
キットで編んでもらえるのだろうか」
という不安もあったのですが、
ほんとうにたくさんのかたが編んでくれました。
あれに、とっても救われましたね。
わりと難しい作品だったんですよ。
「こんな手の込んだものを、
キットで編んでもらえるのだろうか」
という不安もあったのですが、
ほんとうにたくさんのかたが編んでくれました。
あれに、とっても救われましたね。
──
そうでしたね、
たくさんのかたに編んでいただきましたね。
たくさんのかたに編んでいただきましたね。
三國
なので、今回あらためて作品を振り返ってみて、
じぶんなりに反省を繰り返しながら
作風がどんどん変わっていったんだなとか、
その当時の反応やじぶんの心境を思い出しました。
担当編集の三角さんとたくさんやりとりしています。
そこに、アートディレクターの有山達也さん、
カメラマンの長野陽一さんが、
重石のようにいてくださる。
意向を実らせようと努めながら、
「ここは違うと思う」ということは
はっきり言ってくれます。
じぶんなりに反省を繰り返しながら
作風がどんどん変わっていったんだなとか、
その当時の反応やじぶんの心境を思い出しました。
担当編集の三角さんとたくさんやりとりしています。
そこに、アートディレクターの有山達也さん、
カメラマンの長野陽一さんが、
重石のようにいてくださる。
意向を実らせようと努めながら、
「ここは違うと思う」ということは
はっきり言ってくれます。
──
すばらしいチームですね。
三國
当事者になると、ほんとうに大変ですけど(笑)。
──
三國さんは本づくりに対して、
特別な思いがありますよね。
特別な思いがありますよね。
三國
わたしは本が好きな子供だったんです。
本に育てられた、という気持ちがとてもあります。
だから、わたしなんかが本をつくっていいのだろうか、
という不安が30歳過ぎまでありました。
でも、編みものを続けるうちに、
個人ではなくて
ニットを通じたプロジェクトとして本を発表したら、
ちいさくても社会に貢献できることが
あるかもしれないと思えるようになったんですね。
いいチームとご縁があって、
何冊も本を出させてもらって、
本をつくることにのめり込みました。
本は、力を注げば注ぐほど、いいものになるんですよ。
だから、今回もよろこんでもらえると
いいなと思います。
本に育てられた、という気持ちがとてもあります。
だから、わたしなんかが本をつくっていいのだろうか、
という不安が30歳過ぎまでありました。
でも、編みものを続けるうちに、
個人ではなくて
ニットを通じたプロジェクトとして本を発表したら、
ちいさくても社会に貢献できることが
あるかもしれないと思えるようになったんですね。
いいチームとご縁があって、
何冊も本を出させてもらって、
本をつくることにのめり込みました。
本は、力を注げば注ぐほど、いいものになるんですよ。
だから、今回もよろこんでもらえると
いいなと思います。
2020-07-22 WED
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