たのしい柄、あかるい色、
落ち着いたムード、渋いトーン、
物語がうまれそうなイラストレーション。

なぜ、やさしいタオルが
シーズンごとにデザインをかえて
いろんなデザインのタオルをつくっているかというと、
ふたつの理由があります。
ひとつは、「家の中で、めだつから」。
ふたつめは、「お気に入りを使ってほしいから」。

ずっと「いただきものを使う」ことが多かったタオル。
ちょっと前までは、お中元やご進物の定番アイテムとして
タオルが選ばれることが多かったのですが、
そういうタオルって、
ライセンスのブランドロゴが入っていたり、
なんとなーくみんなが「きらいじゃない」感じの
おだやかなデザインがされていることが多かったのです。

でも、タオルって、家の中で拡げると、
面積が大きいだけに、目立ちます。
物干しに干してもそう。
だったら、かっこいいほうがいいよね、
というのが、最初から続くデザインの考え方なんです。
「拭く」だけじゃなく、
ソファにぽんと拡げておいたり、
腹掛けや、枕カバーに使ったりすると
なおさら目立ちますから、
それはもう、インテリア。

そして、ひとり暮らしのひとも、
だれかと暮らしているひとも、
おおぜいで暮らしているひとも、
「わたしのタオル」があるのって、
嬉しいんじゃないのかな、とも考えました。
お茶わんや湯のみ、おはし、洋服などと同じように、
「わたしのもの」として選んでほしい。
もちろんひとつ屋根の下、
みんなで同じデザインを使ったり、
「今日は、これ！」みたいにしても楽しい。
いずれにせよ、「タオルを選ぶ」ことが、
暮らしのなかであたりまえになったらいいな、
と思うのです。

前置きが長くなっちゃいました、
今シーズンのデザインを発表しますね！

チェックは、６つの柄。

先染した糸でガーゼ面いっぱいに織り上げたチェック。
今季は６つのデザインをつくりました。
「やさしいタオル」といえばこのデザイン！
というほどにおなじみになった
多色づかいのタータンチェックです。

「ダブルベリー」は、
2003年の「やさしいタオル」デビュー時に誕生した、
いちばん歴史のある色使い。
今回、「ダブルガーゼとパイルの三重織り」に
リニューアルするということで、
原点となったこのデザインを復活しました。
青と、赤のシンプルな２色で構成。
パイルの色は、くっきりとした赤を使いました。

「アクア」は、
珊瑚礁の海に入って青空をながめているような、
そんな気持ちを、色と柄に。
すずしげなトーンに、ピンクのラインを
アクセントとして効かせました。
パイルの色は、ライトブルーです。

「ピクニック」は、
アウトドアのお出かけがテーマ。
草原や森に遊びに行っておべんとを拡げるときや、
ごろんと仰向けになって木陰で昼寝をするとき、
そんなイメージの配色です。
パイルの色は、淡いライトパープルです。

「シュガー」は、
こんぺいとうやマカロン、マシュマロなど、
甘い砂糖菓子のようなイメージ。
とはいってもファンシーになりすぎないよう、
パステルトーンながら、大人っぽく仕上げています。
パイルの色は、淡いパステルグリーンです。

「ギンガム」は２パターン。
濃紺と白の組み合わせの「ネイビー」と
青と赤を組み合わせた「ブルー×レッド」です。
アイビーファッションの、
オックスフォードギンガムのシャツのようでもあり、
パリのビストロのテーブルクロスのようでもあり。
どこかなつかしいイメージも、ありますよね。
パイルの色は、「ネイビー」がライトグリーン、
「ブルー×レッド」は白です。

ガーゼ面を３色のブロックで。

「トリコロール19」は、
同じ色の経糸（たていと）を使い、
緯糸（よこいと）の色を途中で切り替えることで、
平織りのガーゼ面に、３つの色を配したデザイン。
拡げたときもかっこいいし、
畳んだときの見え方もおもしろいんです。
パイルの色は、すっきりした白にしています。

プリント柄、２つ。

今季の「ほぼ日のプリント」は、２デザイン。
「まるさんかくしかく」は、
シンプルな柄を
バス・フェイス・ハンドのガーゼ面いっぱいに
プリントしました。
ジオメトリックなのにあたたかみがあるのは
フリーハンドの太い線で描いているから。
落ち着いた色で構成しているので、
ちょっと和のテイストもあるんです。
パイルの色は、淡いイエローです。

そしてもうひとつは、
「ほぼ日のチェック　パッチワーク」。
2003年から発表してきた織り柄を、
ガーゼ面全体に、パッチワークのようにデザイン。
バスは青系、フェイスは赤系、ハンドはモノトーン。
三重構造にリニューアルすることを記念して、
アーカイブを使って、リデザインをおこないました。
パイル面は色をつけずすっきりとした印象です。

（次回は「ボタニカル・ダイ」を紹介します。）