トリの親子と金のタマゴ
ピーピーという鳴き声の
主を捜して軒下を見上げると
小さなクチバシがいくつか見える。
旅先でこの光景に出くわすと
ごはんが来るまで一緒に待ってしまう。
こちらを警戒して親鳥が
近寄れないかもしれないとも思うが
たいていの場合はすぐにやってくる。
みんな必死で “ごはんをおくれ!”
大きく口を開いてアピールする。
親鳥は与えたらすぐに飛び立ち
何度もごはんを運んでくるが
どの子にあげて どの子がまだ
ちゃんとわかっているのだろうか?
同じ子にばかり与えてはいないだろうか?
もらえない側に同情し
心の中でエールを送ってその場を去る。
クチバシを閉じたままの青い鳥は
どうやら ひとりっ子のようで
貪欲さに欠けている模様。
*価格はすべて、税込・配送手数料別
ワッペン
¥1,728
ブローチ
¥2,700
2018-03-12-MON
- 写真|ホンマタカシ
- スタイリング|岡尾美代子
- 商品写真|沖田悟