今日は、福島で
中学3年生から高校時代をすごされた、
ミュージシャンの田島貴男さんにおいでいただきました。
私たちは、震災後から
「うまけりゃうれるべ市。」をはじめて、
気仙沼のおいしいものについては
くわしくなっている気がするのですが、
福島や相馬については知らないことが多いので、
田島さん、この機会にぜひ教えてください。
「いやぁ、僕も高校生だったからね。
自転車通学で高校に通って、
当時は冬はまだ雪が深かったから、
信号待ちをしていると
自転車の車輪が凍って
動かなくなっちゃうことがありました。
だからみんな遅刻しちゃうんだよね。
だけど、福島市や相馬市の方は行かなかったし、
あんまり知らないんだよ」
「福島はかなり広いし、
浜通り、中通り、会津地方では
文化も違うんですよ。
僕が住んでいた郡山と相馬では
食べるものもけっこう違うと思います」
ああ、そうなんですね!
たしかに相馬は海沿いで、海のものがおいしいです。
私たちが今回はじめて食べた魚があって、
それは「メヒカリ」という名前なんですが、
田島さん、ご存知ですか?
「あ、食べたことがあります。
うまいよ、メヒカリ。
でもそれを、高校時代に食べたのか、
おとなになって、ツアーで訪れたときに食べたのか、
わからないけど」
小さいお魚なんですが、あとでまるごと
唐揚げにしますので、
たのしみにしていてください。
このお味噌、無添加の生味噌で、
味が濃いのにまろやかです。
今日は味噌の味がわかるようにシンプルに、
具を「豆腐+ねぎ+わかめ」にしました。
つぎに、気仙沼といえば、のカツオに
包丁を入れます。
冷凍でおうちに届くので、
袋のまま、流水か氷水で解凍して、
あとは切るだけ。
「これはかなりおいしそう」
はい、火の入れ具合もほんとうに絶妙なんです。
鰹をわかっている方が
加工なさってるんだなと感じます。
解凍するだけで香ばしいかおりがします。
そして、本日のもうひとつのメインディッシュとなる
相馬牛ジューシーメンチを揚げます。
「メンチカツ! いいね。好物です。
そういえば、昨日も食べたなぁ。
あ、おとといも、メンチカツだった」
え‥‥3日連続!?
「だいじょうぶ、腹へってるし、
メンチカツ好きだし、いまならほら、
メンチカツの微妙な味の違いがわかる気がする」
そうですね、よし(笑)!
じつはこれ、相馬牛使用の、
味つけが「塩コショウ」オンリーの、
肉に自信アリのメンチカツなんです。
私たちはただ揚げるだけですががんばります。
相馬牛ジューシーメンチは、ほんとうに大きいので、
揚がって少し冷めたら、
切り分けるのもよいと思います。
でもジューシーさが売りなので、できればまるごとで!
まだ揚げものがつづきます。
今回のうまけりゃうれるべ市は、揚げものが多いのが特徴。
解凍なしで揚げられるものが多いので、
かなり便利だと思います。
(真タラのフライだけは、
解凍してから揚げるほうがきちんと中まで火が通ります)
真タラのフライには
タルタルソースがあるとおいしさが増すと思い、
2種類の味つけのソースを
自分たちで作ってみました。
市販のマヨネーズやウスターソースでも、おいしいです。
フライを連続して揚げるときは、
1回ずつ揚げかすを網でさらうと、
衣がきれいにしあがります。
そして、最後に揚げるのは、
さきほど話に出ていた相馬名産のお魚、
メヒカリです。
衣がすでについているので、このまま揚げます。
常磐産のメヒカリは、
骨がやわらかく、まるごと食べられます。
また、軽く干してあるので、
うまみがアップしているそうなんです。
「メヒカリって深海魚?」
すみません、まず私たちはいま、
川か海かもわかりません。
(後に調べました。深海に棲んでいるそうです)
でもたぶん、海‥‥ですよね?
「そうだよね。
どこでどう生きてるんだろう」
しかしいまは、油の海にいます。
「ええ、おいしそうになってきましたね」
(明日につづきます)