Miknits Night Trip 三國万里子さんの編みもののお店、はじまります。 Miknits Night Trip 三國万里子さんの編みもののお店、はじまります。

Miknits2022のラインナップが揃いました。
テーマは「夕暮れから夜明けまでの散歩」になったと、
デザイナーの三國万里子さん。
ごちそうのようなアランセーター、
琳派・アールデコからつながるニットベスト、
ロマンチックなショールやミトン。
foodmoodのなかしましほさんとつくった
Miknits缶も、今年も登場です。
しずかだけれど、わくわくする夜を
ともに過ごしてくれるような作品たちを
ひと足お先にご紹介します。 三國万里子さんプロフィール

03

長津家のピクニックの
思い出を語りながら。
三國万里子さん、なかしましほさんのお話

今年も姉・三國万里子さん作の
編み地をプリントした缶に、
妹・なかしましほさんによるfoodmoodの
クッキー3種類をつめあわせた、
Miknits缶ができあがりました。
缶を持って、姉妹懐かしのピクニックへ。
小さい頃のおいしい思い出の一つだそうです。
「お気に入りのピクニック写真」と似た光景の公園で、
クッキーやおにぎりを囲んで、たっぷりお話ししました。

長津家(三國さんとなかしまさんの旧姓)は、
ピクニックをよくされていたんですか?

決まった場所に行っていたわけじゃなくて、
ドライブの延長だったよね?

週末に家族で遠出をするのが
数少ない娯楽だったので、
その時にピクニックをしていました。

母がピクニック奉行なんです。
元からそうだったというよりは、
年を追ってだんだんそうなった気がします。
父の愛車のマークⅡのトランクに
ピクニックセットっていうか、
まあ言えば「ござ」なんですが、
それがいつも積んであって、
どこにいくにも、お弁当を用意してくれました。
冷蔵庫の残り物をタッパーに詰めたり、
おにぎりを作ってくれたり、マメな人なんです。
だよね?

今の話、初めて聞きました。

(笑)。

だいたい姉が細かく記憶してくれているんですよね。
私が覚えているのは、
遠出したこととお弁当のことくらいです。
道が混むから、まだ暗いうちに家を出て、
車で遠くに連れて行ってもらうんです。
その朝ごはん用に母が、
アルミホイルに包んだおにぎりを用意してくれたり、
ゆで卵があったり、ときどきソーセージがあったり。
車で食べることもあれば、
到着してからシートを広げて食べることもありました。
そういう時のごはんは、いつものごはんよりも
うんと美味しく感じました。

おうちで食べているものと変わらないのに、
美味しく感じるんだよね。

お気に入りの家族のピクニック写真があって、
これは車で3時間ほどかけて、
山形の蔵王に行ったときだと思います。

しかし、子供だったこともあって、
車の中は退屈だったよね。
退屈をこじらせてけんかになるパターン。

カセットテープをかけるくらいしか
楽しみがなくて、選択肢が
五木ひろしかピンクレディーだったね。

ピンクレディーもノリノリの曲はいいんだけど、
「ゆううつ日」っていうむちゃくちゃ暗い曲があって、
私はその曲がかかるのを恐れてた…。

なつかしい。
ピンクレディーはさよならコンサートにも行きました。

あの、お二人の格好がおしゃれですよね。
お母さんの趣味ですか?

お出かけや特別な行事のときは、
だいたいお揃いの格好だったんです。

近所に機械編みができる人がいて、
特別に作ってもらったり、
母が編んでくれたり。
色違いのお揃いを、母がよく集めていました。

ワンピースのように着ているけど、
短い丈だからチュニックみたいになっちゃってる(笑)。

しましまのスパッツもインパクトがあるよね。
しーちゃんは戦隊モノや男の子っぽいものが
好きだから黄色や青色を選びがちで、
私は赤やピンクを選んでいました。

靴も、タイツと色がお揃いなのが、
なんて凝っているんだろうと思いました。

それはたぶん、偶然です(笑)。
ただ、今は既製品がたくさんあるけれど、
昔は手作りすることが多かったんですよね。
なので、その家の個性が出やすかったのかもしれない。

今はもう、ピクニックはしませんか?

父と母は、今でもふたりで
ピクニックのようなことをしているみたいです。
晩ごはんのお蕎麦を持って出かけて、
近所の海岸で食べている話を
ときどき聞きます。

想像するだけで、
なんて素敵な光景でしょう‥‥。

Miknitsのおいしいものといえば、
今年もfoodmoodさんのおやつをつめた
Miknits缶ができあがりました!

(拍手)

今年も三國さんオリジナルの
編み地をプリントした缶になっています。
いろんな動物や人がならんでいますね。

Miknitsチームとフランスに行ったときに、
クリニャンクールの蚤の市で買った
土人形のセットがうちにありまして、
それをデザインの出発点にしています。
サーカスをテーマにつくられた
指先ほどのサイズの動物や人間たちで、
1920年代に日本でつくられて、
フランスに輸出されたという
おもしろい由来のものなんです。

去年のうさぎの缶も好きだったけれど、
もっと、好きなテイストです。
編みものをしないので、
デザインするまでの苦労や技の細かさは
私にはわからないけれど、
デザインとして好きですね。

おお、うれしい!

今回の缶の方が、
背景は黒っぽくてシックで、
それぞれのモチーフが個性的で
表情がかわいいなと思います。

しーちゃんは編みものに
ロマンを持ってくれているんです。
だから、感想を聞くとほのぼのする。

缶のサイズもちょうどいいんです。
お店でも愛用させてもらっていて、
今はプライスカードを入れています。

中身は、foodmoodさんに
3種類のクッキーをご用意いただきました。
存在感のあるミミズククッキーは、
三國さんデザインのものですよね。

また別のMiknits缶に入る編みものキットが
フクロウとミミズクなので、
今回のために図鑑を買って
眺めていたんです。
いろいろ見る中でできあがった、
私なりの「ミミズク」ですね。
それを、ぱしっと再現してくれました。

立体感も出て、
かわいらしいクッキーになりました。
一枚で食べ応えがあるボリュームです。

味は定番のピーナッツバター。
粒々の食感があると表情が崩れてしまうので、
ピーナッツバターのペーストのみを
入れています。

愛嬌のある表情ですよね。
じーっと見ていたくなるような。

フクロウもミミズクも不思議で少し怖い動物だけれど、
惹かれるものがありますよね。
私も好きな動物で、
昔、フクロウの顔に似た
「アルファロメオのミト」という
車の購入を一時真剣に悩んだくらいです(笑)。

グラノーラには「オレンジ」が入っていて、
ほどよい酸味に手が止まりません…!

貴重な国産のブラッドオレンジを
使っているのが大きな特徴です。
海外のものはポストハーベスト
(収穫後に輸送のために散布する農薬)
が気になってしまうんですよね。
なので、国産ならではの安心感があります。
輪切りにスライスしてドライにしたものと、
さらにそれを砕いたもの、
2種をトッピングしています。

そこに、カカオの風味や食感がつまったカカオニブと
ほんのり甘いグリーンレーズンを合わせました。

おやつのようにつまんで食べるのが、
今年もおいしいですね。

ありがとうございます。
そのまま食べるのはもちろん、
牛乳やアイスクリームと絡めて
食べるのもおすすめです。

そして、しょっぱい系のおやつとして、
定番の青のりとカシューナッツの
クラッカーも入れていただきました。

私はこれが大好きです。

これだけのボックスをつくるくらい、
foodmoodでは人気の定番商品です。
私たちのクッキーは添加物を使わないので、
見た目がシンプルで、
色が茶色ばかりになってしまうんです。
見た目の華やかさをプラスする意味でも、
青のりクラッカーは大事な存在ですね。

これがまた、いくらでも食べれてしまう‥‥。

「食べても感情がざわざわしない、
揺れない食べものが好き」と
去年お話ししたと思うのですが、
まさに、穏やかなままでいられるおやつです。

味わいや食感が三者三様で、
気分に合わせて選べるのがうれしいですね。

去年と大まかな種類は変わりませんが、
また違った味わいを楽しんでいただけると思います。
紅茶や煎茶などお好きな飲みものに合わせても、
SOCIAL GOOD ROASTERSさんの缶に入っている
コーヒーも軽い飲み心地なので、
クッキーに合うと思います。

三國さんは「味はしーちゃんに任せる」と、
全面的な信頼を寄せていらっしゃいましたよね。

どの味わいも洗練されていて、上品なんですよね。
あと、こちらがぜひしーちゃんに、
と投げかける企画なので、
どんな球が返ってくるか
楽しみにしてるところがとてもあります。
せっかくならしーちゃんのやってみたいことを
やってもらいたいですしね。

去年は「foodmoodとしてクッキー缶を出すことは、
新しい挑戦だった」とおっしゃっていました。
新しく何かを始められるときは、
お互いに相談したり話したりされるものですか?

大人になってから、
そこまで共有することはなくなりました。
だけど、それぞれ好きなことをやっているので、
それでいいのかなと思います。
今回のように一緒にものをつくるのも、
姉妹だからというより、
1人のスペシャリストとして信頼しているから
一緒にやりたいと思いました。

そうですね。
お互いに楽しそうにやっているので、
それでいいっていうのは私も思います。
クッキー缶に関しては、ロットや価格の問題もあり、
あまり自分たちから積極的にやろうとは
考えられなかったんですね。
なので、夢の一つが叶った心地でした。

そして、こうやって1年に一度でも、
コラボレーションさせてもらえるのは、
挑戦できるいい機会だと思っています。

こちらこそ、とてもかわいいおやつを
ありがとうございました!
みなさんの手元に届くのが楽しみです。

編みものの時間が、
少しでも楽しくなったらうれしいです。


今年のMiknits缶はfoodmoodのおやつ、
SOCIAL GOOD ROASTERSのコーヒー、
そして「フクロウやミミズクのあみぐるみ」を
編めるキットがセットされた缶の3種類です。

フクロウとミミズクは
「もともと好きだった」と三國さん。

「夜行性で謎めいているところとか、
顔がお面みたいなところとか、
「不気味かわいい」感じがして。
今回のMiknits全体のテーマを聞かれて、
「夕暮れから夜明けまでの散歩」と答えたのですが、
そのイメージに最も合う動物が、
フクロウやミミズクだった
ということでもあるかな、と思います」

缶にプリントされた編み地も
三國さんによるデザインです。
サーカスをテーマに作られた土人形が
デザインの出発点。

「サーカスというものに、子供の頃から憧れがあります。
定住せずに、テントやら動物やら
一切合切積み込んで旅をするところとか…。
サーカスの寂しさというのは、夜の空き地や、
広場の暗闇の中にポツンとテントの灯りがある、
そういう夜の寂しさであり、
また漂泊、さすらいの寂しさでもあります。
表舞台があり、人に見せない長い旅路がある、
そういう明暗の対比に、
魅力を感じるんだとも思います」

あみぐるみたちのスペシャルなムービーも
お届けします!

(おわります)
2022-08-22-MON
撮影|清水奈緒(イメージ写真)、沖田悟(商品写真)
スタイリング|岡尾美代子
ヘアメイク|茅根裕己(Cirque)
モデル|Terry(身長・175cm)(BRAVO Models)
Miknits2022 は、8月26日午前11時から販売します。 Miknits2022 ラインナップをくわしく解説! ミクニッツ インスタライブ Miknits2022 ラインナップをくわしく解説! ミクニッツ インスタライブ