HOBONICHI

つきのみせ。2022 私たちのほしい、心地いいもの。

人と会ったり遠出をしたり、
外に出られる日々がかえってきたこの頃。
今季は、アクティブな気持ちと
一緒になってたのしめる
晴れやかな色のラインナップになりました。
うつくしい光をあびたような色に、
ちょっとした遊び心をしのばせて。
また、シグネチャーラインは素材がアップデート!
特別なシルク100%のma.to.waに全身包まれたい、
という願いを叶えるラインナップも。
身につけるだけで、
気分がうきうきするアイテムたちです。
ご一緒した方々にくわしいお話を聞きました。
「つきのみせ。シグネチャーライン」の
デザインを手がけてくださっている、
下着デザイナーの惠谷太香子さん。
パリのオペラ座衣裳室などで経験を積んだ
惠谷さんの下着の特徴は、
「立体的」で「美しい」こと。
立体裁断の高い技術をいかして、
身体に適度にフィット、かつ、
女性らしいラインがきわだつ
美しい下着をつくっています。

今季は、着心地はやわらかいまま、
すこしタフな素材にアップデート!
どんな素材になったのでしょう。
惠谷太香子さんにお話を聞きました。
惠谷太香子さんのプロフィール
女子美術短期大学卒業後、
ブライダルファッションデザイナーの
桂由美さんに師事。
その後フランス・パリのオペラ座衣裳室での修行後、
肌着・下着デザイナーとして独立。
キャリアを通して身に付けた
徹底した立体裁断の高い技術をいかし、
2003年には、大手ファストファッションメーカーの
下着部門が立ち上がるときの中心メンバーを務める。
現在は、自身でオートクチュールを発表するかたわら、
日本の「オーガニック素材」の先端を走る
名古屋の豊島株式会社と組み、
「cohan」「ma・to・wa」(マ・ト・ワ)などの
プロデュース・デザイン・開発を担当。
日本の企業のみならず、香港やフランス、アメリカなど、
世界をまたにかけ活躍されています。

つきのみせの立ち上げが2020年。
惠谷さんとご一緒して、4年目になりました。

これまでやってみて思うのは、
つきのみせのアイテムは
流行に流されないですよね。

いつも私たちは惠谷さんに
下着業界のトレンドを聞いているので、
そう言っていただけると自信になります。

あの、いきなり、2024年のトレンドの話を
してもいいですか?

これから2023年の新作の話をするというのに、
もうそんな先の話を(笑)。
でも、知りたいです。

はい(笑)。
わたしが扱っているアイテムの場合は、
国内の工場で縫製してもらうことが
ほとんどなので、
リードタイムが短いんですが、
基本的に下着はリードタイムが長いので、
もう、2024年秋冬アイテムについて、
市場の動向を調査し終えたところです。
ひとつは「ボディをリラックスさせる」方向、
もうひとつが「ボディをメイクする」という方向。

ボディをリラックスとボディをメイクする。
両極端ですね。

そうですね。
オンとオフのメリハリがはっきりしている印象です。
コロナがだいぶ落ち着いてきて、
リモートワーク中心の生活からすこしずつ
人と会ったり外にでかけたりする機会が増えてきました。
これまでのリラックススタイルは
生活の癒やしになっているので、
もう手放せないものですが、
外ではきれいな自分をみせたい、
というのが時代の気分なのだと思います。

タイトなファッションも
ふえてきましたもんね。

「ボディをメイクする」というのは、
まさに矯正下着など
身体をきれいに整えるものですね。

つきのみせのシグネチャーラインは、
「ボディをリラックスさせる」グループですよね?

そうですね。
ノンワイヤーかつストレッチする生地なので、
この着心地の楽ちんさは、
まさに「リラックス」だと思います。
ただ、身体をなまけさせるつもりはない。
ブラは胸のお肉が背中にながれないように
脇の両サイドにボーンを入れていますし、
身体に合わせて調整できるように
ホックタイプになっています。
なので、「リラックス」と「ボディメイク」の
ちょうどいいバランスが取れていると思います。

とてもよくできてますよね。
わたしはショーツが手放せなくて。
正直、ショーツは世にでているものと
あまり変わらないだろうとあなどっていたのですが、
惠谷さんの立体裁断の効果で、
お尻がすっぽり包まれる気持ちよさを
知ってしまいました。

ショーツは「快適さ」を追求したので、
まさにリラックスできますよね。
丈夫ですし、たくさん穿きたくなるので
日割り計算するとほんとにおトクな
アイテムだと思います!

以前にもおっしゃっていましたよね。
「日割り計算すると、お買い得」と。

すぐに乾くので毎日着られますし。

わたしも愛用してますが、
ほんとにそう思います。
ぜんぜんへたらないですし。

また「ボディをリラックスさせる」なかでは、
天然由来の素材が注目されています。
それは、サステナブルなファッションへの
関心の高さもあります。
ポリエステルも綿もリサイクル、
レーヨンなら天然由来や土に還るものなど、
環境負荷のすくない素材が
今後あたりまえになっていくと思います。

なるほど、そうなんですね。
さて、今季のつきのみせは、
「シグネチャーライン」の素材を
レーヨンに変え、アップデートしました。
これまでの「テンセル」の素材も
身体に心地よくなじむ、
気持ちのいい素材でしたが、
洗濯機でガンガン洗ってしまうと
どうしても毛羽立ちしやすい特性があって、
手洗いをおすすめしていました。
ただ、手洗いしたほうがいいとわかっていても、
どうしても時間がとれなかったりして、
洗濯機で洗いたい、という方も
いらっしゃるとおもうんです。
そういう方にも安心な下着にできたらいいな、
と惠谷さんにご相談したんですよね。

忙しい人には「毎回手洗い」というのは、
なかなか難しいですよね。

心地いい下着なので、
忙しい人ほど毎日着たくなると思うんですよね。
なので、できるかぎり持ちがいい下着をつくりたい、と
お伝えしたんです。

丈夫なのはうれしいですよね。
素材はリニューアルというより、
「アップデート」というイメージで、
テンセルからレーヨンにかわりました。

どんな変化になるのでしょうか?

「生地の丈夫さ」がいちばん大きな
変化だとおもいます。

レーヨンというカテゴリーの一種に
属するのがテンセルなので、
やわらかな着心地は変わりありません。

ただ、専門的な話をすると、
テンセルはやわらかい糸なので
ピリング(毛玉)を避けられない。
今回採用した生地は、
これまでのテンセルよりも
すこしタフな糸を使っていて、
さらに目を詰めて編むことで、
以前よりもピリングを
おさえられるようになりました。

着心地はやわらかいまま、
すこしタフな素材になったのですね。

ただ、レーヨンというのは
コットンや麻にくらべると
ピリングしやすい素材であることには
変わりないので、
きれいな状態をキープしたい場合は、
やはり、手洗いや洗濯ネット使用をおすすめします。

忙しいときには洗濯機(※弱水流コース)で、
余裕のあるときには手洗い、というふうに
組み合わせていただくのがいいかもしれませんね。

そうですね。
そして、じつはこの素材、
スポーツウェアやアウトドアウェアにも
よく使われている素材なんです。

なるほど。
いっぱい動くことを想定した製品にも
使われているんですね。

はい。
ただ、着心地がかたくなってしまうのは
避けたかったので、
いろいろ編み方を試行錯誤しました。
やっぱり、このすっぽり包まれる、
気持ちのいいタッチを残したかった。

言われなければ、
素材が変わったことに
気づかないかもしれません。
ほんとうに気持ちいいですよね。

シルクもそうですけど、
この素材も保湿性や吸湿性がすぐれていて、
年間通して手に取りたくなると思います。

すでにシグネチャーラインを愛用くださっている方も、
2つ、3つと持っていて
毎日ローテーションで着ているそうです。

それは、わたしもうれしいです!
素材がいいので、
あとはカッティングとデザインで
「着る美しさ」も追求して。
あと、つきのみせといえば、色あわせですよね。

ありがとうございます。
色あわせは、つきのみせチームが
大事にしているポイントです。
初見で、どう思われましたか?

今回も下着業界の考えにしばられていない、
自由な色選びだと思いました。

なかでもベージュとグリーンの「シェル」は、
とてもきれいな組み合わせですよね。
ヌードベージュに、
黄色からグリーンにかけての酸味のあるカラーの
組み合わせは今っぽいと思います。

▲シェル

あと、エルメスオレンジのような、
パキッとあかるい色に
ベージュを組み合わせているというのも、
大人っぽい配色で最高です。

▲ピピ

実は小鳥から連想した配色なんです。
赤い鳥なのに羽を広げるとベージュ色、
くちばしはピンク色というキュートな鳥がいて、
「ピピ」と名付けました。

洋服はモノトーンが多いかたでも、
下着ならあかるい色や好きな色を
お守りみたいに身につけて
もらえるんじゃないかなと思います。

ショコラブラウンとベリーの
ダークトーンの組み合わせは、
ヨーロッパのムードを感じました。
オレンジ味のあるイエローも
大人のための色という感じで、
着るときれいですね。

▲ベリィ

イエローはビーチのバーで飲む
「カクテル」をイメージしました。

▲カクテル

すてきなシチュエーション!
全体的にはどんなテーマで決めたんですか?

海や太陽、日差しや木陰といった
光のある場所をイメージして決めました。
遠出をしたり、アクティブに動きたい日にも
うきうきして着られるような。
テーマは「光を浴びる」。
去年は「深呼吸」というテーマで落ち着く、
おだやかな色を選んだのですが、
今回は見ているだけでうきうきする
ラインナップにしたかったので、
配色で遊び心のある色選びをしました。

すごくかわいいと思いました!
持っているだけで
うきうきしてきますよね。

あと、ストラップの色もポイントです。
自然界にある配色って、
きれいにまとまっているわけではなくて、
ちょっとニュアンスカラーが入っているんですよね。

その感じが素敵だと思ったので、
ストラップに遊び心を持たせました。
イエローにライムグリーンをあわせたり、
オレンジにペールピンクをあわせたり。

わたしたちは
「ボディとストラップの色は合わせる」という
固定観念があるから、
「きれいだけど、この配色で合ってたかな?」と
何度もチェックしました(笑)。
なるほど、自然界の色味だったんですね。

下着だからこそ遊べるかな、と思ったんです。

とくに、大きいサイズの方々は、
こんなきれいな色の下着が
なかなか手に入らないと思うので、
よろこんでもらえるのではないかと思います。
サイズ展開のバリエーションも、
つきのみせらしさですよね。

そうですね。それぞれの心地よさに
寄り添えたらなと思って
サイズ展開を増やしてきましたが、
アンダーは標準で、カップだけ大きい
「GMサイズ」はあまりほかにないですよね。

需要はあるけれど市場に出回ってないんです。
アンダーに合わせるとカップがきつくて、
ブラ難民になっている人はすごく多いので、
わたしもよく、周りの友人に薦めています。

色もですけど、
華奢なカッティングもほかにないですよね。

私自身、このサイズの愛用者なので、
ぜったいに可愛いものをつくりたい、と
ずっと思っていたんです。

大きいサイズのブラは胸を支えるために
ストラップが太くて、
全体的に野暮ったくなる。
なので、ホックやストラップなどを
ミリ単位で調整して、
胸元が「美しく見える」ように
慎重にバランスを調整しています。

美しく見えるっていうのは、
着たときの気分がぜんぜん違いますよね。

ほんとにそうですね。
この元気な色がクローゼットいっぱいにある
シーンをイメージすると、
とってもたのしいですね。

わあ、ぜったいかわいいと思います。
そんな風に愛用してもらえたらうれしいです!

(つづきます。)

つきのみせ。シグネチャーライン
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つきのブラ
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つきのショーツ
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つきのショーツ
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つきのタンクトップ
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