あーちんとジャスティン ふたりのたべびと ~トウキョウたべきろく~ほぼ日刊イトイ新聞ほぼ日の東京特集。祝!「たべびと」
2周年記念
2015年の春にスタートした「たべびと」が、
このたび、めでたく、2周年を迎えました。
そこで、今回、祝!連載2周年ということで、
あーちんとともに、東京の街にくり出します。

気になってるお店で、おいしいものをたべて、
最後に「たべびと」の作品に仕上げるまでを、
(あーちん曰く、「たべきろく」するまでを)
写真たっぷり、密着レポートします。

さらに今回、その「たべきろく」の相棒に、
カナダから来た、日本のたべものが大好きな
イラストレーターのジャスティンが、
特別参加してくれることに。
折しも、現在、「ほぼ日の東京特集」続行中。
生まれも育ちも東京の、東京っ子あーちんと、
トロントからやってきたジャスティンの、
「ふたりのたべびと トウキョウたべきろく」です。
プロローグと、前後編の3回に分けてお送りします。
あーちんの
プロフィール
ジャスティンの
プロフィール
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○あーちん

2002年生まれ。現在、中学3年の女子中学生。
9歳のとき、お母さんのすすめで
「ほぼ日マンガ大賞2012」にエントリーし、
約1000通の応募のなかから見事入選。
小学生漫画家として、『くまお』を連載。
中学生になったことをきっかけに、
『くまお』をいったんおしまいにして、
『たべびと』の連載をはじめました。
週1回の連載で描いた「たべもの」の絵は
100枚を超え、現在も毎週水曜、好評連載中!
最近は、Macでイラストを描く練習が日課。
マイペースで、たべることがだいすき。
おうちは都内でクッキー屋さんをやっている。

こちらもよろしく!




○ジャスティン

本名、Justine Wong(ジャスティン・ウォング)。
トロント出身のフリーランスのイラストレーター。
OCAD Universityでイラストレーションとグラフィック・デザインを専攻。
卒業後、雑誌の編集会社に勤務したのち、フリーランスのイラストレーターに。
その時、生み出したプロジェクトが、「kickstarter」で発表した
「21 Days in Japan: An Illustrative Study of Japanese Cuisine」
2015年に初来日し、100枚以上の日本のたべものの絵を描く。
2016年の夏、ワーキングホリデー・ビザで日本への長い冒険の旅へ。
2017年、日本での初の個展「No Hard Feelings」を開催し好評を博す。
日本のたべもの、文化、生活、風景などの作品に焦点をあてながら、
東京とトロントを拠点に、彼女ならではの視点で、日々活動中。

●webサイト
http://www.patternsandportraits.com/

●instagram
https://www.instagram.com/patternsandportraits/

プロローグ
たべびと meets たべびと!
月島編

ハイ、このすてきな、笑顔でピースのおふたりさん。
このふたりが、今回「トウキョウたべきろく」に挑む
「ふたりのたべびと」、あーちんとジャスティンです。

あーちんのことは、「たべびと」の読者のかたなら
よくご存じだと思いますが、左側です(ねんのため)。
「くまお」のときは、まだ10歳の小学生だったので、
中学3年生のあーちん、ずいぶん、大きくなりましたよね。

『くまお はじまりの本』サイン会のときの11歳のあーちん

「たべびと」の連載は、中学1年生の春にはじまりましたが、
この2年間で、たべもののイラストも、100品を超えました!
あーちんは、日本で一番、たべものを描いてる中学生かも。

そして右側が、今回の相棒、初登場のジャスティンです。
本名は、Justine Wong(ジャスティン・ウォング)さん。
生まれも育ちもトロントで、ご両親が香港出身の彼女は、
現在、日本に住んで1年の、中国系カナダ人の女性です。

日本で「たべびと」のイラストを描いてるあーちんと、
カナダでたべもののイラストを描いていたジャスティン。
このふたりが、友だちになったのは、
「たべびと」の読者のかたの1通のメールがきっかけでした。


「ジャスティンさんという、カナダのイラストレーターの女性が、
クラウドファンディング「kickstarter(キックスターター)」で、
日本に旅行をして、たべものの絵を描くプロジェクトをやってます。
あーちんさんと同じように「ニホンたべきろく」です。」

ということが書かれていました。

早速、おしえてもらった「kickstarter」で、
そのプロジェクトを見てみると、
その、カナダのイラストレーター、
ジャスティンのプロジェクトは、題して、
「21 Days in Japan:
An Illustrative Study of Japanese Cuisine」

(「日本の21日間:日本料理をイラストで紹介」)
というものでした。

「Kickstarter」で公開していたジャスティンのPV

この、支援金で日本にひとり旅をして、いろんなものをたべて、
そのたべたものを1枚1枚絵に描いて、出資者へ送る、という、
なんともたのしげなプロジェクトは、みごと、実現の運びとなり、
希望どおり、ジャスティンは、初めて日本にひとりでやってきて、
21日間、日本の各地をまわって、朝、昼、晩といろいろたべて、
そのたくさんのたべものを、水彩画の作品にしたのでした。

そして、支援してくれた100人以上の人たちに、
その、おいしそうなかわいい作品を送ったのです。

この、日本のたべものの絵を描くことがとっても好きな、
まさに、カナダの「たべびと」、ジャスティンのことを、
あーちんに伝えると、
「じぶんと好きなものが、なんだかすごく似てるし、
もし、いつか東京で会えたら、なにかいっしょに、
たのしいことができるかも。また日本に来ないかな」
と、いろいろ興味津々。そして、まずはメールすることに。

すると、なんと、カナダのジャスティンから、すぐに返信がきて、
「今度、ワーキングホリデーで、また日本に行くことになったので、
ぜひ、あーちんに会いたいです。」という、うれしい返事が!

そして、そのあと、トントン拍子に話しは進み、
2016年の夏、ふたりはついに、対面することになりました。

場所は、あーちんといろいろ考えた末、あーちんのリクエストで、
今、はやりのところじゃなくて下町で、おいしいものがあって、
なにかいっしょにたのしめて、できたら、東京ならではのもので‥‥

ということで、ふたりのたべびとの初対面の場所は、
東京の下町、もんじゃの街「月島」になりました!

月島のもんじゃ屋さんで、はじめて会ったふたり。
最初のおみやげ交換で、すでにひと盛り上がり。

注文したのは、お店のおすすめの変わり種、
「トマトバジルもんじゃ」にチーズのトッピング。

日本語と英語でコミュニケーションとりながら
共同作業をするふたり。いっしょに作ってたべるって、
ことばが少々わからなくても、一気に仲良くなるね。

もんじゃの醍醐味、生地を流し込むあーちん。
すごくキレイな土手の円、さすがにふたりとも、
たべびとにして、アーチスト。

そしてついに、大きなトマトバジルもんじゃが、完成!
「これピザみたいな、味!おいしーー。」と、ふたり。
確かに、具はトマトとバジルとチーズと小麦粉だもんね。

ふたりがはじめて会った日の、お近づきのもんじゃは大成功。
そして、その年の夏、あーちんが「たべびと」で描いたのが、
このとき、ふたりで作った「トマトバジルもんじゃ」でした。

ジャスティンも、この、はじめてのもんじゃの絵を描いて、
初もんじゃ焼き体験の感想とともに、送ってくれました。


初めてのもんじゃ体験、すばらしかったです。
お好み焼きは何回も食べたことがあるんですけど、
もんじゃは違って、作る経験が一番の醍醐味ですね。
小さなコテを持って、みんなで一緒に作るの楽しさ!
でもコテですくうのは、意外にむずかしかったです。
もんじゃ焼きを食べることはとてもインタラクティブで
日本人以外の人にとっては、珍しい経験だと思います。
自分も経験できてとてもうれしいです!

ジャスティン

(※文章は英文を翻訳したものです)


コピックで描くあーちんと、水彩絵の具のジャスティン。
画材もちがって、それぞれの個性と雰囲気が出てるね。

そして、いつかいっしょになにかやろう、と言っていたふたり、
ついに、今回、念願かなって、「たべびと」2周年記念の
「トウキョウたべきろく」で、競作することになりました。

ふたりでいっしょに東京の街に出て、たべあるきして、
そこでたべたものを、最後にそれぞれ作品にしあげます。

次の目的地は、ジャスティンのおすすめ「神楽坂」。
行きたいお店は、なんと「おまんじゅう屋」さんだって。
「もんじゃ」の次は「おまんじゅう」。しぶいねぇ。

そして、久しぶりに再会したふたりは、知る人ぞ知る、
神楽坂のとてもふしぎなお店に行くことになりました。

次回は、いよいよ本編、ふたりでたべきろくします。
ふたりの競作も、おたのしみに。
明日6日更新です。

<「トウキョウたべきろく ー神楽坂編ー」につづきます>

2017-07-05-WED